突然ですがクイズです(唐突ですみません)。これは私が大学生の時に受験した2008年度公認会計士試験2次試験の「経営学」で実際に出題された問題です。
問題
( )内に入る言葉を答えよ。
小売業者や流通業者によって企画・販売されている製品ブランドをプライベート・ブランドと言う。一方、商品を製造するメーカーが開発した製品ブランドのことを( )と言う。
以上。
この問題わかります!?
要するにプライベートブランド(PB)の対義語に相当する言葉は何かって問題です。
セブンイレブンの「ザ・ブリュー」という発泡酒があるのですが、これはセブンのPB商品です。小売業であるセブンイレブンが開発したブランドです。一方で、「氷結レモン」はキリンの( )商品です。こういう、一般的な製品ブランドの総称です。
もうね、10年以上前の試験なのに今でもはっきり記憶に残っている問題なんです。僕は不正解でした。PBは事前に勉強して暗記していましたが、そうでなく普通のメーカーのブランドのことを何て呼ぶかなんて知りませんでした。
試験中、必死に考えました。
プライベートの逆を言えば当たるはずだ、、プライベートの反対の意味を表す言葉ってなんだ・・
・・・
そうだ!
パブリック・ブランドだ!!
Privateの対義語はPublicだろ。私的・公的。うん、これしかないだろ。
ふふふっ、別に暗記してなくっても考えれば答えはわかるのさ、ガハハハッ!って調子乗って答案用紙に「パブリックブランド」って書きました( ..)φ
んで、試験が終わってソッコーで調べたら違ってましたw。
正解はナショナル・ブランドです。
知ってました?
社会人ならこれくらい常識??
私は会計士試験でミスったから、ナショナルブランドという言葉を覚えましたが、もし試験がなければ今も知らない気がします。日経とかであんま見ない気がします、この単語。
高価なナショナルブランドより、安価なプライベートブランドを買う。
自宅最寄り駅から自宅までの動線にあるコンビニはファミリーマートです。なので、ファミマにはしゅっちゅう行きます。帰宅途中にあるってのもありますが、ここ数年でファミマ製品(特にお惣菜)のクオリティが急上昇して気に入ってます。
20代後半に突入してから食生活にはだいぶ気を使うようになりました。夜はあまり炭水化物を摂らないようにしています。数年前には糖質制限ダイエットまでしてたくらいです。
残業終わりの夜にちょっとしたお酒のおつまみになって栄養もあるのがチーズです。6Pチーズをよく買います。今も家の冷蔵庫に1箱あります。
これ、行き着けのファミマで撮影した写真です。
雪印の6Pチーズ(ナショナルブランド):392円
ファミマの6Pチーズ(プライベートブランド):198円
↑
これ、どっちを買うか迷います?
もうファミマのいじめにも見えます。ここまで値段格差があれば私は迷わず198円のファミマのチーズを買いますよ。実際に何度も買ってます。ファミマで雪印のチーズを買ったことはありません。
食品は体に入れるものだから信頼が第一です。子どもがいる世帯は特に敏感でしょう。信頼は時間とともに構築され、それがブランドとして認知されていきます。ブランド=時間ってのが持論です。
雪印の乳製品は確かに子どもの頃から見ていて親しみがあります。過去に食中毒の不祥事がありましたね、そう言えば。その不祥事の悪印象が完全に消えているわけではありませんが、組織は解体されましたし、雪印の乳製品(ナショナルブランド)は美味しくて安心できるという信頼感は確かにあります。
ただ、一方でファミマも信頼しています。ファミマのプライベートブランド製品であれば普通に美味しくて品質も大丈夫だろうと安心できます。だから、同じ6Pチーズで値段が倍も違ったら迷わずファミマのPB商品を手に取ります。
これが全く名前も知らない企業のPBだったら多分安くても買いません。でも、ファミマは子どもの頃からあるし、最近元気のある企業だし信頼しています。
ファミリーマート社長の澤田氏はこんなことを仰っています。
会社のボスたるもの24時間365日経営のことを考えなければいけない。これが僕の経営論です。それを社員に強いたりするつもりはありませんよ。でもトップはそれくらいでないと組織は腐っていくと思うし、それだけの気概がなければ、リーダーなんて引き受けるべきではないと思います。
会社はトップですべて変わりますよね。うちの会社も経営陣が入れ替わって、会社の雰囲気変わりました(いい意味で)。
米国の大手食品メーカーはこれからどうなるんだろうか?
