ファイザーが後発医薬品事業をスピンオフした上で、マイランと統合させるという報道が入ってきました。ファイザーの後発薬と言えば「バイアグラ」や脂質異常症薬の「リピトール」などがあります。

マイランは後発医薬品業界シェアNo.1の企業です。以下は2018年度の後発医薬品業界のシェアです。ちなみに市場規模は約760億ドルです。

(Source:エバリュエート)

かつてはイスラエルのテバ・ファーマシューティカルがトップだったと記憶していますが、統合などもあり現在はマイランがトップ。そこに4位のファイザーが加わるわけだから、業界首位の地位は盤石でしょう。

ファイザーとマイランはもともと仲良しです。日本でマイランの後発医薬品を販売しているのはファイザーですし。だから、今回の統合は大きな問題なく進みそうな気がします。

スピンオフを発表してからファイザーの株価は大きく下落しましたが、それはしゃーない。事業をスピンオフするんだから時価総額は下がって当然。ファイザー株主は新会社の株式を割り当てられることになります。社名は未定とのこと。

さてさて、どうしようかな。後発医薬品の新会社の株は早々に売却してファイザー株を買い増すか。それとも保有し続けるか。あるいは他の銘柄に振替えるか。

どの選択肢がもっとも合理的なんだろうか。。
知識、情報がなくてなかなか判断が付かないなあ。

なんか大手製薬会社は新薬開発部門以外をドンドン外に出しちゃいますね。旧アボットラボラトリーズは医療機器の新アボットラボラトリーズと新薬開発のアッヴィに分社化しましたし。そういう流れなのかな。大手製薬会社は資本の力を最大限活用して、癌やアルツハイマーなどの治療薬開発に経営資源を集中させるのでしょう。近年は低分子薬よりバイオ医薬の開発が盛んですが、バイオ医薬は開発費が莫大にかかりますから。

バリュエーション(PER)が大きく異なる事業を同じ法人内で抱えると、投資家もどう評価していいかわかりません。大抵はいくらかはディスカウントされるものです。そういう点でも分社化は合理的なんだろうと思います。

というわけで、ヘルスケアセクターの中でも大手製薬会社は比較的ハイリスクな投資対象になりそうです。ヘルスケア業界をリスク別に分けるとこんな感じかな。

ハイリスク
大手製薬会社(ファイザー、アッヴィ、ブリストルなど)

ミドルリスク
製薬&医療機器(ジョンソンエンドジョンソンなど)

ローリスク
医療機器(メドトロニック、アボットラボラトリーズ、ベクトン・ディッキンソンなど)

こんなイメージを持っています。あくまで相対的な意味でのリスクの高低です。株式である以上どれもリスクは高いです。

後発医薬品事業はどこに該当するだろうか。ミドルリスクあたりかな。ファイザー、アッヴィという高リスクのヘルスケア企業の株を保有しているから、分散という意味でも後発医薬品の新会社の株をそのまま保有するのは悪い選択肢ではなさそう。これから成長する業界なのは間違いないし。

ただ、製薬会社のリスクが高いことは予めわかっていたことだから、医療機器大手のメドトロニック(MDT)やジョンソンエンドジョンソン(JNJ)にも投資してきました。MDTの仕込みは完了していますが、JNJはこれからです。であれば、新会社の株を売ってJNJを買い増すのもありかな。

あまり銘柄数を増やすのも嫌だし新会社の株は売却しようかな~。どうしようかな~。保有株でスピンオフは初体験です。しかも事業譲渡じゃなくて新設分割なんてちょっとワクワクします。

長いこと投資してたらこういうこともあるもんですね。自分の保有企業をどっか別の会社がプレミアム60%くらいで買収とかしてくれないかな~とかたまに思いますw。まあ私は超大型企業にばかり投資してるからそれはないか。専ら買う側か。それにしてもヘルスケア業界は再編多すぎで疲れるわ・・。