※2019年12月期決算データ反映、コメント刷新

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はマスターカード(MA)をご紹介します。

基本情報

会社名マスターカード
ティッカーMA
創業1966年
上場2006年
決算12月
本社所在地ニューヨーク州
従業員数18,600
セクター情報技術
S&P格付A
監査法人PwC
ダウ30×
S&P100
S&P500
ナスダック100×
ラッセル1000

地域別情報

地域別売上構成比

地域別売上高推移

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

連続増配年数

8年

過去10年の配当成長

年率+36.2%

この10年で配当は22倍になりました。

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2010~2019):+28.5%
上場来(2007~2019):+30.6%

バリュエーション指標(2020/2/17時点)

予想PER:31.8倍 最新情報はこちら

配当利回り:0.5% 最新情報はこちら

コメント

マスターカードは、”プレイスレス”のフレーズで有名な国際カードブランドです。売上規模では最大手ビザの3分の2ほどです。

Master cardのブランドライセンスと決済ネットワークを提供しており、マスターカード自身はクレジットカードを発行してはいません。そこはビザと一緒。

カード発行会社から会員数に応じて徴収する加盟手数料と決済手数料が収益の柱です。

Master Cardは世界で広く周知されている有名ブランドです。消費者としてはビザとマスターカードで特に優劣はないように感じます。2枚目のクレジットカードを作る時は1枚目と違うブランドで作った方が、リスクヘッジになっていいかなあくらいでしょうか。ちなみに、私はアメックスユーザーで、サブの楽天カードはVISAです。

2002年にEuro Cardと統合。2016年にはブレグジットの混乱が残る中、英国のVocalink社を11億ドルで買収し、英国の決済ネットワーク事業を拡充しました。英国政府は決済市場の規制を大幅に緩和しています。

国際ブランド専業はビザとマスターカードだけで、今後新規参入があるリスクは低いです。決済ネットワークビジネスには高いネットワーク効果があるので、すでに巨大化した2社に追随するのはほぼ不可能です。

財務諸表を見てみましょう。

売上高は過去10年一貫して増加し続けていますね。高PERも納得の高成長高収益企業です。

FY19の売上高は169億ドルで前年比+13%。これでもドル高の逆風を受けており、為替ニュートラルだと+16%の伸長。まだまだ成長は衰えを見せていません。

FY19の純利益は82億ドルで前年比+39%。一時要因で上振れていますが、調整後純利益も79億ドルで前年から+17%(為替ニュートラルで+20%)と堅調です。売上成長だけでなく利益率も改善しています。規模の経済が働きやすい業種でしょうか。今後もさらなる利益率向上が期待できるかもしれません。

キャッシュフローは潤沢。設備投資が少ないのでフリーCF≒営業CFという状態です。ただでさえ高かった営業CFマージンは近年さらに向上しており、FY19では49%に達しています。

バランスシートを見てみましょう。流動資産と固定資産が半々。流動資産は現金(短期投資含む)と売掛債権が大半です。固定資産はのれんと他無形資産です。無形資産はソフトウェアが多いです。M&A絡みではなく自社開発のシステムを資産化したものと思われます。

負債純資産を見ると純資産が年々減少していることがわかります。これは自社株買いの影響です。積極的な株主還元が純資産を食いつぶすという優良米国企業によく見られるパターンです。

配当は毎年グングン伸びています。この10年のDPS(一株当たり配当)成長率は年率36%と驚異的。自社株買いも多い。総還元性向は100%を超えています。株主還元とEPS成長を両立させています。素晴らしい。