作家の橘玲さんが、なんかの書籍でこんなことを言ってた記憶があります。
(すみません、どの本か忘れました)

人間関係には、愛情空間、友情空間、貨幣空間があると。

愛情空間が配偶者、恋人、家族との関係。
友情空間は友人、ご近所さん。
貨幣空間は赤の他人。

愛情空間では、「愛」があるからお金のやり取りがなくても生活を援助してもらえる。
奥さんに料理作ってもらってもお金払わないですよね。

友情空間では、金銭やり取りなしでも多少の生活援助が期待できる。
友達の家に泊まる、お隣さんから白菜貰うとか。
でもある程度の距離感は必要だし、そんなに多くの援助は期待できない。
まれに金銭のやり取りも発生する。

貨幣空間は、まさに金のやり取りだけで成立する世界。
金さえ払えば、赤の他人にもサービスをしっかり提供する。
セブンイレブンで弁当買うとか、キャバクラで女性とお酒飲むとか。

経済の高度化が進むと、どうしても貨幣空間が浸食してきます。
程度の差はあれ、人はみな貨幣空間という名の社会を頼って生きていかざるを得ないと思います。

で、思うんですけど(偏見かもしれませんが)、東京ってこの愛情空間と友情空間がめっちゃ狭い!!
貨幣空間が広すぎる。

それは決して悪いことではないと思っています。
東京は世界でも有数の経済都市です。

経済が発展すると、人は下手に愛情空間や友情空間を持つより、貨幣空間を頼りに生きた方が”お得”だと潜在的に判断しているのだと思います。
東京の方が地方より、未婚率が高い原因はここだと思います。

でも、だからこそ、東京都民こそ意識的に婚活がんばった方がいい面もあるかもって思いました。
貨幣空間を頼りにしたほうが生活が便利なのはわかるのですが、やっぱりある程度の愛情空間も確保したほうが人生は幸せなのかなって思います。

今の時代、その愛情空間は意識的に作らないとなかなか作れない気がします。

婚活=積極的な愛情空間作り
ってことかな?

別に結婚という法形式に拘る必要はなく、愛情持って一緒に人生を歩めるパートナーがいればいいのかな。
でも、女性は結婚という契約をしないと人生のパートナーにはなってくれない気がしますけどねw。

 

P.S.

社会人になったばかりの頃、初めて投資の世界を知った時に大変お世話になった方が橘玲さん。
「臆病者のための株入門」や「黄金の扉を開ける賢者の海外投資術」などの書籍にはかなり勉強させて頂きました。

個人的に、あの頃一番お世話になった方は橘玲さんと山崎元さんでした。
正しい金融知識を世に広めて下さっている方々には感謝の念に堪えません。

 

上記の橘玲さんの愛情空間・・の図って素晴らしいですよね~。

こういうのが物事を「抽象化」するってことだと思うんですね。
複雑な人間関係を、独自の切り口でシンプルに表現されています。
物事を自分独自の言葉や表現で再定義しています。

こういうの見ると、賢いな~っと思って憧れます。

テクニカル用語で複雑にごちゃごちゃ説明するより、シンプルにズバッと説明する方が絶対にわかりやすいし、何より人の心に突き刺さる。
だからこそ、私は本を読んで何年も経っているのにいまだにこの概念を覚えている。

日経の「経済教室」とかね、ああいうの読んでても正直あまり頭に残らないし心に響かない。
(もちろん、ああいう学術的な議論も大切なのは理解してます。)