本当はめっちゃ欲しいけど、買わずに我慢している(別に我慢する必要なんてないんだけど・・)銘柄が2つあります。

ビザ(V)
アルファベット(GOOGL)

この2銘柄の長期リターンはかなり期待できるのではと思ってます。

なのに、なぜ買わずに我慢しているのかと言えば配当利回りが低いからです。ビザは0.6%、アルファベットは0%(無配)です。インカムゲインが好きな性分なもので、長期リターンが有望に思えても、低利回りないし無配株には投資してません。

が、やはり今のインカムなんて無視してもいいかなって思う時もあります。大事なのは長期的な投資リターンです。もし完全にインカムゲインを無視できるなら、是が非でもポートフォリオに加えたい銘柄がビザとアルファベット。

理由は単純です。両社ともめちゃくちゃ高収益で成長しておりかつ安定してます。バリュエーションも高くない。さらに、ビジネス内容がわかりやすくて身近に感じることができます。

グーグル様にはお世話になりっぱなしですよ、ほんっとに。ほぼ毎日何らかグーグル先生に質問しているし、YouTubeも観てます。ブログではアドセンス広告サービスを使わせてもらっています。この金銭インセンティブがなければ、ここまでブログを続けるのは不可能だったと思います。

ビザも毎日使っていた。過去形なのは、去年アメックスに切り替えたからです。アメックスの外見のカッコよさに魅かれて楽天カード(ビザ)から変更しました。でも、それまでは毎日楽天カードを通じてビザの決済ネットワークのお世話になっていました。

両社とも収益性は抜群なんですが、それよりか注目しているのが利益安定度です。私は『株式投資の未来』を読んで、そして何より自分なりに「株主の利益とは企業の利益だよな」ってことを考え続けた結果、長期で高いリターンを生み出す銘柄には高い利益安定度が必須だという結論に至りました。市況株であるエクソン等のエネルギー銘柄にも投資しておいて何ですが、今はそのように考えています。

株式リターンとは、投資額当たりの企業の累積利益(最終的には累積配当)です。利益、配当がすべて。いかに長期での利益が最大化するか。その目標を達成するにあたって、利益安定度はとても重要な要素だと考えています。

つまり、ディフェンシブ株(景気安定株)が有利だと思っています。

ディフェンシブ株(景気安定株)=生活必需品銘柄とは一概には言えません。確かにコカ・コーラのように、これまでマーケティングに湯水のように金を使ってきた一部の企業は、これからも景気安定銘柄であり続けそうです。

しかし、アマゾンやグーグルの検索機能で消費者が比較検討しやすくなった結果、一部のブランドは脆くなっている可能性があります。ここ数年、ゼネラルミルズ(GIS)やクラフトハインツ(KHC)が大きく売り込まれているのが一時的なものか、心配しています。特にGISには100万円ほど投資しているので。バフェットはこのままKHCを保有し続けるのかな、どうだろうか。

『株式投資の未来』を読んで、飲料・食品・たばこ・日用品などの生活必需品企業が今後も変わらず有望と結論付けるのは早計だと思っています(考えた結果として、今後も有望だと思ってますが)。

確かに20世紀後半にコカ・コーラやペプシコ、コルゲート・パルモリーブなどの生活必需品セクターが市場平均をアウトパフォームしたのは事実です。

ただそこから読み取るべき抽象的な理屈は、利益が長期的に安定成長する銘柄の投資リターンが高くなるということだと私は解釈しています。当たり前のことを言ってるだけかもしれませんが。

21世紀のディフェンシブ株とは何か?

それこそ、アルファベットやビザかもしれない。

広告費用は景気後退時に真っ先に削減されますが、ユーザーとして見れば景気が悪化したからと言ってググる回数が減ることはないです。アドワーズ広告への出稿需要は大きくは落ちないと予想します。

不景気になったからって、ビザの決済ネットワークを使わなくなることなんて想像できません。

最近ウォールストリートジャーナル紙(WSJ)にこんな記載がありました。


昔からの通説を信じるべきではない。経済構造の変化により、ある時代のディフェンシブが次の時代にはディフェンシブではなくなっているかもしれない。

WSJより

その通りだと思います。

これからもディフェンシブ株は市場平均をアウトパフォームすると思います(僕のこの仮説が間違っている可能性も当然ある)。

ただ、これからの時代のディフェンシブ株って何なのか?
そこが重要。

GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)こそディフェンシブ銘柄かもしれません。個人的な意見としては、この中ではグーグル(アルファベット)とアマゾンがもっともディフェンシブだと感じています。

アルファベットはバリュエーションも非常に魅力的。予想PERは23倍です。S&P500平均より高いですが、同社の高い利益成長力を考えれば安く見えます。GAFAの中では、アマゾンよりアルファベットが欲しい。PLやキャッシュフローを見て感覚的にそう感じます。

ビザの予想PERも同じくらいです。こちらも、これまでの利益成長実績を考えればマーケットの評価は低く感じます。ディフェンシブ度は広告業のアルファベットよりも、決済インフラを担うビザの方が高いと思います。

ビザとアルファベット、この2社はこれから10年20年とかなり高いパフォーマンスが見込める気がする。両社の高い収益性と利益安定度が株価にきちんと織り込まれていないように見えて、バリュエーション的にも投資妙味を感じます。勝手な推測ですけどね。

ここまで想いを募らせながらも投資できない悔しさ、自己矛盾。いっそ配当のことなんて忘れてしまいたい。配当なんて忘れるべきなんだよ、本当は。長期投資リターンと配当は理論的には無関係。大事なのは利益であって配当じゃない。

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いや、やっぱり無理だ!
僕には配当が必要。

僕にとっての配当とは、マーケットという大海を泳ぎ切るための酸素ボンベみたいなもんなんです。あなたには理解できないと思いますが、私は配当(酸素)なしだと溺れ沈んでしまうんです。波が荒い時でも頑張って泳ぎ続けるためには、ちゃんと酸素を供給してもらわないと。

ってことで、やっぱり見送り。最近、比較的利回りが低いアップル(AAPL)に投資しました。アップルの利回りは2%をやや下回ります。私にとっては薄い酸素濃度です。でも買った。この流れで、ビザ(V)をポートフォリオに加えようかと実は考えてました。でも、やっぱり止めた。ビザは超有望だと思います。でも買わない。もはや理屈じゃない。

配当が欲しい。

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