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【WFC銘柄分析】ウェルズ・ファーゴは保守的な大手リテール銀行でバフェット銘柄

   

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はウェルズ・ファーゴ(WFC)をご紹介します。

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  WFC財務情報等

基本情報

会社名 ウェルズ・ファーゴ
ティッカー WFC
創業 1852年
上場 1962年
決算 12月
本社所在地 カリフォルニア州
従業員数 269,100
セクター 金融
S&P格付 A
監査法人 KPMG
ダウ30 ×
S&P100
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

 

地域別売上高

100%米国内売上

 

事業内容

 

業績

 

株主還元

 

連続増配年数

5年

 

バリュエーション指標等(2017/9/17時点)

PER:12.7倍 最新情報はこちら

配当利回り:3.0% 最新情報はこちら

配当性向:38% 最新情報はこちら

 

感想

ウェルズファーゴは、デリバティブ取引など高度な金融技術を駆使したビジネスの比率は低く、伝統的な融資業務を中心にビジネスを展開しているリテール銀行です。全米に1.3万以上のATMを設置しており、支店数は全米トップです。

資産規模は全米3位で時価総額はかつては全米トップでしたが、最近はJPモルガンにトップの座を奪われています。WFCの総資産は1.9兆ドルほどです。

ウェルズファーゴの時価総額がJPモルガンに抜かれるきっかけとなったのが、昨年2016年に発覚した不祥事です。

ウェルズファーゴの従業員が顧客に無断でクレジットカードを発行したり、追加口座を開設したりしていたことがわかりました。営業成績の悪い従業員は給料が下がってしまい、最悪解雇されてしまうこともあることから、WFCの従業員はこのような不正を犯してしまいました。従業員の問題もあるし、犯罪行為を誘発するWFCの会社としての体制にも問題があろうかと思います。WFCはこの件で1億8500万ドルの制裁金を支払っています。

今年2017年になって更なる不正も発覚しました。特定の自動車保険で保険料を顧客から不適切に徴収していた事実が明るみに出ました。被害者は最大57万人にも上ります。

ウェルズ・ファーゴは格式高い金融機関というイメージがありますが、これら事件をきっかけにそのイメージに少し傷が付いてしまったでしょう。

WFCはバフェット銘柄でもあります。

WFCは伝統的な融資業務が中心で優良資産を多く抱えており、比較的業績のボラティリティが低いです。金融セクターは投資判断が難しいと個人的に考えていますが、WFCは長期投資家の間でも人気の金融セクター銘柄です。バフェット銘柄という安心感もあります。

 

そんなウェルズファーゴの財務諸表を見てみました。金融機関の財務諸表をどう見るべきかよくわからなかったので、売上高やEPSなど基本的な指標だけを載せました。ご了承ください。今後勉強して、情報をより充実させていきたいです。

売上高はFY09にかけて大きく上昇しています。これは2008年のリーマンショックに端を発した世界的金融危機から立ち直ってきたこともありますが、ワコビア銀行を買収した影響あったかと思います。

FY09以降、売上高は800億ドル強で安定して推移しています。100%米国内売上ですし成長企業ではありません。為替の影響も受けないです。

EPSはリーマンショックがあったFY08に大きく穴が開いていますが、FY09以降は右肩上がりになっています。ROEは直近で12%ほどありますが、これは大手競合銀行と比較しても高い水準にあると思います。

不祥事が発覚したことが、WFCの今後の業績にどれほど影響を与えるか不透明ではあります。しかし、顧客はそう簡単に銀行口座を買えないと思われます。口座変更は意外にコストの掛かる重労働ですから。融資を受けている中小企業も取引銀行をそう簡単には変えることはできません。役員の入替、報酬制度の再構築などの業務改善コストは発生すると思いますが、WFCの本業の収益性に大きな影響はないだろうと考えています。

株主還元もしっかりしてます。DPS(一株当たり配当金)はFY10を底としてその後は右肩上がりです。配当性向も40%未満で余裕があります。

ウェルズファーゴだけではありませんが、米国の大手銀行はFRBのストレステストを無事通過て資本還元計画が承認されました。WFCの資本も増強されており、多少の金融ショックでは業務に支障が出ないようになっています。この点、WFCなど大手銀行に投資しようと考えている投資家に安心感を与えてくれます。

一方で、心配事も結構あります。

FRBのデータによると、銀行の融資残高やリース取引の増加率は低下しています。米国の景気拡大は9年目で終盤に突入していると言われており、それが融資の伸びを抑えていると言われます。

また低金利も問題です。トランプ大統領当選直後は金利上昇が期待されていましたが、最近その期待は萎んでいます。FRBは2017年12月に追加利上げを検討している可能性がありますが、FF金利先物は来年まで利上げを織り込んでいません。これはインフレ率が目標の2%に到達してないことが影響しています。

金利が上がると預金金利以上に貸出金利が上昇して、純金利マージンが上昇して銀行の利益は高まります。低金利はWFCにとってネガティブ要因ですが、今の低金利は当面続く可能性があります。米10年国債利回りは2.2%です(2017年9月17日現在)。

こういった心配事はありますが、金融という機能が社会に必要とされ続けることは変わらないと思います。

預金を預かって、その何倍もの貸し出しを行うことを認められている銀行は特権的地位にあると思います。信用創造の仕組みがあることで、わずかな純金利マージン(調達金利と貸出金利の差)の上昇でも利益が大幅に改善します。

資本の融通を仲介するという役割は今後50年も必要とされ続けると思います。伝統的な融資業務を中心に据えているウェルズファーゴは、金融セクターの長期投資対象として有望だと思います。

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