2019年は株も債券も上昇するという投資家にとって幸福な1年で終わりそうです。年初からのS&P500指数の上昇率は30%近いです。2019年がこんなブルな年になるなんて、去年の今頃はとても想像できなかったです。

株価上昇に伴ってPERも上昇していますが、めちゃくちゃ割高というわけではありません。S&P500指数の2020年予想PERは18倍です。以下は2017年末から現在までのS&P500指数の予想PER推移です。

(ウォールストリートジャーナルより)

現在のPERは実は2017年末と同水準です。ただ当時とは明らかにマーケットの雰囲気が変わったと思います。2018年から2019年にかけては、株価がじりじりと切り上がりがりながらも悲観的なニュースが多かったです。貿易問題、ブレグジット、FRBの金融政策など。投資家は暗闇の中、穴に落っこちないよう慎重に洞窟を進んでいました。

それが、ここ最近は楽観的なニュースが増えました。暗闇の洞窟から抜け出した感じでしょうか。明るい話題が急に増えました。WSJやブルームバーグ、ロイター、バロンズを毎日欠かさず読んでいるので、はっきり感じ取ることができます。

最近はリスクオンな雰囲気です。熱狂とまではないですが、ちょっと小躍り感はあります。低インフレ低金利が続く、関税問題は合意が近づいている、ブレグジットも進展がある。2020年はこのまま株価上昇トレンドが続くだろうという意見が多いです。不確実性という霧が晴れて前が見通しやすくなったのでしょうか。

わかるもんですね。まだ米国株投資を始めて4年です。素人に毛が生えた程度の経験値しかありません。マーケットの転換点ってわかるものなのか不安でしたが、意外とはっきりわかるもんですね。ここ1カ月で明らかに風向きが変わりました。投資家が強気に傾いています。

「強気相場は、悲観の中に生まれ、懐疑の中に育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく」とジョン・テンプルトンは言いました。2019年は懐疑の中でした。それが徐々に楽観の中に入りつつあるように感じます。

相場は読めないのでただの直感ですが、2020年に株価の大崩れはない気がします。低金利なのは事実で、株式市場にはまだ資金が流入する余地がありそうですし。

しかし、いずれは楽観の中で成熟してどこかで強気相場は消えていきます。それは2021年以降かな。まあ未来はわかりませんが、私は2020年もこれまで通り投資を続けていくつもりです。ただし、マーケットがやや楽観に傾きつつあるので、警戒感は強めています。