2018年最初の取引を行いました。米国外でタバコ事業を営むフィリップモリス・インターナショナル(PM)に約30万円追加投資しました。

さっそく2018年のNISA枠を活用しました。PMは100%米国外事業で統括本部はスイスにあり、米国での源泉税率は0.2%です。NISAでPMを買うことでフルで非課税の恩恵を受けることができます。

PMに割安感は全くありません。PERは23倍、予想PERでも20倍です。割高だと言われるS&P500平均の予想PER18倍よりも高いです。

しかしながら、PMのキャッシュフロー計算書を見るとその恐ろしいほどの収益力に驚かされます。配当性向が高く、稼いだ営業CFをほぼ横流しで株主に還元している資金フローも魅力的です。高い配当性向は一般的には増配余地が小さくネガティブに解釈されますが、高い収益を継続的に上げることができるPMのような企業の場合、高い配当性向はむしろポジティブに受け止めています。資本が無駄な投資に使われるリスクが小さいからです。

高配当であることを考えれば目先のキャピタルゲインには期待できません。非課税の配当さえ頂ければそれでOKというスタンスです。現在の配当利回りは約4%なので30万円で1.2万円の配当です。たかが1.2万円かもしれませんが、こうやって地道に配当を積み上げることが自分の投資スタイルです。年間配当100万円が目前の目標ですかね。

近々のリスクは金利上昇です。中国が米国債を売却するのではという憶測や12月に物価上昇率が上がったことなどから、米10年国債利回りは上昇してきました。現在(2018/1/17)は2.56%。2.6%を超えると52週高値に迫ります。今回も金利はそれほど上がらないかもしれませんが、どうなるかはわかりません。上がる時は急に上がりますから。

PMは特に金利上昇に弱いです。配当利回り4%でPER20倍(つまり益回り5%)ということは、PMへの投資で得られるリターンの大半は配当だということです。無リスクリターンの債券利息の収益性が上がれば、PM株の魅力は相対的に落ちます。利回り4%の債券、配当利回り4%の株式があれば、前者を買った方が安全だと思う人は多いでしょう。

という金利上昇リスクに怯えながら今回PMに投資することを決めました。短期的には金利上昇に弱いですが、マールボロなど消費者訴求力の強いブランドを保有しているPMは長期的には金利上昇に負けないと思っています。

今回の投資でPMの投資割合はポートフォリオ全体の10%に達しました。1銘柄の割合は最大で10%にすると決めています。これでPMへの投資は一旦終了です。今後株価が調整する局面があれば積極的にナンピンしていきます。