(ファンドマネージャーが米国株に対して)強気の背景の一部には、株式以外の選択肢の欠如がある。

バロンス

金融専門誌バロンズによれば、ファンドマネージャーの約6割は米国株式は適正株価だと言っています。割高でも割安でもないとのこと。全体的にファンドマネージャー達は米国株式に依然強気のようです。その理由として「株式以外の選択肢の欠如」があると言っています。

これは平たく言えば、債券価格が高過ぎるという意味だと解釈しています。信用度が高い米国債だけでなく、ジャンク債の価格も高水準です。

投機的格付けの新興国社債の平均利回りは5.5%です。一見高く見えますが、リスクを考えれば利回りは低いです。米国債と新興国社債との信用スプレッドはほんの1年前は5%以上あったのに、今では3.5%ほどしかありません。米国債が割高なので新興国社債にも資金が流れて、投機的格付けの社債まで利回りが低下しています。

 

株式以外の選択肢の欠如」という消極的株式選好であろうと問題はないと思います。投資に限らず、取捨選択は常に相対的なものですよね。受験であれ就活であれ婚活であれ。目の前の与えられた環境と自分の能力の範囲で、いかにベストを尽くすのか。ないものねだりをしても仕方ないです。

米国債であれジャンク債であれ、今は積極的に債券に投資するタイミングではないと考えています。株式のバリュエーションは確かに割高に見えますが、今は債券より株式を選好した方がいいように見えます。

モルガン・スタンレーの米国株担当ストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏は2018年早々にS&P500種指数が2700に達すると言っています。真実は将来にならないと分かりませんが。