2017年、毎月ではありませんが一回当たり50万円の投資資金を株式相場に投じてきました。

今月9月は、旅行やらスーツ購入やら物入りな月で新規投資はできない月でした。そこで、かねてより考えていたポートフォリオの整理を実施しました。特定口座で保有する生活必需品セクターETFのVDC約300万円を全額解約しました。

その解約資金を、以下の3銘柄に約100万円ずつ振り分けました。
・ペプシコ(PEP)
・ゼネラルミルズ(GIS)
・アルトリアグループ(MO)

投資先として金融銘柄を含めるか否か迷いましたが、結局生活必需品系の個別銘柄にしました。これら3銘柄はいずれもVDC構成銘柄です。

金融を含めなかったのは、どの銀行に投資するか今はまだ判断が付いていないからです。ウェルズファーゴ、USバンコープ、バンク・オブ・ニューヨーク・メロンあたりを検討していました。それと、資産運用会社のブラックロック社も読者さんからお勧めされて気になっていました。

 

VDCの解約

VDCは生活必需品セクターの優良企業に低コストで分散投資できるバンガードのETFです。

VDCの主な構成銘柄を見れば、VDCがいかに優れたETFか実感できます。

プロクター&ギャンブル
コカ・コーラ
フィリップモリス・インターナショナル
ペプシコ
アルトリア・グループ
ウォルマート・ストアーズ
CVSヘルス
ウォルグリーンズ
コストコ・ホールセール
モンデリーズ・インターナショナル
コルゲート・パルモリーブ
クラフトハインツ
キンバリー・クラーク
コンステレーション・ブランズ
ゼネラルミルズ

そうそうたるメンバーです。世界中の人々の衣食住を支えているハイブランドな高収益企業が勢ぞろいです。これらの企業群に信託報酬わずか0.10%で投資できます。分配金利回りも2.6%とS&P500より高く高配当です。

VDCは今でも長期保有できる素晴らしい商品だと思っています。でも、売却しました。それは、やはり長期的に個別銘柄中心のポートフォリオに組み替えていきたい気持ちがあったからです。

自己判断による個別銘柄投資でVDCを超えるリターンを実現できる自信があるのかと聞かれれば、それは微妙です。今まで投資した個別銘柄も、IBMやMOは少なくとも現在は含み損の状態です。自分に銘柄選択眼があるとは全く思っていません。

ただ単に高配当な個別銘柄に投資していきたいという自分の感情論です。もちろん、投資リターンを諦めるといった投げやりな態度ではなく、自分なりに熟考して投資銘柄を考えました。自分の投資スタイルを少しづつ確立していきたいと思います。

ETFは高配当系のHDVだけとなり、あとはすべて個別銘柄になりました。ポートフォリオ全体の7割超は個別株のはずです。インデックス投資を始めた頃は、自分が個別株に投資することになるなんて思ってもみませんでしたがね。

ところで、売却した後に知ったのですがVDCの配当落ち日が9月27日でした・・。
確認不足でした。

 

ペプシコ(PEP)とゼネラルミルズ(GIS)への新規投資

最近、モンデリーズやケロッグ、ゼネラルミルズなどの食品銘柄の株価が下落気味です。

食品メーカーは過去ヒット商品を生み出し、消費者の認知度を上げて盤石な収益基盤を築き上げてきましたが、最近は新興ブランドに押されがちです。

たとえば、ギリシャヨーグルトメーカーのチョバニはゼネラル・ミルズ(GIS)のシェアを大きく奪いました。GISは一時利回り3.8%を超えるまで株価が下落しました。

アマゾンなどが安価なプライベート・ブランド(PB)商品に力を入れていることも、既存の食品メーカーに対する投資家のリスク認識を高めています。食品は口に入れるものですから安心感が大事であり、ブランド力が収益力を支える大きな要素となります。
しかし、アマゾンなどすでに消費者の信頼を獲得している企業がPB商品を積極的に出すと、既存の食品ブランドの地位も危ういかもしれません。少なくともマーケットはそのリスクを敏感に感じ取っているようです。

今回GISに投資した理由は大きく4つです。
・財務諸表を見てしっかりキャッシュを稼げていることを確認できた
・過去100年以上も減配せずに配当を出し続けてきた
・食品事業に持続可能性を感じる
・株価が下がって配当利回りが高まっている

GISの株価は2017年に15%以上下落しています。ヨーグルトのシェアが大きく落ちているので、株価下落は将来の利益減少・配当減少を織り込みに行ったマーケットの合理的な反応だと思います。

ですが、GISは昔からある高いブランド力を持つ食品メーカーですのでこのまま衰退するとは思えません。GISの未来を信じて投資しました。

ただ、ゼネラルミルズは相対的に新興ブランドやPB商品に負けるリスクが高いとWSJで報道されていました。

WSJ曰く、ゼネラルミルズ、ケロッグ、JMスマッカーはリスクにさらされているとのこと。一方で、ペプシコとクラフトハインツはブランド力がより高く、相対的にPB商品などにシェアを奪われるリスクが低いとのことです(理由は書いてませんでしたが)。

だからと言うわけではありませんが、GISだけでなくペプシコ(PEP)にも投資しました。

ペプシコはキャッシュフロー、利益、配当すべて優秀で以前から欲しいと思っていた銘柄でした。ペプシコというと清涼飲料メーカーのイメージをお持ちかもしれませんが、売上高の約半分はスナック菓子です。今後も安定した収益が期待されます。典型的なディフェンシブ株です。

PERなどのバリュエーション指標で見ると全く割安感はありませんが、株価はなかなか下がらない銘柄なので、今回のVDC解約を機に100万円ほど購入しました。

 

アルトリア・グループ(MO)への追加投資

MOはすでに90万円ほど保有していましたが、今回追加で買い増しました。

今年7月末にMOの株価は一夜で▲9.5%と暴落しました。一時は15%を超える下落幅でした。これは米食品医薬品局(FDA)がニコチン含有量規制を検討しているという報道を受けたものでした。

米食品医薬品局(FDA)は28日、たばこのニコチン含有量について、中毒にならない水準への引き下げを義務付ける新規制を検討していると述べた。たばこ業界の大幅な規制見直しの一環だ。

WSJより

規制強化はMOにとって大きな逆風ですが、タバコはストレスフルに働く米国人に欠かせないものです。これからもタバコは米国社会に無くてはならない商品だと確信しています。(MOは100%米国内売上です)。

MOの直近の配当利回りは約4.2%です。これほど高配当な企業にもかかわらず、MOは先日約8%の増配を発表しました。素晴らしいですね。こういうキャッシュをガンガン株主に還元する優良企業の株をホールドし続けることが長期株式投資の一般解だと思います。

FDAの規制問題はあるものの、MOの収益性は衰えないと判断して今回追加で投資することとしました。

 

今後の投資

楽天証券が米国株の買付手数料をSBIやマネックスと同等まで引き下げてくれました。9月25日以降約定分からなので、もう値下げされています。

今まで楽天証券の手数料が高いため、無理して50万円ずつ投資をしてきましたが、今後は20~30万円を単位として投資をしていこうと考えています。それでも毎月は厳しいかもしれません。仮に30万円を毎月投資するとなると、年間で360万円になります。ちょっと私の経済力では厳しいかもしれません。

株式投資は人生の選択肢を増やす手段であって、株式資産を積み上げることそのものを目的とはしていません。日常生活を窮屈にしてまで投資資金を捻出する必要性は今はもう感じていません。無理のない範囲で、ゆっくりと投資を続けていこうと思います。