クレディスイスが最新の2020年予想EPSをベースにすると、すでにS&P500指数のPERは19倍で割高とか言ってます。平時ならまだしもコロナショックで経済が大混乱をきたしている今、この主張は不適切と言わざるを得ないです。
FY20は予想の差はあれ利益は一時的に縮小するのは確実です。健康のために経済を停止しているのですから当然です。そんな凹む利益と株価を比較しても意味ある数字は得られません。FY20のEPSは落ち込むんだから、そこから計算されるPERは高くなるに決まってます。
予想PERとは当期1年の予想EPS(一株当たり利益)と株価とを比較した指標です。来期以降の利益は無視されています。エネルギー株のバリュエーションはPERで測りづらいですが、それは利益ボラティリティが高いからです。今はS&P500指数がエネルギーセクターみたいになっています。FY20とFY21以降とで利益の連続性がありません。連続性がないのに、当期1年間だけの利益と株価を比較するのは無益どころか有害ですらあります。
私は最近ブログでS&P500指数のPERには言及してませんが、それは意味がないと思っているからです。そもそもEPSがどれくらいに落ち着くか不透明だし、仮に見積もれたとしても、そこから導き出されるPERに意味があるとは思えないからです。
敢えてPERで議論するというなら、明確な根拠はないですがPERは25倍くらいあってもおかしくないと思います。低迷するEPSをベースにPER19倍ならむしろ割安なんじゃないの?って思うくらいです。
株式の価値とは今年、1年後、2年後、、、10年後・・・の利益を反映して決まります。そんな将来の利益を見通すのは無理だから、便宜的に当期の予想利益と株価を見比べてPERを算出してバリュエーションの議論をします。PERは株価の妥当性を判断する上で基本かつ有益な指標ですが、使い方を間違うと判断を誤ります。今みたいな経済縮小(リセッション)時はPERは普段使いはできません。
じゃあ、どうやって株価の妥当性を判断すればいいのか?
残念ながら、それが簡単にわかる指標はありません。だから、相場は毎日こんなに荒れてるんです。
自分なりに考えるしかありません。マクドナルドのEPSは今年は〇〇ドルに落ち込むけど、来年以降は前年並みに戻って、それ以降は1桁後半の成長に戻るはずだ。であれば今の株価は妥当だ、、とか。未来なんて誰にもわかりませんよ。それでも、わからないなりに仮定を置いて今の株価がリスクに見合うか考えるしかありません。少なくとも、表面的にPERを見るよりよっぽど健全な発想だと思います。
少なくとも2020年中はPERは無視でいいと思います。見るとしても参考程度に。
こんばんは。
PERは無視で良いに賛成です。
リーマンショックの際も回復時のPERはやたらと高かったですよね。
また、感染規模の違いから単純に比較は出来ませんが、過去のSARS等の下落相場でも感染者数がピークを打ってから株価は上昇に転じた様に今回も戻りが想像以上に早いですよね。(二番底の可能性もやはり有り)今後の展開はまだまだ分かりませんが、私も今週月曜に20年度NISA枠として、ジュニア分含めて一気に再投資をしました。対象はS&P500:外国株インデックス =8:2位にして、従来より米国株の比率を大幅に上げて行きました。
コロナは確かに社会生活に大きな影響を与えていますが、やはり人災の側面を大きく感じますよね。欧米での感染状況はもう一月もすれば、かなり落ち着くと考えています。
S&P500はピークから2割減の所まで戻し、VHT,VDCは1割減のところ迄戻してきましたね。
私も世間一般からすれば、リスク資産に相当ポジションを取っていますが、その分ディフェンシブセクターに振り向けて来た為、狼狽売りする事無く来れたと思います。
今は、S&P500に集中投資していますが、
平時に戻れば、またディフェンシブETF(VHT,VDC)を買い進める予定です。
こんにちは。
緊急時にディフェンシブ株を売って、平時にリスクに備えてディフェンシブ株を補充するのは良い戦略ですね。
タイミングは難しい面もありますが、はまれば高いリターンになりそうです。
コロナ問題は個人的には当初の想像を超えるくらい社会にインパクトを与えると思ってきました。
遅かれ早かれパンデミックは収まりますが、コロナ前の社会環境には戻りそうにありません。
人々の価値観にも影響を与えています。
ポートフォリオの見直しを考えてよいレベルですが、根本思想は人々に必要とされている企業に投資する、です。
その点、S&P500指数や生活必需品セクターの安心感は高いですね。