もし今の知識を維持したまま10年前に戻れるとしたら自分の行動は大きく変わるか?

私は若い頃に節約して株で蓄財してきたことに全く後悔してません。おかげさまで、いま家庭を持って、妻が生活費を想定以下しか入れてくれなくても(笑)、余裕ある家計運営ができています。まあ、子供いないから余裕があって当然ですが。

10年前に戻っても変わらずサラリーマンとして働いて米国株を積み立てていると思います。

ただ一つ大きく変わるだろう点があります。

家です。

20代の頃は100%賃貸派。ましてや独身なのに家を買うなんて発想は微塵もなかったです。安かろう狭かろうの1Rないし1Kで暮らしてきました。家賃は6~7万円。

今10年前、25歳の頃に戻るとしたら、たぶん都内のどこかでシングル向けのマンションを買っていると思います。この10年マンション価格が上がっていることを既に知っているからではなく、マンションに関する知識を身に付けたからです。

私の価値観自体はこの10年で特に大きく変わっていません。それは人生を固定化されるのは嫌、自由を求めるという点です。

25歳の頃は「家を買うこと=資金を固定化すること、住む場所を固定化すること」だと思っていました。家計のバランスシートの大半を土地、建物という固定資産にするなんてあり得ないと。

だから家を買うのは絶対に嫌でした。仮に家庭を持っても賃貸を貫き通すつもりでした。

しかし、自宅、特に好立地マンションは実質的に固定資産ではないと判断しました。さすがに流動資産とは言えませんが、流動と固定の間くらい、準固定資産という位置付けです。

メーカーが工場を建設したら、それは明らかに固定資産です。事業がうまくいかないからと、工場を他社に売却して資金化するなんて実質不可能です。仮に売るなら事業ごとファンドとかに二束三文で売るしかありません。

工場建設に要したコストは固定資産としてBS計上して、減価償却等を回収できる収益を上げるしかありません。それがメーカーの使命です。

個人にとっての自宅マンションは企業にとっての工場とは違います。どちらも物理的な箱を買うという点は同じですが、その流動性が全く異なります。

マンション、特に都心部のそれは流動性がかなり高いです。適正価格であれば平均3ヶ月で売却できると言われます。株みたいに3日で資金化とはいきませんが、3ヶ月で資金化できるならそれなりに流動性は高いと言えます。

であれば、資産性のあるマンションを買っておいた方が経済的に得と判断して、シングルでも自宅を買っていた可能性が高いです。

10年前の相場観なら、40平米くらいの1LDKなら3000万円あれば十分良い立地で買えたはずです。それを10年後の今リセールしていれば、帰属家賃含めれば1千万円は純資産にプラスだったかな。

あまりに高額なローンを組んでしまうと、米株に回すお金がなくなります。株式投資を続けれる程度の返済額には抑えたいですね。具体的には月10万円くらいでしょうか。

自宅マンション投資+米国株投資をやっていれば、今頃もっと金持ちになれてただろうなあ。たられば言ってもしゃーないですが。

あと、経済の損得計算だけでなく、居住の満足度も圧倒的に分譲マンションの方が高いはずです。彼女を自宅に呼ぶことももっとできたことでしょう。

時間は戻らないので悔やんでも仕方ないですけどね。若い頃はちょっと金融投資の勉強にリソースを振り過ぎたかな(の割にリターン悪いけど!)。

あと、山崎元先生のせいですね(笑)。

若い頃にお金の勉強をさせて頂いたのは主に山崎元さんと水瀬ケンイチさんでした。

水瀬さんは知りませんが、山崎さんは確か賃貸派で安易に35年ローン組んで家を買うなと主張されていた記憶あります。他に読んだマネー本にも、35年ローンは時代に合わない、そんなことしたら人生を会社に捧げることになるぞ!的な内容が多かったです。

そういうのを読んで「ふむふむ、確かにな。数千万円の借金なんて組んだら人生の自由が奪われるな。」と思っていました。

山崎さんのせいというのは冗談で完全に自己責任なわけですが、もっと客観的に住宅投資のことも勉強しておけば良かったです。ここは結構後悔してますね。