最近、若者が草食化しているなんてよくメディアで言われますよね。特に男の草食化です、草食男子って奴です。恋愛に対する興味が薄い人が増えたという話もよく聞きます。仲の良い女友達がこの前お昼休みにこんなこと言ってました。「向こうから誘って欲しい。。女子はみんな誘われるの待ってるよ。」って。飲み会とか行ってもあまり積極的にアプローチしてくる男がいないそうで。綺麗な女性なので興味のある男はごまんといそうなもんなんですが・・。

恋愛面の草食化もありますが、仕事の面でも最近は草食な人が増えているそうです。

仕事で草食っていうのは、あまり出世を望んでおらずそれなりに仕事をして安定収入があればいいという考えです。給料よりもワークライフバランスを重視するとも言えます。定時で帰れるホワイト企業が人気のようです。

最近は人手不足で学生売手市場って言われるじゃないですか。でも、人事部で採用やってる友人が言ってたのですが、大企業に限って言えばまだまだ買い手市場だそうです。一部の優良大企業の席を巡る学生間の争いは今なお激しいようです。給料水準や仕事内容も当然大事でしょうが、ホワイトな就業環境・組織風土かという点も最近の学生はかなり重視してるみたいです。某企業の「鬼十則」みたいなのは今の学生には受けが悪いですね。

ガツガツ高い給料を追い求めるのではなく、働きやすい職場環境を重視するのが最近の若者です。(まあ当然、職務内容に一番関心があるでしょうけど)。そんな最近の若者をメディアが面白がって「草食」とか言いますね。

で、僕は肉食か草食かと言えば、少なくとも仕事面では完全に草食男子です。完全なる草食です。シマウマやキリンみたいなもんですかね。出世とか丸っきり興味ないです。仕事はきちんと真面目にやってますが、将来役員になって会社を動かしたいなんちゅう願望は全くありません。上司とのキャリア面談ではどういう態度を取ればいいかいつも迷います。あからさまに出世に興味ないですってオーラ出しても、なんだか会社に居づらくなる気がするし・・。「将来は海外拠点のCFOを目指してみては?」って聞かれても、「そ、、そうですね~。考えます!」っていつも濁しています。

なんで僕が会社の出世に興味がないかと言えば、正直に言えばです。お給料です。出世しても、大して給料上がらんもん。。

いや、仕事は給料だけじゃないですよ。仕事を通じて社会に貢献して人のお役に立てれば嬉しいし、部下を持ってダイナミックな仕事をするのは面白いことかもしれません。

でもでも、お金も大事だと思いませんか?

お金だけで仕事を決めるわけじゃないですが、頑張って努力してプロモーションしても給料上がらないならやっぱり頑張る元気でないです。

最近、会社のプチMBAみたいなめっちゃ金が掛かった研修の参加メンバーになぜが僕が選ばれて受講してるんですけど、、「君たちは将来経営幹部になるんだ!、社会のリーダーとして会社を背負って立つ自覚を今の内から持ちなさい!」とかね、こんなこと言われもマジ冷めます・・。そんなの無理っす。向こうとこっちのテンションが違い過ぎて困惑します。意識高過ぎです。僕そんな意識高くないですから(こんな自分が参加してすみません、ホント人事部に申し訳ないです・・)。

なんで会社でいつもボーっとしてる僕を参加させたのか理由が分かりません。でも、せっかくなのでサボらず頑張りますよ。研修でいいブログネタを発見できたら、記事にして読者の皆さんに還元できれば嬉しいです。

 

ちょっとうちの会社の給料体系の話をします(年収です)。
東証一部上場の某メーカーです。

担当者レベル:450万~700万
係長レベル:600万円~800万円(ここまで非管理職、平均36歳)
課長補佐:700万円(ここから管理職、平均43歳)
課長:900万円
部長補佐:1000万円
部長:1200万円くらい?
執行役員:1500万円~
取締役:??(分かりません)

