経済力には3つのステージがあるように思います。

ステージ①
家計カツカツ。生きるために嫌でも働く。自分のことだけで精一杯。

ステージ②
収入面でも資産面でも家計に余裕あり。仕事辞めても1~2年はぷらぷら生活できる(独身なら)。人によっては株式や不動産などの不労所得を築いている。家族をそれなりに養える。

ステージ③
一生かかっても使い切れないほどの財産を持つ。いかに富を社会に還元すべきかに意識が向く。

具体的な保有資産額のイメージはこんな感じ
①:ほぼ貯金無し、自転車操業
②:資産数百万円~数十億円くらいと幅広い
③:富豪と呼ばれる領域で資産ウン百億円~ウン千億円。

ちなみに、今世界で一番の富豪はジェフ・ベゾスで保有資産は12兆円以上。2位はビルゲイツで10兆円くらい。3位がウォーレンバフェットで9兆円ほど。言うまでもなく彼らはみな③に該当します。

10兆円も金があったら、そりゃ自分と家族で使い切れるわけありません。ビルゲイツ氏は「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」を設立しており、400億ドル近い資産を運用して慈善事業を続けています。バフェットもビルゲイツの考えに共感し、個人資産の80%以上(金額にして3兆円以上)を財団に寄贈しました。

お金を使うって人を動かすことです。お金を使えば他人の時間を自分のものにできます。3000万円の一戸建てを買うという契約をしたら、設計士や不動産屋さん、複数の大工さんがあなたのために働いてくれます。しかも数カ月も。もちろんボランティアではありません。お金が貰えるから仕事として動いてくれるわけです。

お金はただの紙切れじゃありません。お金はパワーです。お金を使えば人が動きます。お金は人の人生を左右する力を持っています。

数兆円のお金をどう使うかは、これからの社会の未来に大きな影響を与えると富豪はわかっています。大富豪たちがスイスかどっかの別荘に集まって、これから何にお金を使っていくかディスカッションする会議まであるそうです。

 

僕はステージ②の器だから金にこだわり過ぎる意味はない。金の呪縛を解きたい。

僕は大学を卒業するまでは①(カツカツ)の状態で、日々の生活で家計は火の車。好きで塾講師のバイトをやってましたが、生活のために辞めるわけにもいきませんでした。親を頼れるほど実家に財産もない。

なんとか社会人になれて給与所得を得られるようになってから、①は脱することができました。そして②(家計に余裕あり)の状態になれました。株式投資を知って配当という不労所得まで頂けるようになりました。今年の配当は80万円を超えそうです。

そして僕はきっとこのまま②のステージに居続けることになると思います。

②と③の差は大きいです。

②は自分と家族の利益だけを考えるステージ。それが普通だと思います。自分と家族が幸せな人生を送れるために、人は日々がんばって仕事をしているわけですから。

③は家族はもちろんのこと社会の利益まで考えるステージ。政府ではなく個人として社会利益まで意識する。その姿勢が素晴らしいのはもちろんのこと、個人で社会にインパクトを与えるほどの財産を築けることが常人じゃ無理です。

私は③のステージに行ける能力もなければ、そんな気概もありません。②で十分というのが本音。自分と家族(今は独身だけど)の幸せだけでなく、社会のためにお金を使うのは僕にはちょっと難しそう。そんな高尚な人間じゃない。あと、そこまで金銭的に成功できるとも思っていません。そもそも③はサラリーマンでは到達不能なステージです。私は今のところサラリーマンを辞める意思はありません。会計の仕事好きですし。

②のステージにいる以上、そんなにガツガツお金を稼いでもしゃーないよなってたまに思います。②のステージは幅が広いんです(あくまで持論)。資産2千万円も20億円も私の中ではステージ②です。20億円とはとんでもない大金に見えますが、富豪とは呼べないレベル。まだ「社会に富を還元しなくては」という意識が芽生える段階ではないと思います。

お金なんてある程度貯まったら、それ以上は一人で使い切ることなんてできません。人のために使うしかなくなるんです。

竹田和平


確かにその通りだな~と思います。

「人のため」というのが家族、友人の範囲を出ないのがステージ②。家族という枠を超えて社会のためにお金を使うのがステージ③。自分のことだけで精一杯なのがステージ①。

ステージ③になると10億円でもお金は足りません。10億円程度のお金パワーじゃ社会はそんなに動かせません。ステージ③の社会貢献を志す時にこそ「もっとお金が必要だ!」ってきっと思うんじゃないかな。世の中を変えたいという熱意。「情報革命で人々を幸せにしたい」と本気で思っているから、孫さんはビジョンファンドを設立して10兆円も調達したんだと思います。

んで、僕はステージ②なわけ。ステージ③は無理。「思考は現実化する」と言うくらいだから無理だと思います、③は。

そして思うわけです、ステージ②にいる限りサラリーマンでどれくらい出世して高い給料貰おうが、バフェット流orシーゲル流の長期投資で大成功してウン億円、ウン十億稼ごうがそれで人生は何も変わらんなと。あくまで金銭的なことにフォーカスすれば。

ステージ①(生活カツカツ)→ステージ②(やや家計に余裕あり)に行くまでは、お金が幸福度に大きく影響します。もう①はホントにしんどくって切実にお金が欲しい。でもステージ②の領域にうまいこと入り込むことができれば、そこから先は経済力(収入、資産)と幸福度はあまり比例しないと思います。でもステージ①時代の金をがむしゃらに求める姿勢は簡単には消えません。それは飢えを恐れる動物としての本能なのかと思うくらいです。

お金と人生の幸せはもう関係ない、そう頭で理解しているにもかかわらず、未だに金にこだわる自分がいます。「引っ越し代もったいないから、今の家(ウサギ小屋)にもうちょい住み続けようかな」、「お金がもったいないから海外旅行は止めておこう。そうすれば米国株買えるし。」とかいまだにこんなこと考えます。これが本音。

カネカネカネの呪縛を解くのは簡単じゃないな~。