住宅ローンを組む時、頭金をどれくらい入れるか選択を迫られます。一般的には1~3割くらいは頭金を入れましょうと言われることもあります。最近は不動産価格が上がっているので3割は結構しんどいですが。

私の意見は、どれだけ貯金があったとしても頭金は1円も入れな方がいいです。今のマクロ経済環境なら。

できるだけ長期で、かつなるべく多くのローンを組むが正解だと思います。返済方法も元金均等ではなく元利均等にして、毎月の返済額を抑えた方がいいです。もちろん月々のキャッシュフローが回ることが前提ですが。

元利均等だと最初は利息ばかり払って元本が減りませんが、それでいいんです。低金利なんですから。利率18%の消費者ローン、リボ払いとは違います。ローン残高を多く残しておいた方が住宅ローン減税枠も確保できますし。

1%未満の低利で借りることができるなら、返済はできるだけ先延ばしにした方がいいです。その間利息が発生しますが、繰り返しですが低金利だから問題ないです。

借り入れた資金を3~4%で回せれば、十分に利鞘が取れます。都心のマンション価格は高騰していますが、それでも3%台の利回りはあります。

頭金を入れるということは、最初に借金の一部を一括返済しちゃうようなもんです。それはもったいないです。

数千万円の貯金があったとしても、それはしっかり手元に取っておいてフルローンを組んだ方がいいです。

んで、それをS&P500とかで運用しておけば、利率0%台の借金を前倒し返済するより遥かにお得です。私たち株式投資家は特に頭金を入れない方がいいですね。

頭金を入れることで返済額を抑えて資金繰りをコントロールしやすくなるという意見もありますが、そもそも頭金相当の資金を手元に置いておいて、それを将来の返済に充てればいいだけです。何も自ら進んで初期に一括返済する意義は薄いです。

この低金利時代に頭金を入れた方がいいケースはあるでしょうか?

うーん、たとえば、手元にお金があるとついついギャンブルや遊びに使ってしまう人。そういう人は敢えて頭金を入れてローンを抑えるのはありかもしれません。そんな人が頭金を貯められるのかというツッコミはありますが。まあ、例えば親からの贈与とかはあり得ますよね。

そういう一部のケースを除けば、この低金利環境ならば、頭金は1円も入れない方がいい。なるべく長期間、低金利で、借りれるだけ借りて、支払いは遅らせるが正解だと思います。

金利が上がったらこういうわけにもいきませんが、少なくとも現在の日本の金利を前提とすれば、この戦略が経済合理的です。