先日、ふらっと寄った新宿ブックファーストで面白そうな本を発見し、ジャケ買いしました。結果として買って良かったです。

目次をいくつか紹介します。

第4章 複利の魔法
第5章 裕福になること、裕福であり続けること
第7章 自由
第8章 高級車に乗り続ける人のパラドックス
第9章 本当の富は見えない
第10章 貯金の価値
第14章 あなたは変わる
第15章 この世に無料のものはない
第19章 お金の真理

目次を見るだけでもどういう類の本かはわかりますよね。

この銘柄を買った方がよい、このタイミングで買った方がいい、といったテクニカルな内容ではありません。お金の運用方法云々の前段階のお金の価値観、考え方についての本です。

たまにはこういう本を手に取ってみるのも大切だなと感じました。

どうすればもっと金持ちになれるか、金を稼げるのか、税金を安くするにはどうするべきか、といったビジネスや投資の実務を手っ取り早く知りたいと考えてしまうものです。

もちろんそこも重要ですが、時には一度立ち止まって自分のお金の価値観を確かめる時間を取ることも重要だと思います。

投資法って長期投資に限れば一般解みたいなものがありますよね。NISAなどの非課税口座でインデックス投資という。

でも、お金とどう付き合っていくべきかという問題は一般解がありません。人それぞれ違います。なので、書籍やネットから答えを見つけることは不可能で、それらを材料にしつつ自分なりに考えるしかありません。

お金の価値観というと抽象的ですが、要は自分の人生にはどれくらいお金が必要なのか、お金にこだわる必要があるのか、を理解するということです。

何でもお金で買えるわけではありません。

お金で買えるものとは他人の労働力です。人の労働力を結集して解決できるものは、金を積めば買えます。一方で、どれだけ優秀な人が時間をかけても生み出せないものは1兆円払っても買えません。

美しい東京タワーの夜景が望めるタワマンの最上階プレミアムフロアは金で買えます。坪単価1200万円として、100平米で3.5億円くらいでしょうか。片手億円あれば買えます。

でも、そこで共に暮らす家族は金で買えません。子供も金で買えません。

大金を払えばもしかすると有名大学に裏口入学することができるかもしれませんが、学問を積み重ねることで得られる新たな視点、知識を得ることの満足感、知的好奇心は金では買えません。

どういう人生が自分にとって幸せで、それを得るためにどれくらいお金が必要なのか。他人の労働力に頼らないといけない部分がどれくらいあるのか。そこを見極めるのって結構難しいと思います。

こういう本をたまに手に取ると、お金とどう向き合うべきか考えるきっかけを与えてもらえます。1年に1度くらいはこういう機会を作るのもいいもんです。