2017年11月末現在、ポートフォリオの約8割が個別銘柄で2割強がETFです。ETFは高配当系のETFで、S&P500やNYダウに連動する所謂インデックス型商品は保有していません。投資信託は1円も保有していません。投資をスタートした当初は投資信託とETFで世界分散投資を行っていました。バンガードのVTなどですね。それが、今では米国個別銘柄中心に変わっています。このブログを始めた2016年頃から米国株に傾倒していきました。

なぜか知らないけど、昔から投資金融に興味があるんです。お金関連に興味があるんですよね。高校生の時に、親父に頼み込んで家で取る新聞を朝日新聞から日経新聞に切り替えてもらって、わからないなりに子どもながら頑張って読んでました。大学は将来の職業とか何も考えずにとりあえず経済学部を選びましたが、経済系の授業よりも金融論ファイナンス論の講義の方が楽しかったです。その流れで金融経済系の最難関資格があるという噂を聞き付けて、公認会計士試験も受けました。好きな分野なのでとても楽しく勉強できました。

ブログ内に米国株銘柄分析というコーナーを設けていますが、エクセルで銘柄分析するのも好きですね。この投資ブログは本当に楽しく運営しています。

そんな投資金融好きの僕ですから、投資信託やETFから個別株に移行するのは時間の問題だったかもしれません。個別株投資をすることになった一番のきっかけは、ジェレミー・シーゲル氏の『株式投資の未来』を読んだことでした。頭をガツン!と殴られたような衝撃を受けました。でも、『株式投資の未来』に出会ってなかったとしても、いずれ米国株投資をやっていた気がします。直感ですが。

私はこの通り相当特殊な性格というか趣味嗜好の人間でして、時間を掛けてでも個別銘柄投資をやっていますが、個別銘柄投資は万人に推奨できる投資法ではありません。個別株は銘柄選別する上で調査勉強する時間が必要ですし、リスクも相対的に高いです。

同僚や友人に投資の相談されて個別株投資を紹介することは先ずありません。投資信託やETFを使ったインデックス投資を推奨するようにしています。

今は低コストの良質な金融商品がたくさん販売されており、それを上手に活用した方が時間を掛けずにかつ安全に投資を継続できます。個人がアクセスできる金融商品として以下の3つがあります。

・投資信託
・国内ETF
・米国ETF

これらを活用することで低コストで分散投資できます。それぞれ一長一短メリット・デメリットがありますが、最近ホットなのが投資信託です。

 

投資信託のコストが下がり続けている

投資を始めたのは2012年の秋でしたが、今でもはっきり覚えていますが、当時の投資信託の信託報酬は明らかにETFより高かったです。海外先進国株式クラスに投資するために、「外国株式インデックスe」という投資信託を主力にしていましたが、信託報酬は0.5%以上もありました。それでも少額からコツコツ投資できるのが魅力で愛用していました。

それが2017年現在では(あれから5年しか経っていないのに)、当時では考えられないほど低コストの投資信託がたくさん販売されています。0.1%台の信託報酬の商品まであります。

ぱっと思いつく、株式100%の優良低コストの投資信託を列挙してみます。

名称 信託報酬 投資地域
ニッセイTOPIXインデックスファンド 0.18% 日本
ニッセイ外国株式インデックスファンド 0.20% 海外先進国
たわらノーロード先進国株式 0.23% 海外先進国
iFree 外国株式インデックス 0.21% 海外先進国
楽天・全世界株式インデックス・ファンド 0.24% 世界(含む日本)
iFree S&P500インデックス 0.23% 米国
楽天・全米株式インデックス・ファンド 0.17% 米国
iFree NYダウ・インデックス・ファンド 0.23% 米国

信託報酬はどれも0.1%台、0.2%台です。もうここまでコストが下がると、コスト面で投資信託を避ける理由はないと思います。

コストと手軽さのバランスを勘案すると、カブドットコム証券のフリーETFでS&P500ETF(1557)をコツコツ買い増す方法がお勧めの投資法だ、と以前ブログで紹介したことがありました。

「カブドットコム+1557」は今でも良い投資法だと思っていますが、これほど投資信託のコストが下がってくると国内ETFの優位性はやや小さくなります。1557の信託報酬は約0.1%で上記投資信託よりも安いですが、その差はもう無視できるレベルかもしれません。

