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【UTX銘柄分析】ユナイテッド・テクノロジーズは空調から宇宙事業まで扱うコングロマリット

   

※2017年12月期決算データ反映、BSデータ追加、コメント刷新(2018/7/8)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)をご紹介します。


    UTX財務情報

基本情報

会社名 ユナイテッド・テクノロジーズ
ティッカー UTX
創業 1934年
上場 1934年
決算 12月
本社所在地 コネチカット州
従業員数 204,700
セクター 資本財・サービス
S&P格付 A-
監査法人 PwC
ダウ30
S&P100
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

 

地域別売上構成比

 

セグメント別売上構成比

 

業績

 

キャッシュフロー

 

バランスシート

資産

負債純資産

 

株主還元

この記事を読むともっとこのグラフを理解できます!

 

連続増配年数

6年

 

バリュエーション指標等(2018/7/8時点)

予想PER:17.5倍 最新情報はこちら

配当利回り:2.2% 最新情報はこちら

 

感想

ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)は、空調システムや航空機エンジン、エレベーター・エスカレーターなどの機械機器を総合的に取り扱っているコングロマリット企業です。NYダウ30構成銘柄です。

事業セグメントは以下の4つです。
①UTC Climate, Controls & Security
②Pratt & Whitney
③UTC Aerospace
④Otis

各セグメントがどんな事業をしているのか、文字面からではちょっとわかりずらいですよね。簡単に説明します。

“①UTC Climate, Controls & Security”は航空機向けの暖房、換気、空調システム等を提供している事業です。他にも消火器や防火安全システム、ビルの監視システムなどもやってます。

“②Pratt & Whitney”は民間及び軍事ジェット機のエンジンを手掛けています。修理やオーバーホールなどのアフターサービス収入もあります。ジェットエンジンの開発は多額の投資が必要でリスクも高いので、日本など他国企業と共同でビジネスを進めています。

“③UTC Aerospace”は民間ジェット機向けのシステムを構築しています。配電システム、エンジン制御、火災検知システム、プロペラ、補助動力装置、着陸装置、航空機照明、車両管理ソリューションなどです。

最後に”④Otis”は、エレベーターとエスカレーターの製造・設置を手掛けている部門です。業界トップの地位にあります。普通にビルにあるやつだけでなく、貨物エレベーターや動く歩道(空港とかにあるやつ)も製造しています。

これらの事業内容から分かる通り、ユナイテッド・テクノロジーズは航空機の中核となる部品やシステムを製造している企業であり、ボーイング社やエアバス社にとって必須のサプライヤーです。

2017年に航空通信システム大手のロックウェル・コリンズを約230億ドル(債務控除後)で買収すると発表しました。買収効果が完全に表れるのは2019年度決算からです。ロックウェルは操縦室の機器や座席、ドリンクカートを手掛けており、利益率の高いビジネスをやってます。優良事業とは言え、230億ドルという買収額(債務控除後)はちょっと高過ぎるのではとWSJでは報道されてました。

財務データを確認しましょう。

売上高はここ10年は560億ドル程度で横ばいが続いています。2018年決算以降はロックウェル・コリンズとの統合によって売上高は増加する見込みです。グロスマージンはこれまで27%ほどで安定推移してきましたが、やや上向くことが期待できます。ロックウェルの利益率はユナイテッド・テクノロジーズよりも高いです。

営業CF、フリーCFともに毎年安定して稼げています。FY16に営業CFが減少しているのは、ロッキード・マーチン社はシコルスキー部門を売却しましたが、その際の一時費用が営業CFにマイナス計上されているためです。ややテクニカルであり、実質的には営業CFは減少していないと考えてOKです。

バランスシートを見てみましょう。BS構造はここ5年間ほとんど変わっていませんね(2017年12月末もロックウェル買収は反映されていない)。総資産の66%が固定資産ですが、この大半が過去の買収によって認識したのれんと無形資産です。有形固定資産は総資産の1割ほどしかありません。自己資本比率は30%ほどですが、ロックウェル買収のために追加借入が必要なはずで有利子負債は増加するでしょう。

株主還元も問題なし。増配を続けており、2008年のリーマンショックの時も減配しませんでした。資本財セクターはリセッションに弱いですが、ユナイテッド・テクノロジーズのように強固な財務基盤がある会社は耐えることができます。自社株買いにも積極的です。特に2015年は100億ドルもの自社株を買い戻しており、総還元性向は160%にも及びました。2017年は少なめです。ロックウェル買収が控えているからでしょう。

ユナイテッド・テクノロジーズは、GEやスリーエムと比肩する資本財セクターの優良銘柄です。

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