「いきなり!ステーキ」の一瀬社長の張り紙が話題になってますね。

社長からのお願いでございます。従業員、皆元気翌笑顔でお迎えいたします いきなりステーキは日本初の格安高級牛肉の厚切りステーキを気軽に召しあがれる食文化を発明、大繁盛させて頂きました。今では店舗の急拡大により、いつでも、どこでもいきなりステーキを食べることができるようになりました 。

しかし、お客様のご来店が減少しております。このままではお近くの店を閉めることになります。従業員一同は明るく元気に頑張っております。お店も皆様のご希望にお応えしてほぼ全店で着席できるようにしました。メニューも定量化 150g 200gからでも注文でき、オーダカットも選べます。創業者一瀬邦夫からのお願いです。ぜひ皆様のご来店心よりお待ちしております 。

「いきなり!ステーキ」店頭の張り紙より

すでに多くの批判を受けているのを、さらに批判したいとは思わないのですが、まあ心に刺さらない微妙なメッセージだなあと鈍感な私ですら思いました。

このメッセージが批判を受ける真因を一言で表すと、自分を(自社を)客観視できていないということに尽きると思います。自分たちはやれることをやったんだから、来店しない客が悪いと言わんばかりです。さすがにそれじゃあビジネスは成立しないです。「3回もデートしてメシ驕ったんだから俺と付き合え」って女性に言ってるようなもんです。

自分の立場を客観的な立場で見れないから、不振の原因を客に、振られる原因を女性に求めてしまいます。それよりは、自分のどこに非があったのか客観的に分析した方が建設的です。努力したから報われて当然という発想は自己中心的ですね。

ビジネスをやる上で客観視力って必須だと思います。自社の状況を外側から冷静に分析的に見るということ。数字を見る力もそこに含まれます。

競争環境を把握するためのファイブフォース分析というフレームワークがあります。
①買い手の交渉力
②売り手の交渉力
③業界内の競争
④新規参入の脅威
⑤代替品の脅威
5つともすべて自社を俯瞰的に見ないとわからないことですね。まあ、私はサラリーマン投資家で経営的なことは素人なので、あまりこのフレームワークについて深いことは言えません。ただ、自社の状況を把握する上では客観視が必要だと言いたいだけです。トップにそれが欠けていると悲惨です。

僕は「いきなり!ステーキ」好きなんで復活して欲しいですけどね。値段の割に美味しいと思いますよ。ステーキだけでなくハンバーグも美味いです。最近行ってないんで、久しぶりに行ってみようかな。

ところで、客観視力なんてない方が人生は楽しめるんだろうなって思う時があります。周りからどう思われているかや、世間の「常識」なんて気にせず、自分のやりたい道を突き進めると幸せですね。私はそこそこ空気読んで周りに同調して物事を進めるタイプです。典型的な勤め人体質ですね。だからか知らないけど、ちょっとアウトローな生き方に憧れます。

ただ、ことビジネス、金儲けにおいては主観よりも客観的な視点が求められます。自分の好きなことやるだけで社会の需要を満たせるほど世の中甘くないからです。お金を払ってもらえるほどのサービスを提供するってホント難しいことですよ。

①後悔なく楽しく生きるために客観的な視点は忘れようと意識する

②でも生きるには金が必要で、仕事で金を稼ぐためには客観視力が必須

③客観視力が向上して、周りの目、評価を気にし過ぎるようになる

④本当に自分のやりたい事ができているのか迷いが生じる

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と、こんな循環がグルグル続いている気がします。。だから、先ずは生きるに困らないだけのガチっとした経済基盤を作りたい願望が強いのかな、私は。