CEO:約1億円

うちの会社で経営を担うリーダー層と認識されるのは課長以上ですかね。課長補佐は一応管理職ですが、まあ結構たくさんいます。課長以上になるとグッと人数は絞られます。

でね、係長クラスの年収を見て欲しいです。だいたい600万円~800万円です。レンジを設けているのは結婚しているか否か、子どもがいるかどうか、残業があるかどうかで最大で200万円は変動するからです。うちの会社は昔からある日本メーカーという感じで、既婚者(特に子供のいる人)には手厚い補助があります。僕は独身ですから手当はありません。結婚手当が多いから結婚したいという人もいるくらいです。DINKSだとかなり経済的に余裕出ますね。

僕は正直言って係長クラス止まりでもいいと心の中で思っています。間違えました、「でもいい」じゃなくて「がいい」です。だって仕事頑張って課長に昇進しても、仕事は忙しくなるのに年収が100万円くらい上がるだけですもの。。課長補佐にいたっては、下手したら残業代が出ないことで年収が減るくらいです。課長になるとかなり責任が重くなって、経理部だけに限った話をすれば帰宅時間も遅くなります。うちの部署の課長は決算期は毎週末無給で働いています。一応代休は付きますが取れるはずもなく・・。

世の中お金だけじゃないって分かってます。誰かがプロモーションして組織のリーダーにならないと社会は回りません。ですが、うちの会社の現状を言えば「ほどほど出世してそつなく仕事をこなす」(+「結婚する」)が経済的には一番お得なんです。管理職になるのは大変割が悪いです。ましてや残業が比較的多い経理部は、管理職はホント報われません。私と課長の時間単価は変わらないかも。

 

マッキンゼーが提唱している経営分析フレームワークに「7S分析」というものがあります。IBMを再建したルイス・ガースナーはこの「7S分析」に沿って危機にあったIBMの経営を再建したと言われます。ちなみに、ガースナーは元マッキンゼーのコンサルタントです。

7Sとは、以下を指します。
組織構造(Structure)
システム(System)
戦略(Strategy)
スキル(Skill)
スタッフ/人材(Staff)
スタイル(Style)
共通の価値観(Shared value)

この7つのSを一つずつ変革していくこと(手を付ける順番はあります)で、漏れなくダブりなく経営を変革できます。

でね、ここで注目して欲しいのは黄色にしたシステム(System)です。これはストックオプション制度や給料制度、昇格などの人事制度などを指します。人事の他には会計制度や情報管理システムもここに入ります。

結局、どれだけカッコイイ経営理念を打ち立てて経営戦略を練っても、報酬制度などのシステムがそれにマッチしていなければ会社は変わらないんです。

どれだけ「社会を引っ張るリーダになれ!」って社員に発破をかけても、リーダーになることで得られる報酬が少なければ、多くの人はリーダーになろうとは思わないのではないでしょうか。もちろん、使命感や仕事の楽しさに魅了されてリーダーを目指す社員もいるとは思いますが。お金(お給料)だけで判断するわけじゃないですからね。出世することで自己承認欲求が満たされるというのもありましね。

ただ僕個人の話で言えば結構金にがめついところがありましてw、金銭的なインセンティブなしに会社の幹部になろうと奮起するのはちょっと無理です。。そんなやる気出ません。別にサラリーマンの給料が大して上がらなくても、株式投資やブログの収入で補完できるって安心感と自信もあります。あと大企業というのもあって、非管理職レベルでもそれなりの給料が貰えるのも大きいですかね。

最近、仕事に対して草食化の若者が増えていると言われますが(実際に実感としてもそう感じます)、その根本原因は給料システム(System)だろうというのが僕の仮説です。海外のように担当者は年収500万円だけど管理職は年収1500万円とかだったら、もうちょっとやる気出るかも。。

 

なんかね~、最近仕事に悩みます。そんなにモチベーション高くないのに、上司の前ではそれなりに頑張っている風をアピールせなあかんのが辛いです。いや、別にアピールする必要もないんだけど、正直に「会社でそんなに上を目指すつもりはないです」ってはっきり言えない自分が嫌です。

社会で生きる以上きちんと責任持って仕事をこなすことは大切です。ですが、自分が生きるのに必要なお金を稼ぐことができれば、それ以上はそんなに目一杯サラリーマン労働なんてしたくないって僕は思ってます。残業代も要らないので定時で帰りたいです。ましてや週末に研修なんて・・orz

「こんなの贅沢な悩みだ。健康で毎日働けて、お給料貰えているだけでもありがたいと思うべきだ。」と自分に言い聞かせています。