突然ですが、この世で最も儲かる商品って何だと思いますか?

宝石?

石油?

お金?
あ、それは結構いい線行ってると思います。信用創造という名の銀行の儲けの構造を知ると詐欺かと思います。

私が思う最も儲かる商品それは情報です。

情報は最も儲かる商品で、利益率がめちゃくちゃ高いです。

情報には原価という概念がないし、複製するのもコストが掛かりません。マイクロソフトのOfficeを想像してください。あなたがPCを買ったらマイクロソフトのOffceを1万円くらいで購入すると思いますが、それに対応するマイクロソフト側のコスト・原価はほぼゼロだと思います。

だから、こそマイクロソフトはあんなえげつないほどの高収益なのです。

グーグルも一緒ですね。情報を事業のコアコンピタンスにすると、信じられないほどの高収益体質になります。

  米マクドナルド=貴族

米マクドナルドの収益源も情報だと言えます。だからマクドナルドは超高収益です

マクドナルドというと、ファーストフードチェーンで薄利多売の低収益企業だと思い込んでいませんか?松屋や吉野家と同じだろうと思っていませんか?

それは違います。

日本マクドナルドはその傾向はあるかもしれませんが、米マクドナルドは違います。

米マクドナルドは直営店だけでなく、フランチャイズ店の運営もしています。というかフランチャイズ店の方が多いです。マクドナルドのフランチャイズ比率は80%を超えています。

米マクドナルドはハンバーガーを売って儲けているだけではありません。情報を売って儲けていると言ったほうが正確です。

情報を売るとは、具体的には売上の数%をロイヤリティ収入として貰うということです。直営店の場合、店舗の減価償却費や店員の人件費など様々なコストが掛かりますが、ロイヤリティ収入の場合原価はゼロです。売上=利益です。

だから、基本的には直営店よりもフランチャイズ店のほうがマクドナルド本社にとっては美味しい事業です。

直営店=店舗でハンバーガーを製造販売
フランチャイズ店=店舗運営ノウハウやブランドの提供

フランチャイズ店が80%超ということは、もはや米国マクドナルドの事業をハンバーガーの製造販売とは定義できませんね。

米マクドナルドの事業は、低コストで美味しいハンバーガーの製造方法やオペレーションなどの情報やブランドを第3社に提供することだと定義したほうがより正確です。

つまり、米マクドナルドは情報を売っているのです。

平凡な情報や技術ではロイヤリティ収入なんてもらえません。その技術や情報、ノウハウに並外れた価値があるからこそロイヤリティ収入を払ってでもその情報を欲しいと思う人がいるのです。ロイヤリティ収入というのは特権階級のみが持ちうる収入形態です。

米マクドナルドの株主は特権階級ですね。左団扇の貴族です。

米マクドナルドは、中国事業の株式の80%を中国の企業連合に売却するとの報道がWSJでありました。株式を売却するとは、中国のマクドナルド店を手放すことを意味します。

いらないということです。

中国のマクドナルド店舗自体は米マクドナルドのバランスシートには邪魔だからどけろ、ということです。

俗に言う、持たない経営ですね。身軽になりたいんです。

余計な固定資産なんて切り離して、ただロイヤリティ収入だけ寄こせってことです。

米マクドナルドの強かな経営戦略であり、同社が直営店運営ではなくロイヤリティ収入をより増やしていこうとしていることの証左です。

WSJによると、米マクドナルドは20年間にわたり中国マクドナルドの売上の6%を受け取るそうです。ノーリスクで売上の6%をも上納させるわけです。そりゃ儲かるわ。

米マクドナルドは長期投資に相応しい優良銘柄の一つです。
配当利回りは3.1%(2017/1/23現在)。