1年半ほど前、こんな記事を書きました。

アップル株はまだ割安。目標株価は255ドルだ!(自信はないけど)

そして、先週末でアップルは史上最高値である255ドルを付けました。

「予想当たったぜ、どや!」と言いたいわけじゃありません。なんの自慢にもなりません。なぜなら、当時アップルの株価がここまで上がると予想した根拠は、利益成長ではなく利益安定度が根拠だったからです。

数学のテストでは答えが合っていても、その結論に至るまでの経緯が間違っていたら点数をもらえません。そんな感じです。

アップル製品のエコシステムが生み出すサービスはもはや「生活必需品」であって、バリュエーションはコカ・コーラやペプシコと同等のPER20倍前後でもおかしくない。仮にPER20倍なら株価は255ドルだ!と言いました。

こんなイメージです。

しかし、アップルの業績ボラティリティは比較的高いままです。つまり、iPhoneの販売収入の多寡によって、売上高が年度によって大きく上下するということです。サービス中心の企業に変貌するのはもう10年くらいかかりそうですかね。今はまだまだiPhone販売に頼っている事業構造です。

最近、アップルのPERが20倍近くまで上昇しているのは、好調なiPhone11の販売見通し、AirPodsの流行、そしてAppleTVの始動などが、アップルの一段の成長加速エンジンになると思われているからです。つまり、安定ではなく成長を期待して買われています。こんなイメージです。

中PER象限入ったという結果は間違っていなかったけど、その理由が間違っていた。右下と左上はどちらも中PER象限ですが、両者の意味するところは違います。右下はリセッションに強いディフェンシブ株で左上は成長株です。

私はアップルがもはやディフェンシブ株化すると踏んでいましたが、それは認識違いだったかなと思っています。仮にそうなるとしても、だいぶ先の話になりそうです。サブスクリプション契約によってサービス収入が売上高の大半を占めるようになると、ディフェンス力が一段増すと思います。

ハイテク大手の業績がリセッション時にどう推移するのか、すっごく気になります。アップル、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブック、シスコシステムズなど。コカ・コーラやペプシコのような飲食をビジネスにしている企業は、景気後退時でも売上高はさほど下がらないだろうと自信を持って言えます。だって、不況でも飲み食いは必要ですから。アップルはどうだろうか。

景気安定銘柄と景気循環銘柄をほどよく分散して持っておきたいですが、どちらかと言うと前者の安定系を中心にポートフォリオを組みたいです。アップルはどちらにカテゴライズすればいいんだろうか。。