優良企業の株式をホールドし続ければ、長期ではほぼ確実に利益が出ます。
特にコーポレートガバナンスがしっかりしている米国株ならなおさらです。

具体的にはS&P500やNYダウに連動するETFや投資信託を長期ホールドして、できれば分配金は再投資する。
そうすれば、年によって上下はあれど長期ではそれなりに利益が出るはずです。

なんで株式投資がそこそこ(年率7%~15%、15%はかなり楽観的だが)儲かるかって言うと、そのままですが儲かるくらいの水準に株価が落ち着くからです。
ある程度の配当利回りが確保できるまでに株価が下がるからです。
将来の獲得キャッシュに比して株価が安いからです。

なぜ、将来の配当・収益に比して株価は常に安いのか?

それは、リスクです。
別の言葉で言い換えれば、将来のビジネスに対する不確実性、投資家の不安・恐怖感です。

1年後に100円の配当をくれる予定の企業(その時点で解散すると仮定)の株価は100円にはならないですね。
100円で投資して、1年後に100円貰っても誰も嬉しくないからです。
てか、そんなのむしろ損です。

どうでしょうね、それなりの優良企業であれば90円位なら取引されるでしょうか。
90円で1年後に100円で回収できればそれなりの収益です。

なんで、1年後に100円の配当を貰える権利が90円という10%ディスカウントで取引されるかって言えば、その1年後の配当100円が不確実だからです。
「本当に貰えんのか??」「本当は95円しか貰えないんじゃないの??」ってみんな疑っています。

それがリスク認識であって、その投資家のリスク認識こそ株式投資の利益の源泉です。

リスクがあるこそ株式投資は儲かります。

人々が株式を持つことを適度にビビってくれることが大切なんです。
だから、あまりに株価が堅調で暴落とかが一切ないと株式の収益性は落ちます。
ファイナンス的に言えば平均PERが上昇します。

「あれ、株って全然危なくないじゃん!!」って世間が思い始めたら投資のペースを緩める時です。

株式投資は仕事だって以前言いました。
「企業の事業リスクを背負い続ける」という仕事を長期間やり続けるから、あなたは株式利益をゲットできるんです。

(長期)株式投資とは、リスクを負担するという立派な仕事です。
社会で必要とされている役割です。

でね、思うんですけど、リスクを取るだけでお金を稼げるって株式投資なんて超イージーじゃないですか?

世の中にはいろんな仕事が存在しますけど、数ある仕事の中でも株式投資ってめっちゃ余裕じゃないかって思うんです。

 

 

 

ビジネスの世界では「リスクを取る≠儲かる」

自分で起業してビジネスすることを考えれば、リスクを負担するのってもはや前提条件です。
リスクを負担することそれだけでお金を頂けるなんて甘い世界ではありません。

例えば、あなたの家の横に新しいラーメン屋さんがオープンしたとします。
40歳のとある上場メーカーに勤めるサラリーマンが一念発起で脱サラして、300万円も借金して開店したお店です。
その元サラリーマンには同い年の奥さんと、まだ幼い子供が二人いる。

で、あなたがその新オープンしたラーメン屋さんに行ったとします。
鶏ガラ・昆布・かつお節・サバ節・玉ねぎ・生姜・ニンニクなど厳選された素材で取った店主自慢のスープの塩ラーメンを注文したとします。

で、あなたは先ずスープを少し飲んでみた。
「・・・」

麺をズズっとすすってみた。
「・・・」

そしてこう思った。
(失礼ながら)不味い!

そしたらどうしますか?
さすがに礼儀として、その場は完食して「ごちそうさま~」って言って店を出ることでしょう。

でも、リピートしますか?
しませんよね。

だって不味いから。
美味しくないラーメンをお金払って食べに行く人いないですよね。

それは仕方ないです。
ビジネスですから。

そのラーメン屋さんは、妻子のいる中堅サラリーマンが大きなリスクを取って始めたビジネスです。
将来のサラリー、退職金、信用すべてを捨てて起業したんです。
「人生は一度しかない!」、「賽は投げられた!」と。

でも、そんな本人の情熱・家庭環境・金銭リスクなんてお客さんからしたら知ったことではないんです。

「妻子もいるし頑張ってリスク取って開業したお店だから、美味しくないけどこれからも食べに行くよ」
な~んて言うお人好しなお客さんなんていないですよね。せいぜい、親族くらいでしょう。

脱サラ起業した本人は「こんだけリスク取って頑張っているのに・・」と思っているとしても、社会はそうやってリスクを取ったことそのものを評価してくれるわけではありません。
そんなのどうでもいいんです。

価値を提供できているか否か、社会が評価するのはただこの1点だけです。

ビジネスの世界ではリスクを取るのは当たり前であって、リスクを取ることそれ自体が社会に価値を生むことはありません。

一生懸命リスク取ってラーメン屋を開業しても、肝心のラーメンが不味かったらお金は稼げないでしょう。

ビジネスの世界では、リスクそのものは利益の源泉ではありません。

 

 

株式投資の世界は「リスクを取る=儲かる」

翻って、株式投資はリスクを取ることそれ自体が社会に価値を生みます。

リスクを取るだけでお金を稼げるのが株式投資の世界です。
ある意味ユートピアです。

もちろん、リスクを取って株を買っても投資先企業が倒産すれば株券は紙切れになって損をします。
だから、厳密に言えば株式投資も「リスクを取る=儲かる」ではありません。

ですが、米国の優良企業やS&P500インデックスに投資していれば、先ず倒産なんて心配は無用です。

S&P500企業とは言え将来のビジネスはいつも不確実ですし、急な金融危機があるかもしれません。
株価がいきなり30%下落することもあるかもしれません。

でもそういう不確実性(リスク)があってみんな株を持つのを嫌がるからこそ、その株を買ったあなたは株式利益を得ることができるのです。

株式投資にはリスクがある、リスクは怖いってよく言われます。
確かにそうです、株式投資にはリスクがあります。

でも、世の中のビジネスの厳しさを考えれば、リスクを取るだけでお金を稼ぐことができる株式投資って、かなり恵まれているんじゃないでしょうか。

リスクが嫌嫌嫌って言い続けている人は、サラリーマン根性が染みつき過ぎているのかもしれません。
サラリーマンって仕事は大変かもしれませんけど、きちんと出勤していれば確実に給与が貰えます。
「確実」っていう言葉は「リスク」の対義語だと思います。

お金を人より稼ぐためにはリスクを回避することはできません。
ただ普通、ビジネスではリスクを取ったからって成功できるとは限りません。

株式投資はリスクを取るだけでお金を稼げるんです。
これってやっぱりイージーだと思います。
Very Easyでしょう。

まあその代わり、株式投資はそんなに収益性はよくないです。
年率10%で御の字だと思うべきです。

ただ、、複利の時間効果でその10%が凄まじい富を生み出すわけですが。

 

 

 

あなたは、(長期)株式投資家という社会での役割を見つけました。
それは、鉱山の奥深くでダイヤモンドの原石を発見したようなものかもしれません。

あなたは当たり前のように長期米国株投資という仕事を実践しているかもしれませんが、その仕事を見つけることができる人はほん~のごく僅かです。
大学生の中でも、三菱商事に就職できるのがほんのごく一握りなのと同じ程度に。

ほとんどのサラリーマンはそんな”うまい”仕事が身近にあるとも知らず、日々労働に勤しんでいるだけです。

ネット証券で低コストで米国株投資ができている環境に感謝ですね!

せっかく見つけたダイヤモンドの原石、しっかり磨いていきましょう。
そのダイヤモンドの原石は将来あなたの莫大な富となるのですから。