電力会社等の公益企業は収益が安定していて、ディフェンシブ性が高いセクターと言えます。ただネックなのが、米国の電力会社は日本人投資家には全く馴染みがない点です。

そんな時はETFを使ってまるっと分散投資するのも一つの手段です。

米国の公益企業に分散投資できるETFが、ステートストリートの公益事業セレクト・セクターSPDRファンド(XLU)です。XLUを紹介します。

  XLU紹介

概要

公益事業セレクト・セクター指数の値動きと利回りに、経費控除前で概ね連動する投資成果を上げることを目標に運用。

 

対象国

米国企業のみ

 

経費率

0.13%

 

組入銘柄数

29銘柄

 

上位構成銘柄

ティッカー 銘柄名 比率
NEE ネクステラ・エナジー 11.6%
DUK デューク・エナジー 8.6%
D ドミニオン・エナジー 6.7%
SO サザン 6.5%
EXC エクセロン 6.1%
AEP アメリカン・エレクトリック・パワー 5.2%
SRE センプラ・エナジー 4.3%
PEG パブリック・サービス・エンタープライズ 3.8%
XEL エクセル・エナジー 3.6%
ED コンソリデーテッド・エジソン 3.4%
WEC WECエナジー・グループ 3.1%
PPL PPLコーポレーション 3.0%
DTE DTEエナジー 3.0%
ES エバーソース・エナジー 2.9%
FE ファースト・エナジー 2.5%
EIX エジソン・インターナショナル 2.5%
AWK アメリカン・ウォーター・ワークス 2.3%
AEE アメレン 2.3%
EVRG エバジー 2.2%
ETR エンタジー 2.2%
CMS CMSエナジー 2.0%
PCG PG&E 1.9%
CNP センターポイント・エナジー 1.9%
NRG NRGエネジー 1.6%
LNT アライアント・エナジー 1.4%

上位10社構成割合:60%
上位25社構成比率:95%

 

産業別構成比

ステートストリートHPより)

 

売買回転率

60%

 

分配金利回り

3.4% 最新情報はこちら

 

過去10年のトータルリターン

年率+10.5%(配当込み)

 

  ディフェンシブなETF

組入れ銘柄トップはネクステラエナジー(NEE)で約12%。フロリダを中心に電力を供給する北米最大の電力インフラ企業です。風力発電や太陽光などの再生可能エネルギーに力を入れています。

2位のデューク・エナジーはノースカロライナ州、サウスカロライナ州を中心に電力を供給しています。2016年にピードモント・ナチュラルガスを統合しました。3位のドミニオン・エナジーは主に米国東部のロッキー山脈地域に電力を供給しています。

このように電力会社が大半です。電気を作るための一次エネルギーが天然ガスか風力か太陽光か原子力か、何が主流になるかはわかりませんが、社会に電力が必要なことは確実です。停電になると普段当たり前に使っている電気の重要さを痛感します。

分配金利回りは3.4%と高配当ETF以上です。インカムゲインが多いのも公益企業の魅力の一つです。

経費率は0.13%と低く安心して長期保有できます。

XLUは事業が安定している電力会社に分散投資できるETFで、非常にディフェンシブ性が高いです。公益企業は料金が規制されているので、常に一定のマージンが確保でき債券に近いエクイティと言えます。ポートフォリオのリスクを抑えたい時に重宝する商品です。