同じ物なら10円でも安く買えるに越したことはないです。コンビニでハーゲンダッツ買おうものなら200円はするけど、西友で買えば130円くらいです。コンビニヘビーユーザーですが、ハーゲンダッツをコンビニで買うことはほぼないです。

質が同じなら値段は少しでも安い方がいいですよね、誰だって。でも品質が違えば値段も違って当然。良いものは高い、悪いものは安い。

社会人になって働いてお給料を貰い始めると、月30万円稼ぐのがどれだけ大変なことかよくわかります。お金は貴重。無駄遣いはしたくない。限られた金銭リソースをどこにどれだけ配分することが自分にとって一番ハッピーなのか、無意識に考えているものです。なるべく上質なものが欲しい、でも高いお金は払いたくない。このジレンマに挟まれながら、日々経済活動を行っているのが普通の庶民です。もちろん、私も庶民です。

質を取るか安さを取るか。
基本的にはトレード・オフ。

パナソニックのレッツノートは軽くて丈夫で使いやすいノートPCだけど高い。20万円はします。僕が今使っているレノボのThinkPadは確か10万円ちょいでした。これでもブログとネットサーフィン、YouTube閲覧くらいしかしない僕には十分なスペック。欲を言えば、もう少し充電が長持ちだと嬉しい。今のPCを買ったのは2016年。3年か、そろそろ買い替えてもいいかも。10万円出すか、20万円出すか、悩む。ブログ執筆のためPCを使う頻度は高いから、多少は高い金を払う価値もあるかなと思うものの、今のスペックでも十分だよな~という思いもあります。

とまあ、こんな感じで何か物を買う時って迷いますよね。特に今はネットで色々と評判をリサーチできるから余計に迷います。品質か価格かあるいは別の要素か、どこに重点を置いて購買意思決定をするかは人それぞれですが、長く使うものは質を重視した方が結果としてお得というケースが多いと思いませんか。

僕がいま後悔しているのは洗濯機です。2011年に買いました。表記されている「製造上の標準使用期間」は7年ですでに期限切れですが、バリバリの現役です。それもそのはず、独身一人暮らし男子の僕は週に一回しか洗濯機を回さないからです。恐らく、メーカー指定の使用期間の2倍は使えそうな感じ。そうなると14年か。下手したらあと10年は使えるかも。

そんだけ長く使うならもっと良いやつ買えば良かったな~って思う時があります。特に欲しいのが乾燥機能。洗濯って服をぶち込んで洗剤入れてボタン押すだけです。超簡単。面倒なのが、洗った服を取り出して干す作業。たかが10分程度のことだけど、これが面倒。作業自体が面倒というのもあるし、洗い終わるまで家にいないといけないのが時間効率的にダメだわ。ボタン押してそのまま外出できたらいいのにな~といつも思います。それなら、平日出勤前に洗濯機回すという選択肢もできそうす。

乾燥機能付きの洗濯機がどれくらいの値段なのか知らないけど、まあせいぜい+10万円くらいでしょう。10万円で乾燥機能が付いてくるなら買います。今から洗濯機買うならそっちを選ぶ。それによって、干すという家事労働が減るなら10万円くらい安いもんです。

僕の会社の先輩(多分43歳くらい)は、オールデンのコードバンの靴を履いています。高級感があってカッコイイです。できるビジネスマンって感じです。驚いたのが、その靴は20代の頃からずっと履いているそうです。メンテナンスしながら大切に履き続けていると。「ええ靴買って、長く使った方が結局得なんやて。見た目もええし。」とおっしゃっていました。なるほど、確かに一理あるな。靴を消耗品と捉えるか耐久品と捉えるかは、本人次第ってことか。

長く使うものは質を優先した方がよいのかもしれません。いや、正確に言うと質を優先することが、結果として経済的なお得さに繋がるということかな。ベーシックモデルよりも10万円高い洗濯機を買ったとしても、もし14年使うなら1年あたりの追加コストは7千円です。これを高いと見るか安いと見るか。

10万円の靴を大切にメンテしながら20年使えば1年あたりのコストは5千円です(メンテコスト無視)。上質な靴を履いているという満足感もあります。靴って大事ですよね。

長く使う物なのに安さを優先すると「安物買いの銭失い」になりがちです。安さを優先したのに、結局すぐに買い替えるはめになって余計に高くつく。長く付き合うものであれば、少し高くても質がよいものを選んだ方が満足度は高くなるという面もあると思います。

特に大型機械系(洗濯機、テレビなど)は一度買うと簡単には買い替えないから、最初の判断が重要ですね。若い頃、何も考えずに適当に家電を買いそろえたことを少し後悔しています。

ノートPCは長く使うものにカテゴライズされるものか微妙なところです。僕の場合は長くても5年では買い替えます。5年も使うなら、値段よりも質を優先すべきかな。どうだろう。特にブログ始めるようになってから、PCの使用頻度が格段に上がりました。てか毎日使っています。

株の使用(保有)期間は洗濯機どころではない。値段よりも質を重視したい。

株を買う時も同じ発想でいいのかなって思います。

あなたの株の想定使用期間はどれくらいですか?
「使用」っておかしいか。
想定保有期間はどれくらいですか?

株の理想の保有期間は永久です。

ウォーレン・バフェット

バフェットはこのように言っています。

あなたがどういう投資スタンスなのか私は知りませんが、この”Grow Rich Slowly”というブログを読んでくれているくらいなら、きっとそこそこ長期を見込んでいるのではないでしょうか。10年、いや20年30年、50年。相続見越して100年でしょうか。気持ちはバフェットと同じ永久ですか。

長く使う物は値段よりも質を重視した方が良さそうです。

わかりますよ、少しでも安く買いたい気持ちは同じ投資家としてすっごくわかります。私なんて幼少期から染みついたケチの精神のせいで、虎視眈々と安値を狙ってますからw。

でも、たまに思うんです。
PER15倍と20倍の違いってそんなに重要か?
って。

益回りで考えれば15倍なら6.7%、20倍なら5%です。その差は1.7%。この差は確かに大きい。株式の実質リターンは過去7%程度です。1.7%という利回り差は小さくない。でも、この1.7%というのはあくまで現在の(ないし翌年の)EPSと株価とを比較して算出した利回りに過ぎません。益回りが高くても、長期的な増益を達成できないなら株主は報われません。

仮に100年保有するなら、最初の益回りが5%なのか6.7%なのかってもはや無視できるレベルだと思うんです。前も同じたとえを言った気がしますが、長期投資家が少しでも安い価格を狙うのは、東京フルマラソンでスタート位置を競っているようなものだと思うんです。世界トップの選手なら、仮に後方からスタートとして普通に優勝を狙えます。逆に、一般ランナーが最前列からスタートしても、いずれ抜かれるでしょう。42㎞という長距離になると、スタート地点のちょっとした優劣って結果にほとんど影響しません。

長期投資は値段よりも質を重視した方がいいんだろうな、きっと。10年使う家電ですらそうなのだから、いわんや20年、30年とお世話になる株ならば。

こういうことを頭で理解していても、僅かな安値を狙ってしまうのが投資家心理の難しいところだなと思います。もちろん、買い値は重要だから安値にこだわる姿勢を捨てる必要はないんだけどね。結局、最終結果だけが重要じゃないということかもしれません。投資期間中に少しでも含み益の幸福を味わいたい気持ちはやはりあります。少しでも投機的利益を得られた方がテンション上がります。逆に、含み損は辛い。

心を無にし長期的な視点に立って投資判断できる人が、最後は勝つんだろうな。簡単なことではない。