ファミマのチーズの件はちょっと顕著な例でした。プライベートブランド製品(PB)とナショナルブランド製品(NB)とで、2倍も価格差があるのは稀だと思います。とは言え、私が実際にこうやって歴史あるNBではなく、安価なPBを選択しているのは事実です。既存の食品メーカーにとって実力ある小売企業のPBは大きな脅威です。改めてそれを感じました。
クラフトハインツやゼネラルミルズなど、歴史ある米国の食品企業の業績がここ数年低迷しています。その一因がPBの増加です。米国のPB製品比率は20%程度と言われており、まだそれほど高くありませんが、今後急激に上昇するかもしれません。
ウォルマートの”Price First”や”Great Value”。
クローガーの”Simple Truth”や”Hemis Fares”、”Private Selection”。
などがPBの例として挙げられます。
あとは何と言ってもアマゾンですね。アマゾンは30以上のプライベートブランドを展開しています。食品からアパレルまで色々です。”Amazon Basic”(日用品)や”Lark & Ro”(アパレル)などですね。あとは、最近買収したホールフーズ・マーケットの”365 Everyday Value”が好調です。
このような小売り大手のPB商品は、既存の大手食品メーカーにとってやはり脅威だと思います。アメリカの実態はどうなのか日本に住んでいる私はよくわかりませんが、少なくとも私はコンビニなどでしょっちゅうPB商品を買っています。PBには何の不満もありません。価格が安い上に普通に美味しくて、とても満足しています。
私は食品銘柄としてはゼネラルミルズ(GIS)に100万円以上投資しています。今年も30万円買い増しました。配当利回りは4%超もあるし、過去100年配当を維持してきた実績を信頼をして資金を投じました。
これからもGISなど食品銘柄への投資は続けていくつもりです。まさに投資家期待の低い”the シーゲル銘柄”って感じがしてます。
ただ慎重さも忘れないようにしたいです。
やはり不安は大きいです。ゼネラルミルズやクラフトハインツ、ケロッグ、キャンベルスープなど昔からの食品ブランドが、果たしてこれからもキャッシュを稼ぎ続けることができるのか確信はありません。まあ、投資ってそんなもんだと割り切っています。未来が見えたら苦労しません。上記で挙げた企業はどれもキャッシュフローはしっかりしています。私はそういう財務的なところしか見る能力がありません。これからは、もっとビジネス寄りの勉強もしていきたいです。
営業CFをしっかり稼げている、でも投資家が期待を持てずに株価が下げている銘柄にしつこく食らいついていきます。金利上昇局面の最近はより厳しいです。ホールドを続けることが精神的に苦しいからこそ、未来のリターンは高くなるものだと思います。これからも大手食品銘柄への投資は継続です。不安を抱えながら、将来のハイリターンを期待して投資を続けます。
上記のチーズは食べ比べましたか?
私は、安いPB商品はおいしいと思えないことが多くて、最近は避けてますね。
西友だと雪印のチーズも200円くらいで買えるので、こちらもよく食べます。
味はどちらも美味しいです。ま、私の味覚・嗅覚は鈍いので信用なりませんがw。
失礼ながら西友のPBは、ちょっと安かろう悪かろうの印象を持っています。ただの先入観なだけですが。
一方で、セブンやファミマのPBに対する信頼は厚いです。実際に美味しいですし。
私がコンビニにいつもお世話になっているから、ちょっとバイアス掛かっている面はあると思います。
株式投資の未来P.51にて
ウォーレンバフェットのパートナーをしているチャーリー・マンガー
が価格を高く設定できる会社とそうでない会社の違いを説明してますね。
しかし、これは時代背景が違うので全てを鵜呑みにするわけには行きませんが
それでもこの傾向は続くのではないでしょうか?
餅は餅やというように、それぞれ専門性の会社の方が最終的には強いと思います。
そして、皆がプライベートブランドの方に期待をもってもらい、株価が上がれば
まさにシーゲル教授のいう成長の罠ですね。
たかだか10セントの値上げが莫大な利益を生みますよね。
販売単価のアップはそのまま利益増に繋がります。
最近ガンガン値上げしているのはアマゾンです。プライム会員の料金を上げています。
それでも顧客は離れません。アマゾンすごいです。
>専門性の会社の方が最終的には強いと思います。
それをどれだけ信じて、信念持って株をホールドし続けれかが勝負ですね。
記事にも書きましたが、ホールドがしんどい銘柄ほどリターンは高くなるものです。
『株式投資の未来』でピックされたフィリップモリスなどその典型です。
長期投資は簡単なことじゃありませんね。