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トランプ大統領効果で108円台まで円安進むも、中長期的には円高ドル安だ!

      2017/01/21

トランプ大統領当選は金融市場に予想外のインパクトを与えました。多くのエコノミストが予想を外しました。投資で未来予測をすることの愚かさを痛感する出来事でした。

トランプが当選したら、保護主義的な貿易政策やそもそもの政策先行き不透明感からリスク回避志向が再燃し、株式は売られると予想されていました。しかし、蓋を開けてみればNYダウはあっという間に史上再高値更新です。

為替も然り。トランプが当選したら、安全資産である円が買われ円高が進むと予想されていました。実際、11月8日10時頃(日本時間)トランプ優勢の速報が伝わると、1ドル105円台だったドル円相場が一時101円台まで円高が進みました。

ですが、その後数時間の間に再び104円台まで戻しました。

そして、本日(11月15日深夜)108円台後半まで円安が進んでいます。

なぜ円安が進んだのか。

それはトランプ大統領が当選し、上下両院とも共和党が過半数を支配し、積極的な財政投資を起爆剤とする景気刺激策を期待して米株価が上昇したからでしょう。意外に米株式マーケットがリスクオンなものだから、為替もそれに連れられて円が売られたのかな。

ただ、私は中長期的には円高ドル安方向に進まざるを得ないのではと思っています。

その理由は大きく言って2つ。

トランプ大統領とイエレンFRB議長です。


  僕の円高見通し

トランプの積極的なインフラ投資でインフレ進行懸念

トランプは選挙公約として積極的な財政支出を宣言しています。

トランプ大統領は約1兆ドルのインフラ設備投資計画を公約に掲げていました。道路や橋、トンネル、空港の整備です。

この公約が本当に実行されるかは不透明ですが、上下両院が共和党であることは追い風です。

この積極的な財政投資は経済を加速させ、アメリカ経済の成長要因となるはずです。現にマーケットはその経済成長を織り込みにいっています。トランプ候補が当選してからNYダウは史上最高値を更新しました。

そして、このような刺激的な経済成長はインフレを加速させます。トランプ効果がなくとも最近は米国の人件費が徐々に上昇している兆候がありインフレの兆しが見えてました。緩和的な金融政策を続けた効果が効いてきたということです。

ここにさらにトランプ効果が加わればインフレが想定以上に加速する恐れがあります。

最近、米国債の利回りが上昇していますが、これはまさに将来のインフレをマーケットが予期している証です。

米国でインフレが加速するとはどういうことか?米国の物価が上昇するとはどういうことか?

それは、米ドルの通貨価値が下落することに他なりません。

米国の物価が上昇したら通貨が安くなるとかいう因果関係ではありません。

米国の物価上昇そのものが、米ドルの通貨価値下落を意味するのです。

ただし、米ドルの通貨価値下落が即座にドル円の為替相場に反映されるかというと、それは違う。だから、短期的な為替変動は予見不可。

でも、中長期的には為替相場も理論値(物価水準)へと回帰していくはずです。

ドル円の為替相場なので日本の物価も考慮する必要がありますが、昨今の政治経済政策を見るに日本のインフレ率が米国のそれを超えるとは思えません。

大統領選後のWSJ報道によると2017年の米国予想インフレ率は2.2%、2018年は2.4%です。2009年から続く緩やかな景気拡大期で初めて2年連続の2%超えの可能性があります。

トランプ大統領の経済成長刺激が米国でインフレを招くので、それは円高ドル安材料だと思います。

イエレン議長の高圧経済

イエレン議長は以前、緩やかな高圧経済を目指すと発言して波紋を呼びました。

高圧経済とは、想定を上回るインフレが起こってもそれを敢えて放置して経済成長加速を優先することです。低水準の失業率を容認して、労働参加者を増やして経済成長を加速させようというものです。

イエレン議長は「労働市場がひっ迫すれば、尻込みしていた潜在的労働者が市場に復帰し、より効率的で生産的な職業の適合につながり得る転職を促進するかもしれない」と言っています。

現在米国の失業率は4.9%とかなり低いところまで来ていますが、そのさらなる下落(4.5%とかまで)も許容するかもしれません。

今の米国経済の低成長を打開するにはこれくらい大胆な策が必要だという、イエレン議長の考えです。

トランプ大統領の大胆な財政政策で失業率がさらに下落しても、FRBは多少は見逃す可能性が高いです。

本当にこれ以上進むとインフレが急進行するというギリギリのラインを見極めようとするかもしれません。

トランプ大統領の経済成長政策で米国のインフレが進むから、ドル安円高に進む可能性があると言いました。ここに抑え役がいるとしたら、議会かFRBなわけです。

ですが、議会は共和党だしFRBは上述の通り高圧経済容認だしで、誰もトランプの積極政策を止める人がいない気がします。マーケットも明らかにトランプ大統領の経済政策を好感して株価に織り込み始めています。と同時に債券は売られている。

このイエレン議長の高圧経済容認発言も、円高ドル安材料だと思います。

一言付け加えておくと、トランプ大統領は選挙期間中にイエレン議長をボコボコに批判しているため、イエレン議長は2018年で退任すると思われます。任期途中の辞任要求はさすがにないか!?

また、イエレン議長は高圧経済を容認するけれど、「緩やかな」高圧経済政策を目指すと発言しています。どこまでもインフレを放置するつもりは当然ありません。

    投資家はどう対応すべきか

世間のニュースってのは大変身勝手です。勝てば官軍でしょうか。

あれだけトランプが当選したら株価暴落、円高だと言っておきながら、今は「トランプの経済政策は意外にGood!」、「株高を背景に円安が進むぞ」という調子です。

世間のニュース報道では、今後さらなる円安が進むとの報道が多いと感じます。

私の考えは、上述の通り中長期では円高ドル安です。ただし、短期的には全く読めません。

長期投資家にとって為替リスクは不可避です。

為替は株価以上に短期的な動きは予見不可能なので、個人投資家はドルコスト平均法を活用して、でも手数料は意識しつつナンピンで米国株を買っていく戦略が正解だと思います。

為替は長期実質リターンに中立(税引前では)なので、短期的な為替差損益なんて気にする必要はありません。

 - 為替について