『金持ち父さん貧乏父さん』の著者であるロバートキヨサキ氏は、「金持ちは資産を手に入れる。中流以下は負債を手に入れ、それを資産だと思い込む。」と言います。

サラリーパーソンがローンを組んでマイホームやマイカーを購入することを揶揄したものです。

じゃあ、持ち家や車が負債なのかと言えばそれは違います。負債なのは住宅ローンやカーローンであって、家や車それ自体は資産です。

ロバートキヨサキは資産を「あなたのポケットにお金を入れてくれるもの」と定義しています。

自宅を買えば家賃相当が不要になるという点を考えれば事実上キャッシュインがあると言えます(帰属家賃)。また、売ることで現金化することもできます。

車も同じです。最近アメリカで中古車の価格が暴騰しているそうですね。中古市場で売れば現金化できるので、車は資産です。バランスシートに載せるだけの価値があります。

では、なぜロバートキヨサキはマイホームやマイカーの取得を「負債を手に入れ、それを資産だと思い込む 」なんて言い方をしているのでしょうか?

私なりの解釈は以下の2つです。

・維持メンテのために想定外の費用がかかることがある
・購入した瞬間、時価が大きく目減りする

想定外の維持メンテナンスコストがかかることがある

家を買うと利息、印紙税、登録免許税、登記費用、借入手数料、修繕積立金など物件本体以外に諸々の費用がかかります。

それくらいは想定済みとしても、実際に住み始めてから想定外のお金がかかることもあります。

たまにYouTubeで不動産の勉強をしてます。いくつか不動産系のチャンネルを登録してまして。勉強というか、なんか面白くてたくさん見ちゃいます。いやほんと、最近は有益なコンテンツがYouTubeにたくさんありますよ。

注文住宅でよくある後悔ポイントの一つとして2階のバルコニーがあるそうです。日向ぼっこや洗濯物干しのためにバルコニーを作ったんだけど、結局ほとんど使わないケースが多いとのこと。

1階で洗濯した衣類を2階まで運ぶのが面倒になるそうで、確かにそうだろうなあと思いました。部屋干しに適した洗剤も最近のやつは優秀ですしね。我が家も部屋干しが多いです。

使わないとなるとバルコニー設置費用が無駄になるし、防水等のメンテナンスコストも馬鹿にならないそうです。頻繁に利用しているならお金をかける価値もあるけど、使ってないならと放置になる家も散見されると。

これはあくまで一例ですが、形ある物を買うとそのメンテナンスから逃れることはできません。他の後悔事例も見て思ったのは、全体的にメンテナンスまで想定してないことが多いという点です。

車の場合は車検、駐車場、自動車税、利息(ローンの場合)、ガソリン代などが維持費としてかかります。擦ったりぶつけたりしてしまった場合、特に輸入車などパーツ在庫が少ない高級車はとんでもない修理代がかかったりします。

家や車自体は資産だけど、それが思いもよらぬ負債を呼び込むことがあります。

それに引き換え、サービスを買う場合、後々不意な出費は発生しません。

贅沢な趣味の一つとして海外旅行があります。家族で1週間ハワイ旅行に100万円使うのは、一般の感覚からすれば贅沢だと思います。私にとっても超贅沢、散財に値します。

ただ、形のない体験に対する出費はそれっきりで済みます。ハワイ旅行の1年後に突然30万円の請求書が届くことはありません。

私は体験系は多少割高でも支出を決断することがよくあります。

先日、思い付きで奥さんとレクサスでドライブしてきました。ES300hで半日ほど。渋谷から千葉方面に行ってきました。

いや~、さすがにレベルが違いました。乗り心地は素人の私でもわかるレベル。高速道路での加速は超快適。ハイブリッドなので燃費も思ったほど悪くない。

ただ、車体はでかいので都内で乗り回すもんじゃないなあと改めて実感しました。渋谷の狭い駐車場にとめる時は冷や汗たらたらでした。

もちろんレンタカーです。料金はキャンペーン価格で6時間1.2万円。保険とガソリン代込みで1.5万円くらいでした。ちなみに、ハイブリッドはレクサスでもハイオクじゃなくてレギュラーなんですよ。出発前に念のため店員さんに聞いておいてよかったです。

少し車に乗るだけで1万5千円って割高ですけど、こういう高級車はレンタルで体験するくらいが私にはちょうどいいです。

ES300hは素敵な車だけど、現行モデルの販売は終了しているし、故障したときのパーツ交換代も他車より高くつきそうです。わからんけど。

そう素人には事前にはわからんのです。いざ不具合があって予想外の請求書が届いたときに初めて知ることになります。

レクサスは紛れもなく資産ではあるけど、その資産を維持するには一定の負債が付きまといます。

時価の目減り

新築マンションは買った瞬間に時価が3割ほど目減りすると言われます。4千万円のマンションを売却しようとしたら、入居1年未満でも3千万円くらいにしかならないということです。

それは当然で新築には売り手の利益が乗っかっているからです。

車も同じです。走行距離がたとえゼロであっても、買値と同額で売れることはあり得ません。

まあ、これは別に家や車に限らず何だって同じですけどね。

余談ですが、子どものころ、SFCの「スーパードンキーコング2」を買値以上で下取りしてもらえて驚いた記憶があります。買値7千円、下取り8千円くらいだったかな。遊びつくして千円の利益が出ました。

それは超レアなケースであって、消費財を新品で買ったら、買値以上で売れることは普通はありません。

家や車は中古市場が存在し、かつ高額だから目立つだけです。

他の消費財と同じ条件とは言え、買ってすぐに3桁、4桁万円レベルで時価が下がるのであれば、投資という観点で見れば「負債」と言えます。

ただ、自宅やマイカーは投資目的で買うわけではありません。自分が快適に利用するという効用を得ることが目的です。

なので、投資という観点で見るのは必ずしも正しいとは言えません。

それでも頑なに投資家目線を持てとロバートキヨサキは言っているわけです。

これは経済というより、価値観の問題でしょうか。

別に自宅に投資価値なんて求めてないって人の方が多いと思いますし。

企業は損得計算を中心に動いていますが、家計は必ずしも損得計算だけで動いているわけではありません。

投資対象として見ると、購入後すぐに価値が目減りするマイホームやマイカーは「負債」だよねってのがロバートキヨサキの主張だと解釈しています。

つまり、家計であってもビジネスと同じ判断基準を持てと言いたいのでしょう。

私は概ねその発想に共感します。金儲けのために家庭を運営するわけではないけど、金額が大きいものについては投資価値を考えます。

重要なところはしっかり経済性を追求することでお金に余裕が生まれ、それが心の余裕をもたらし、結果として家庭も幸福になるだろうと思います。