昔同僚に投資の相談を受けたらカブドットコムのフリーETFを推奨していましたが、最近は投資信託をオススメしています。

 

米国株指数に連動する3つの投資信託

考えは人それぞれあるでしょうが、私は投資地域は米国だけで良いと考えています。S&P500を構成する米国大企業の米国外売上比率は50%を超えており、グローバルにビジネスを展開する米国企業に投資するだけで実質的に世界の成長を取り込めます。

これからアジア・中国経済が大きく成長することが予想されます。中国はハイテク系を中心に外資規制が依然厳しいですが、アジアの成長は米国企業に投資することでしっかり取り込めるはずです。また、経済成長著しい国家に投資することが、必ずしも高い投資リターンをもたらすとは限りません。

長期投資では企業利益や国家GDPの成長率云々よりも、株主の資金を効率的に運用するためのコーポレートガバナンスが整っておりかつ高収益な企業かどうか、という点を重視した方がいいです。この点、欧米企業は長期投資に向いていると考えています。欧州企業をポートフォリオに含めるために海外先進国株式指数に連動する商品を選ぶのも一案ではありますが、個人的には米国株指数に連動する商品の方が好きです。

米国株指数に連動する低コストの投資信託を3つご紹介します。私が投資信託を使って長期投資するなら、間違いなくこの3つのどれかを選びます。どれも激おススメの商品です。

iFree S&P500インデックス

基本データ

運用会社 大和証券投資信託
信託報酬 0.23%
連動指数 S&P500指数
純資産額 約25億円

S&P500指数に連動する投資信託です。
信託報酬は0.23%と格安です。

S&P500の上位構成企業は以下の通りです。

ティッカー 企業名称
AAPL アップル
MSFT マイクロソフト
AMZN アマゾン
FB フェイスブック
JNJ ジョンソン&ジョンソン
BRKB バークシャー・ハサウェイ
JPM JPモルガン・チェース
XOM エクソン・モービル
GOOGL アルファベット(グーグル)
BAC バンク・オブ・アメリカ
WFC ウェルズ・ファーゴ
PG プロクター&ギャンブル
CVX シェブロン
T AT&T
UNH ユナイテッド・ヘルス・グループ
PFE ファイザー
HD ホーム・デポ
INTC インテル
VZ ベライゾン・コミュニケーションズ


世界経済を牽引するこれらの優良企業群に、たった年0.24%で分散投資できます。

S&P500指数は今後も長期的には右肩上がりが続いていくでしょう。iFree S&P500をコツコツ積み立てるだけで、誰でもお金持ちになれます。

 

楽天・全米株式インデックス・ファンド

基本データ

運用会社 楽天投信投資顧問
信託報酬 0.17%
連動指数 CRSP USトータル・マーケット・インデックス
(バンガードVTI)
純資産額 約24億円

米国ETFであるバンガードVTIの投資信託版です。VTIの信託報酬は0.04と激安ですが、さすがにそれよりは高いですがこちらも信託報酬は0.17%と十分安いです。30年以上の長期投資に耐えられるコスト・レベルだと思います。

S&P500が米国大企業のみをカバーしているのに対して、VTIの連動指数であるUSトータル・マーケット・インデックスは米国株式市場の投資可能な銘柄のほぼ100%をカバーしています。中小型株にも投資したい方にオススメです。とは言え、主要構成銘柄はS&P500と同じであり、株価の動きもS&P500指数とほぼ近似しています。

上位構成銘柄は、iFree S&P500インデックスと同じなので割愛します。

iFree S&P500よりもさらに安い信託報酬ですね。素晴らしい商品だと思います。

 

iFree NYダウ・インデックス・ファンド

基本データ

運用会社 大和証券投資信託
信託報酬 0.23%
連動指数 ダウ・ジョーンズ工業株カ平均
(NYダウ)
純資産額 約35億円

NYダウに連動する投資信託です。信託報酬も0.23%と安いです。

NYダウとは、米国を代表する30銘柄で構成される株価指数です。S&P500よりも銘柄数が少なくより優良企業のみに厳選して投資できます。NYダウの特徴として各銘柄の株価が単純平均されているので、値がさ株(株価の高い銘柄)の影響を受けやすいです。

