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株主優待を喜ぶ日本株投資家どもはアホなのか

      2016/10/03

日本株にはアメリカ株にはない特殊な慣習があります。

そう株主優待。

以下はZUUonlineに載っていたおすすめ株主優待です。

会社名 優待内容
イオン キャッシュバックカード
コロワイド 食事ポイント
マクドナルド 食事券
JAL 航空運賃割引券
吉野家 300円サービス券
オリエンタルランド 1dayパスポート
ゲオ レンタル優待
ゼンショーHD 食事券
アトム 食事券
ソフトバンク 携帯電話、インターネット料金割引

食事券や割引券などが多い印象です。

確かにこれらの”プレゼント”を友人や家族もらったら嬉しいですよ。でも株主優待としてもらっても全く嬉しくないです。

株主優待があると株価が上がらなかったり、配当が減っても優待という利益が得られるというメリットが強調されますが、株主優待は本当に株主の利益なのでしょうか。

私は株主優待は個人株主を馬鹿にした最低の制度であり、日本の資本主義レベルの低さを象徴したものだと思っています。

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  株主優待はアホな制度

先ず配当金を考えてみる

そもそも、株主って何でしょうか?

株主とは投資先企業の法的かつ経済的な所有者です。会社は株主のものです。

株主はビジネスリスクを負っていて、万が一会社の資金繰りが行き詰ったら債権者(銀行)に乗っ取られるリスクを抱えていますし、株券は紙くずになるリスクもあります。

会社が株主のものということは、会社から財産が流出したらそれは株主の負担になるということです。

会社から財産が流出したらBSの純資産が減ることになります。それは当然株価下落や減配という形で株主の懐を痛めるのです。

こんなの言わなくても当然だと思いますよね。でもどうやら多くの残念な日本株投資家たちはこの基本的なことすらわかっていないのではと危惧しています。

「配当落ち」という言葉があります。

配当権利確定日を過ぎた時点で配当相当の財産流出をマーケットが織り込んで、株価が下落する現象です。

これは配当というキャッシュが会社から流出するのだから、当然その見合いの株価は下落するということです。

配当金10万円もらって喜ぶのは正常な心理ですが、でもその分は株価は下落しているはずですから配当を貰おうと貰わまいと経済的な損得はないはずです。会社が配当を渋って内部留保してもその分配当落ち相当の株価下落はないわけですから。

配当金ですらあってもなくても理論的には株主利益に影響しないのです。むしろ税金がかかる分損と言ってもいいくらいです。

実際はそう理論通りではなく、例え株主に所得税が発生したとしても積極的に配当を支払う会社に投資したほうが長期リターンが良くなるという事実を発見をしたのがシーゲル教授です。

それはエージェンシー問題に関わることですが、この記事の本題とそれるので詳しい話は割愛します。

言いたいことは、配当金ですら理論的には株主利益と関係ないということ。

なぜなら配当とは自分が所有している会社にある現金を、自分の手元に持ってくるだけだからです。

想像してください、銀行ATMから預金を10万円を下ろして財布に入れても嬉しくないですよね?
(心理的には財布がホカホカで嬉しい!? 預金残高が減って悲しい!?)

税金を無視すると、配当とはこのATMからお金を引き出す行為と同じです。

 

株主優待を考える

話を株主優待に戻します。

株主優待って、別にお食事券やキャッシュバックカードが空から降ってくるわけではないのです。神様からの天の恵みではないんです。

そういうフリーランチは世の中に存在しないと、警戒して生きるくらいがこの資本主義社会ではちょうどいいと思います。

人を疑いすぎる人生はつまらないと思いますが、資本主義社会制度には常に警戒心を持っていたほうがあなたの財布は強くなると思います。

アホな情弱からは取れるだけ取るのが資本主義社会です。世の中に星の数ほど存在する高コストな投資商品や保険商品を考えてみて下さい。

株主優待だって配当金と同じく、会社からの財産の流出なわけです。

「配当落ち」ならぬ「優待落ち」が必ずあるはずです。

ちょっと会計的に考えてみて下さい。

食品会社が自社の商品1億円分を株主に株主優待として配ったとします。
どういう会計仕訳が起こりますか?

雑費 1億円 / 棚卸資産 1億円

株主への配布だから剰余金処分ではという意見もあるのは承知ですが、実務上は普通に費用処理します。費用処理です。何度も言いますが費用ですよ。

これは誰の費用なの?

株主の費用ですよ。

この雑費1億円は損益計算書の販売費および一般管理費として計上され、当期純利益を押し下げます。利益が下がるのだからその分株価も下がります。

株主優待だって会社からの財産の流出であり、会計上の費用なんだからそれは当然株主の負担なわけです。

ここまで言って、株主優待を喜ぶ人は頭がどうかしていると思います。

1億円分の株主優待が実施されたら、(1億円/発行済み株式数)に相当する株価下落が起こるのです。

なぜ、わざわざ物の形での分配を望むのですか?

なぜ配当金として300円貰って牛丼を食べるのではなく、お食事券として優待を貰って牛丼を食べたいのですか?

お金でもらうのが最も汎用性があっていいじゃないですか。300円を現金でもらえばやっぱり牛丼ではなく、丸亀でかけうどんにしようっていう選択もできるじゃん。

なんで自ら資金使途の制約を掛けたがるのですか? ドMですか?

株主優待とは、銀行ATMから10万円のお金を引き出そうとしたら、ATM機械から現金ではなく10万円相当のデパート商品券が出てくるようなものです。

ATMから現金ではなく、商品券が出てきたらみんな怒るでしょ?

では、なぜ株主優待はみな喜ぶでしょうか?
(あの優待好きな自転車じーさんの影響でしょうか?)

恐らく、株主優待は自分が所有している会社からの財産の流出という意識が希薄なせいだと思います。

つまり無知なんです。株式制度とか資本主義制度について無知だからです。

資本主義社会では無知な情弱はぼったくられる運命にあるので、しっかり勉強して自己防衛するしかありません。

  日本株式市場の低レベルの象徴

アメリカで経営陣が株主優待なんて言い出したら、株主から大反対くらうはずです。

そんなのん気に優待出す暇があったら、増配しろ自社株買いしろと言われるのが落ちです。

株主優待制度は、アメリカから絶対に馬鹿にされているんだろうなって思います。

日本株式マーケットは長期個人投資家層が薄くて、ただでさえボラティリティの高い新興国のようなマーケットなのに、貴重な個人投資家でさえこのレベルなわけです。

株主優待は日本株式市場のレベルの低さの象徴です。

僕は株主優待制度は大反対です!

 - 投資理論・哲学