中国証券管理委員会(CSRC)によれば2016年は夏以降、中国でのIPOや新株発行が増加しているとのこと。
2016年、中国の株式市場で新たに新株発行で調達された資金総額は約25兆5000億円と、昨年より30%ほど増加しています。
これは中国企業の債務が増加し続けていることが背景にあります。中国企業の債務総額は2008年はGDP比90.2%だったのが直近は148%まで増加しています。
これは中国企業の財務が健全になるという意味で、株主にとってポジティブと考えることもできますが、やはり新株発行とは既存株主にとってマイナス面も大きいと心得るべきです。
新株を発行するということは、既存株主からしたらパイの分け前が相対的に減ることを意味するからです。もちろん増資によってパイ自体も大きく増えればいいのですが、ビジネスはそう簡単にいくものではありません。
このように高い成長率を誇っていも、同じくらい高いペースで株式を発行されてしまえば既存株主の利益には貢献しないのです。
だから中国や東南アジアなど高成長な”熱い”国への長期投資は慎重になるべきです。
新興国株式ETFを売却
私は新興国株式ETF(1582)を100万円強保有していました。
これを購入した当時は、新興国株式への長期投資こそお金持ちへの近道だと信じて長期ホールドするつもりでした。
今は違います。シーゲル教授の書籍の影響、また自分なりの考えもあって新興国株式の長期ホールドは不適切だと思っています。
それは今は新興国株式は買い時だ!、2017年新興国株式が上がるという報道に心が左右されていたからです。
トランプ大統領当選でドルが買われ、メキシコペソを始め新興国通貨は売られ気味です。新興国株式ファンドからも資金が流出しています。しかし、これは一時的な減少だと思います。景気が上向く場面では、新興国株式こそ上昇気流に乗るかもなと思います。
でも、そんなこと言ってたらいつまでも売れない!!
ってことで、先週の水曜、仕事で外出しているときにファミレスでポチっと売却しました。
1582は特定口座で80万円、NISA口座で30万円ほど保有していましたが、この特定口座の80万円を全額解約しました。
1万円ほどの売却損が出ました。
今までの分配金を加味すればトータルリターンは一応プラスですが、新興国株式というハイリスクを考慮すればリスク調整後リターンはかなり悪いです。
2014年に実施した新興国株式ETFへの投資は失敗でした。正直に認めます、判断誤りでした。
でも後悔はしていません。当時は本気で真剣に考えての投資判断だったのです。これも勉強だと思っています。失敗を活かして日々投資家として成長していきたいと思います。
まだNISA口座の新興国株式ETFは残っていますが、これでだいぶスッキリしました!
ファイザー(PFE)に100万円投資
この新興国株式を売却した資金を預金のままおいておくわけはありません。
高配当な米国株、ないしETFへ投資することを決めていました。
私は、色々と自分なりに考えた末、高配当ETFのHDVと米国個別株のハイブリッドポートフォリオを構築することを決めました。
最近は、コカ・コーラやフィリップモリス、ベライゾンコミュニケーションズに投資してきました。
ETFも含めると生活必需品セクターが多くなっていたので、今回はヘルスケアセクターに投資しようと決めていました。
ヘルスケアセクターは20世紀後半最もパフォーマンスが良かったセクターですが、21世紀もそれが続くのか私はちょっと懐疑的に思っています。
しかし、長期投資に相応しい黄金銘柄を探していると、どうしてもヘルスケアセクター銘柄は外せないとも思いました。
ヘルスケアセクターはETFではなく個別銘柄で投資すると決めていました。
候補はジョンソンエンドジョンソン(JNJ)、ファイザー(PFE)、メルク(MRK)あたりです。
ヘルスケアセクター企業のビジネスについて詳しく知らないので、過去の実績と強固な財務基盤があり配当利回りが高い上記の3つの大型株を選んでおけば安心だろうなくらいの気持ちです。
ヘルスケアセクターの典型的なディフェンシブ株を候補にしました。
そして、結論としてファイザーを選びました。2016年はやや売られがちで配当利回りは4%弱まで高まっていました。もちろん売られるにはそれなりの理由があるはずですが、ファイザーのような時に裏打ちされた優良銘柄は必ず反発するものです。
ファイザーはトランプ大統領当選後、29ドル前後だった株価が一時33ドル台まで跳ね上がりました。しかし、その後は買われ過ぎとの憶測からでしょうか再び売られ気味でした。
これは偶然ですが、新興国株式ETFを売却した12月7日、トランプ次期大統領が薬価引き下げを示唆する発言をしてヘルスケアセクター銘柄は総崩れになっていました。ファイザーももちろん下げていました。
というわけで、結果としてタイミング良く下がってくれたこともあり新興国株式を売却したその日にファイザー株に約100万円投資しました。
@30.8ドル
トランプ前のもっと円高の時に買えれば良かったですが、そんなたられば言っても仕方ありません。
購入時のファイザーの配当利回りは約4%なので、年間4万円の配当金を得る権利を得ることができました。
たかが4万円かもしれませんが、この配当金をコツコツ再投資していくことで地道に億万長者を目指していきます。
以前こんな記事を書きました。
2016年中にシーゲル流投資比率を60%まで引き上げたい
目標を上回るペースでポートフォリオ改革は進んでいます。