リーマンショック以降、足の長い景気回復期が続いています。

長期金利がじわじわと上がってきました。イールドカーブがスティープ化することは、将来の経済成長に対する期待の表れです。中間選挙もありますし、もうしばらく強気相場は続きそうです。

ただ経済には循環がありますから、いずれはリセッション入りするでしょう。2013年~2017年のS&P500のリターンは年率+13.6%もあります。さすがにこの高リターンが今後も永続することは考えにくいです。どこかで株価が低迷、ないし下落するでしょう。平均への回帰と言われるやつですね。

もし米株価が暴落することがあれば、以下の表を見て冷静さを保って下さい。以下はS&P500ETF[IVV]の上位50銘柄の直近決算の年間営業利益です(金融機関は純利益)。

(単位:百万ドル)

ティッカー 会社名 構成割合 営業利益
(金融機関は純利益)
AAPL アップル 4.3% 61,344
MSFT マイクロソフト 3.5% 35,058
AMZN アマゾン・ドットコム 3.2% 4,106
GOOGL アルファベット 2.9% 28,882
BRKB バークシャー・ハザウェイ 1.7% 25,894
JPM JPモルガンチェース 1.6% 24,441
FB フェイスブック 1.6% 20,203
JNJ ジョンソン&ジョンソン 1.5% 18,714
XOM エクソンモービル 1.5% 19,275
BAC バンク・オブ・アメリカ 1.2% 18,232
PFE ファイザー 1.1% 14,107
V ビザ 1.1% 12,144
UNH ユナイテッドヘルス 1.1% 7,017
T AT&T 1.0% 23,863
CVX シェブロン 1.0% 9,528
WFC ウェルズファーゴ 1.0% 22,183
HD ホームデポ 0.9% 14,681
VZ ベライゾンコミュニケーションズ 0.9% 29,188
INTC インテル 0.9% 18,320
CSCO シスコシステムズ 0.9% 12,667
BA ボーイング 0.9% 10,123
PG プロクター&ギャンブル 0.8% 13,711
MA マスターカード 0.8% 6,728
MRK メルク 0.8% 7,309
C シティグループ 0.7% -6,798
KO コカ・コーラ 0.7% 7,501
DIS ウォルトディズニー 0.7% 13,873
NVDA エヌヴィディア 0.7% 3,210
CMCSA コムキャスト 0.7% 17,987
NFLX ネットフリックス 0.7% 839
PEP ペプシコ 0.6% 10,509
DWDP ダウ・デュポン 0.6% 4,926
ABBV アッヴィ 0.6% 9,592
ORCL オラクル 0.6% 14,319
IBM IBM 0.6% 10,334
WMT ウォルマート 0.6% 20,437
AMGN アムジェン 0.5% 9,973
MDT メドトロニック 0.5% 6,343
PM フィリップモリスインターナショナル 0.5% 11,503
ADBE アドビ・システムズ 0.5% 2,168
MCD マクドナルド 0.5% 9,553
ABT アボットラボラトリーズ 0.5% 1,726
MMM スリーエム 0.5% 7,234
HON ハネウェルインターナショナル 0.5% 7,053
UNP ユニオン・パシフィック 0.5% 8,061
CRM セールスフォース・ドットコム 0.5% 236
MO アルトリアグループ 0.5% 9,556
ACN アクセンチュア 0.5% 4,810
GE ゼネラルエレクトリック 0.5% 11,878

以上、上位50社構成割合:50.1%

凄くないですか!?

営業利益(純利益)で赤字の会社はシティグループの1社だけです。しかも、シティは税制改革に伴う繰延税金資産の減損で、一時的に赤字になっているだけで本業は好調です。実質的には黒字決算と見て問題ないです。

つまり、S&P500の上位企業は営業利益ベースではすべて黒字です。今は景気回復局面とは言え、これだけの利益を稼いでいるのが米国企業の実態です。これが米国企業の実力です。

これだけ利益を上げている企業群にまとめて投資できるのが、S&P500指数連動のETFや投資信託です。

S&P500に長期投資して損することなんてあり得るでしょうか?

これだけ利益ががっぽり稼いでいる企業の株を長期で保有して、リターンがないなんてことあるでしょうか?

そんなことはほぼないだろうと思います。

S&P500という「指数」に投資しているわけじゃありません。上記のような企業が保有する「ビジネス」に私たちは投資しています。その「ビジネス」がキャッシュを稼いでいる限り、そのキャッシュは遅かれ早かれ株主の元に送金されます。そして、株主はきちんとリターンを得ることができます。

あ、もっと安心したかったらティッカーをクリックして個別企業の分析記事に飛んでみて下さい。そこで、各社のキャッシュフロー計算書でも眺めてみて下さい。「これだけ営業CFを荒稼ぎしている企業に投資してるんだから、このまま投資リターンが低迷するはずないよな!」ってきっと前向きになれると思いますよ。