米国株マーケットは常に株主に報いてきました。
これからも株価は浮き沈みを繰り返すことでしょう。その度に「俺は株価なんて気にしないぜ!」って普段は息巻いている長期投資家たちをビビらせることでしょう。
しかし、リスク資本を提供し続ける株主は21世紀も変わらずリターンを得ることは間違いないでしょう。
米国(株式)をショートにすると常に負けてきた。これからもそうだ。
ウォーレン・バフェット
株式収入とはリスクを取ったご褒美です。なのでマーケットが悲観的になって株価が暴落することがあっても、忍耐強く株を持ち続けることが大事です。むしろそういう誰もがリスクを取りたくないと怯えている時にこそ、リスクを取ることに社会的な付加価値があります。
ただそう頭では理解していても実際に自分の保有銘柄の株価が急落すれば、心穏やかにはいれないものですよね。
私は投資家としてリーマンショックは経験していません。しかし、2015年のチャイナショックでは一時的にかなりの含み損を抱えました。最近だと、バフェット売却報道でIBM株が暴落したり、FDAのニコチン規制報道でアルトリア株が暴落したりしました。
「本当にこのまま株を持ち続けて大丈夫なのか?」と全く不安にならないわけではありません。
不安を抱えながら投資を続けています。
そんな長期投資家の不安感を和らげてくれる精神安定剤があります。
キャッシュフロー計算書です。
もし株を持ち続けることに不安を感じることがあれば、あなたが保有する銘柄のキャッシュフロー計算書を眺めてみることをお勧めします。できれば、単年ではなく過去5年~10年分くらい並べてみましょう。
「はあぁ、これだけキャッシュフローを稼いでいる企業だったら大丈夫だよな」という安心感を得られること間違いなしです。
今でこそ株価絶好調なマクドナルド(MCD)ですが、2016年は株価が低迷していました。そこでMCD株を手放した投資家は今とても後悔していることでしょう。MCD株はホールドが正しかったわけです。
MCDの過去10年のキャッシュフローです。
美しいです。惚れ惚れします。
営業CFマージンが20%を超えるような事業の強みが崩れることは、滅多にあることではありません。
先日FDAニコチン規制報道で株価が急落したアルトリアグループ(MO)のキャッシュフロー計算書です。
FY07はフィリップモリスとの分離前なので、敢えて外しました。
FY16はM&A関連で一時的に落ち込んでいるだけです。
これもMCDに負けない美しいキャッシュフロー計算書です。
フリーCFが営業CFと同じくらいありますが、これはアルトリアのタバコビジネスには多額の設備投資が不要だからです。「フリーCF=営業CF-設備投資」です。
キャッシュフローを見たいときはこちらをどうぞ。
キャッシュフロー計算書は長期投資の精神安定剤になると思います。私は投資に不安があると、よくエクセルで集計しているキャッシュフローを眺めています。
主要米国企業のキャッシュフローは当ブログで米国銘柄分析コーナーでまとめていますので、ご参考ください。
もし自分でキャッシュフローを集計したければ、米国モーニングスターが便利です。
以下の記事をご参考ください。
【キャッシュは嘘を付かない】米国企業の過去5年分のキャッシュフロー計算書を無料で閲覧する方法