せっかくの休日にすみません。ちょっと愚痴です。

昨日、7時過ぎに会社から自宅に帰ったら、トイレが詰まって今にも便器から水が溢れ出しそうな状態でした。どうやら妻が一気に大量のトイレットペーパーを流しちゃったようで。

トイレが詰まるなんて人生初体験なんで、どうすればいいかわかりません。でも現代は便利ですね。ググればすぐに解決策を教えてもらえます。

なんでも、トイレットペーパーが詰まった場合はラバーカップ、いわゆる「スッポン」で吸引すれば解消することが多いとのこと。

しかし、ラバーカップなんて持ってません。緊急事態宣言下でホームセンターも早く閉まっちゃうかもと思い、急いでチャリンコ飛ばして駅近くの昔からある地元の何でも屋さん的なところに行きました。

んで、無事に1,150円でラバーカップをゲット。100均でも売ってるらしいけど、ここはちゃんとした奴を買っといた方がいいだろうと判断。今後のことも考えて。

「ゆっくり押して一気に引き上げるんだよ。それを繰り返せば解消するはずだから。がんばって。」とおじちゃんが優しく教えてくれました。

自宅に帰って、まずは溢れ出そうな便器の水を洗面器で回収し流しに捨てる作業です。バケツ持ってないので仕方なく洗面器。妻は「汚いからやめてよ!」とか言うしさ。(お前のせいじゃろ!)とキレそうになりましたね。

ようやくスッポン作業に移ります。排水口にラバーカップをゆっくり押し付けて、グッと引き上げる。粉々になったトイレットペーパーが少し出てきます。

が、何度繰り返せど詰まりは解消せず。30分くらいは奮闘しました。

詰まりの原因は本当にトイレットペーパーだけなのか。なんか変なもの流したんじゃないかと疑いましたが、本人はトイレットペーパーしか流してないとのこと。

「もう業者呼んだほうがいいんじゃないの? トイレの詰まり解消なら950円でやってくれるらしいよ!」とスマホを見ながら妻は言います。

確かにもうプロに任せた方がいいかもと私も思いましたが、最近見たとあるニュースが頭をよぎりました。

最近、トイレなど水回りの修繕でうん十万円もの高値を吹っ掛けられるトラブルが増えているというニュースです。昨日のうちらみたいに、慌ててろくに相見積もりもせずに発注するからでしょうか。

業者に任せて正当な対価を払うのは全然構わないけど、不当な請求をされるのだけは避けたいと思いました。

だいたい、どれだけ簡単な作業であっても950円で済むわけがありません。うちに来るための往復の移動と作業の時間を考えれば、最低でも1時間は必要でしょう。

専門業者の労働を1時間950円で買えるわけがありません。コンビニのバイトでも都内なら時給1000円を超えるのですよ。先方のビジネスの経済合理性を考えれば、簡単な作業でも1万円はかかるのが妥当だと考えました。

スーパーで食料品を買う時は、その価格が不当だと簡単に気付きます。玉葱が1個500円だと高すぎるし、10円だと安すぎます。でも、サービスになると突然金銭感覚が失われるようです。

物もサービスもあらゆるものの原価は突き詰めれば人件費です。原価とは人の労働です。玉葱よりも修理サービスの方が原価がいくらか判断しやすいはずです。普段使わないから感覚がないのはわかりますが。

普段、消費者として頻繁に接しているものは経験から帰納的な発想で妥当な価格がわかるものです。

でも、人生で買ったことがないもの、それが特に目に見えないサービスとなると妥当な価格が判別しづらいかもしれません。

そういう時は、「そのサービス提供にどれだけの人件費(労働力)がかかっているか」に思いを馳せればある程度はわかるものです。

物やサービスの原価を経験からではなく、理論から演繹的に考える力も時には必要かなと思います。消費者としての金銭感覚というよりは、ビジネスとしての金銭感覚を持つということです。

金が物を言うこの資本主義社会では、悪い奴らは一定数います。自己防衛が必要。

トイレ修理950円というのは宣伝文句に過ぎません。そして、そういう過剰な広告で顧客を誘導している業者ほど、後で高値を吹っ掛けてくるリスクが高いんじゃないかと警戒しました。

そこで、担当の不動産管理会社を通して修理業者を呼んでもらうことにしました。

が、電話したすぐ後に、ダメもとでスッポン作業をやってみたところ、ズトン!っという音が。何かが下に落ちた音でした。あれはトイレットペーパーの塊なのか。とりあえず、詰まりは解消して無事にトイレは流れるようになりました。

結局、修理業者は呼ばずに済みました。昨日(金曜)の夜は映画観たり、ブログ書いたり、色々やる予定だったのに、トイレ修繕作戦で疲弊して何もできませんでしたー。