港区女子はコスパ重視?

港区女子という言葉があります。実際に港区に住んでいるかどうかは重要ではなく、港区当たりの都心部を拠点にレストランやカフェ、クラブへ足を運ぶキラキラした女性のことを指します。

港区は23区の中でも最も住居費が高いエリアです。企業のCEOなど高額所得者が多く住居を構えています。

港区に住むなんて金持ちの道楽に過ぎない。敢えて高い金出してあんな都心に住む必要はないだろ。そう思う人が多いかもしれません。私もかつてそう思ってました。港区、千代田区、中央区のような都心は便利ではあるけど、そのために1億円積むかと言われればNOだなと。

しかし、マンションの勉強をしてから考えが変わりました。港区居住は決して金持ちの道楽ではないことを知りました。港区のような都心住まいは道楽どころか、超コスパ重視で堅実なライフスタイルという側面もあるのです。

というのも、港区などの都心部はマンション価格が下がらないからです。下がらないどこか上がり続けています。

港区の高級マンションに賃貸で住むのは超贅沢だと思いますが、マンションを買って住むのは実は贅沢でもないです。いや、物件価格はめちゃ高いからそういう意味では贅沢ではあるのですが、売値も高いので家計のバランスシート的には堅実なんです。

東京は人混みと引き換えに低コストな生活を実現できる街

地方より東京、東京の中でもより都心寄りに住んだ方が総合的な生活費は安くなる思います。賃貸ではなく家を買うことが前提にはなりますが。

なぜ東京、なかでも都心の方が生活費が安くなるのか?

人口が多いからです。

グロスが高額でも、人数が多いと一人当たりのコストは安くなります。これはビジネスにおける「規模の経済」と同じ理屈です。都内の電車運賃が安いのは、乗客が大勢いるから安価でも鉄道会社が十分な利益を確保できるからです。

狭い地域に大勢の人が暮らすことで経済効率を極限まで高めている。東京はそんな場所です。一見すると華やかなで暮らすのにたくさんお金がかかるように見えますが、実は経済効率的なライフスタイルが実現できる街です。

都心部のマンション価格が下がらないのも結局はそこに住みたい人が大勢いるからです。人口が多いおかげで、公共・民間のサービスが安価でも成立するし、住宅価格も維持されます。街自体の魅力もさることながら数の力が大きいと思います。

ちょっと話が変わるんですけど、日本って他の海外先進国に比べて物価が安すぎるとよく言われるじゃないですか。円が一時的に過小評価されているだけかもしれませんが、日本の物価が安くなる合理的な理由もあるんじゃないかって思うんです。

日本は国土がそんなに広くなく、かつ大半の人が都市部に住んでいます。首都圏だけで全人口の35%を占めます。そこに札幌、仙台、名古屋、大阪、京都、神戸、広島、福岡あたりを加えたら相当な数になるんじゃないでしょうか。

密集して生活していることで物流などの効率が上がっていることが、日本の物価を低く抑えている一因なんじゃないかってたまに思います。全然根拠はないのですが。

余談でした。

密集して暮らすのはコスパがいいんです。港区女子はその最先端を行ってます。

ただ都心ライフはコスパと引き換えに受け入れなくてはならないこともあります。それはそのままですが密集です。密集、うじゃうじゃな人混みを我慢しないといけません。新宿はまだマシですが、渋谷、表参道の人混みは半端ないです。少し歩くだけでどっと疲れが押し寄せます。

東京の人口は約1400万人。その規模の力で低コストな生活を実現させているわけですが、反面それがもたらす混雑を我慢しなくてはなりません。コロナ禍で少しは緩和されましたが、ぎゅうぎゅう満員電車もしんどいですね。

そこは仕方ない。諦めるしかないです。

ゆとりはあるけど高コストな田舎暮らしか、人混みだけどコスパ重視の都会暮らしか。あるいはその中間か。どこがいいかは人それぞれ価値観次第です。

私はコスパ重視の街、東京が好きです。