※FY19(2020年1月期)決算データ反映、コメント刷新

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はセールスフォース・ドットコム(CRM)をご紹介します。

基本情報

会社名 セールスフォース・ドットコム
ティッカー CRM
創業 1999年
上場 2004年
決算 1月
本社所在地 カリフォルニア州
従業員数 49,000
セクター 情報技術
S&P格付  A-
監査法人  EY
ダウ30 ×
S&P100 ×
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

地域別情報

地域別売上構成比

地域別売上高推移

セグメント情報

セグメント別売上構成比

セグメント別売上高推移

業績

キャッシュフロー

バランスシート

資産

負債純資産

株主還元

無配。
自社株買い実績もなし。

連続増配年数

無配

過去10年の配当成長

無配

過去の株主リターン(年率、配当込み)

過去10年(2010~2019):+24.3%
上場以来(2005~2019):+27.5%

バリュエーション指標(2020/9/2時点)

予想PER:75.5倍 最新情報はこちら

配当利回り:無配 最新情報はこちら

コメント

セールスフォース・ドットコムは企業向け顧客関係管理(CRM)ソフトウェア分野での世界トップ企業です。PCにインストールするモデルから、クラウドによるサブスクリプションモデルに移行して大きな成功を収めました。

セールスフォースのサービスを一度利用するともう手放せないと聞きます。世界中15万以上の企業をクライアントに持っています。日本でもセブン&アイ・ホールディングス、トヨタ自動車、キャノンなど大手がクライアントとして名を連ねます。

事業セグメントは以下の4つに分かれます。
セールス・クラウド
サービス・クラウド
マーケティング&コマース・クラウド
Salesforceプラットフォーム

セールス・クラウドは顧客の連絡先や営業マンとのやり取りなどの情報を一元管理し見える化します。TwitterやFacebookといったSNS上での顧客の意見も取り込むことが可能です。これにより営業活動がより効率化されます。

サービス・クラウドは電子メール、チャットアプリ、ライブビデオ、SNS、オンラインコミュニティなどあらゆる媒体において顧客と常時コミュニケーションを取れる環境を提供します。顧客からの問い合わせに対する迅速な対応、個別化対応などカスタマーサポート力の向上を図るツールです。

マーケティング・コマースクラウドは大量の顧客行動に関するビッグデータを解析して、経営に役立つデータに還元してくれるソフトウェアです。集客や見込み客の識別などを自動で行ってくれます。たとえば、クレジットカード決済画面まで行った、クリックすらしなかったなど顧客のウェブ上の行動履歴をトレースします。

セールスフォースと言えば積極果敢なM&Aを行う企業として知られています。マイクロソフトが買収したリントインやツイッターの買収を、かつて画策していたこともありました。2018年3月に業務ソフト開発のミュールソフトを58億ドルで買収。昨年2019年にはデータ分析プラットフォームを手掛けるタブローを約160億ドルで買収。セールスフォースにとって過去最大のM&Aとなりました。

2020年8月にダウ銘柄に採用。

財務データを見てみましょう。

FY19(2020年1月期)の売上高は171億ドルで前年比+29%。新規顧客増加、またタブロー買収の恩恵もあります。

FY19の純利益は1.3億ドルで前年11.1億ドルから大幅減益。前年は繰延税金負債の取り崩しなどの特別利益があったため。当期の純利益率は1%台でFY17、FY16と同水準。CRMは会計上の利幅はかなり薄いです。

ただし、キャッシュフローはPLとは違って潤沢です。営業CFマージンは25%を超えます。無形資産の償却費やストックオプション費用など、非現金支出費用が多いためです。

FY19に総資産が240億ドル増加しています。タブロー買収完了に伴ってのれん等の無形資産が増加。また、新リース会計基準の適用によって従来オフバランスだったリース資産を資産計上しています。

株主還元は配当、自社株買いともに実績はありません。