2017年12月現在のNYダウ30銘柄をご紹介します。株価が高い順(つまりNYダウ指数への影響度が大きい順)で並べました。

 ティッカー 名称 株価(2017年12月3日現在)
 BA ボーイング $271
 GS ゴールドマン・サックス $249
 MMM 3M $241
 UNH ユナイテッド・ヘルス・グループ $227
 HD ホーム・デポ $180
 MCD マクドナルド $173
 AAPL アップル $171
 IBM IBM $154
 CAT キャタピラー $142
 JNJ ジョンソン&ジョンソン $140
 TRV トラベラーズ・カンパニー $136
 UTX ユナイテッド・テクノロジーズ $120
 CVX シェブロン $119
 V ビサ $110
 DIS ウォルト・ディズニー $105
 JPM JPモルガン・チェース $104
 AXP アメリカン・エキスプレス $98
 WMT ウォルマート $97
 PG プロクター&ギャンブル $90
 MSFT マイクロソフト $84
 XOM エクソン・モービル $83
 DWDP ダウ・デュポン $71
 NKE ナイキ $60
 MRK メルク $55
 VZ ベライゾン・コミュニケーションズ $51
 KO コカ・コーラ $46
 INTC インテル $45
 CSCO  シスコ・システムズ $37
 PFE ファイザー $36
 GE ゼネラル・エレクトリック $18

ご覧の通り、世界を代表する優良企業のオンパレード、オールスター状態です。個別株投資で候補に挙がる銘柄ばかりですね。私が保有するIBMやKO、PFE、VZもあります。

S&P500に投資するかNYダウに投資するか、迷うところですね。上述しましたが、NYダウは値がさ株の影響を受けやすい特徴があります。今後S&P500とNYダウどちらが高いリターンになるかは分かりません。ただ、S&P500とNYダウのチャートは近似しているので、大きなリターン差は生まれないと思います。

 

投資信託を使って、誰でも簡単に資本家になれる時代

株価が上がっても国民は豊かになっていないとよくメディアが報道しますが、そりゃ大半の日本国民は株主じゃないんだから当然です。日本では雇用の安定性が重視される結果、従業員の賃金交渉力が弱いです。企業業績が好調でも、その超過利潤はなかなか従業員には配分されません。でも、日本式の安定雇用はデメリットばかりではなく、長期的に安心して働けるというメリットもあると思います。

ネットの発展のおかげで、個人が低コストで株式投資を行えるインフラはかなり整いました。日本企業に勤めながら安定した賃金を受け取り、それを資本主義本丸の米国株へ投じていくという戦略は、経済的に困窮することなく人生を上手くサバイブする一つの選択肢だと思います。

株式収入も元をたどれば、一人一人の従業員が頑張って働いてくれたことで生まれた付加価値です。あなたの労働が生んだ付加価値の一部は、あなたの企業の株主に献上されます。株式会社制度とはそういう仕組みです。やはり資本主義社会は、「資本」を持たないと経済的な豊かさを享受しにくい面があります。

今では、ネットを使えば誰でも簡単に株主(資本家)になれます。上記で紹介した投資信託を使えば、あなたも今日からアップルやアマゾン、グーグルなど世界経済を牛耳る最強企業群の株主になれます。これを当たり前と思うべきではありません。歴史を振り返れば、庶民は労働者の身分のまま一生を終えるのが普通でした。

現代は、庶民も資本家として経済的に豊かになれる道が開かれています。後は、勉強して行動するかしないかですね。(株式に限らず)少しずつでも「資本」を蓄積しようと努力行動する人と、しない人の経済格差は今後ますます広がるばかりです。

上記の投資信託だって、ある程度自分で投資の勉強をしないと知ることはないはずです。インデックス投資なんて超簡単で単純な誰でもできる投資法ですが、それに辿り着くのは簡単なことではありません。

今回紹介した米国株系の投資信託3つは、すべて心からオススメできる商品です。これら投資信託にコツコツ投資を続けていれば、自然と金融資産は増えていくはずです。ある程度お金があればこそ、人生は楽しく過ごせるもんだと思います。ほどほどの幸せはこの3つの投資信託で買えると思います。