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暴落の恐怖感が株式投資の利益を生み出す

      2016/10/03

この記事を書いているのは2016年2月13日ですが、先日ドル相場が一時110円台を付けました。
モルガンスタンレーの佐々木融さんが楽天の講演会で、2016年は円高ドル安が進んで1ドル110円を想定していると仰っていましたが、まさかここまで急速に円高になるとは思いませんでした。

それに伴って日経平均株価も15,000円を割っています。NYダウも16,000ドルを割っている状況です。
日経平均株価がNYダウを上回っている状態が続いていましたが、逆転してしまいましたね。

大暴落というには大げさかもしれませんが、少なくともリーマンショック以降としては今の下落局面は最大の下落ではないでしょうか?
私の資産も年初から150万円以上目減りしています。


 過去200年間、株式は7%の利益を生み続けてきた

ジェレミー・シーゲルさんというアメリカの偉い先生がいます。
彼の本にはとても影響を受けました。

シーゲル先生は1802年からの200年間にもわたるアメリカ株式のリターンを計測するというとてつもない壮大な仕事をされています。

彼によると、この200年間の株式の実質リターンは年率6.6〜7.2%にもなるという事です。実質というのはインフレ考慮後ということであり、名目のリターンは10%近くになるということです。

(以下のグラフは梅屋敷商店街のランダムウォーカーさんから拝借させて頂きました。)

株式リターン

 

ドイツの名宰相オットー・ビスマルクはこんな言葉を残しています。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。」

昨今、資本主義の限界を主張する書籍をよく見かけますが、資本主義の根幹たる株式投資が今後もリターンを生み出し続けるか否かは歴史に学んだほうが賢そうです。

果たして歴史が示す通り、株式は今後も同水準のリターンを投資家にもたらしてくれるのでしょうか?

 7%の理由は不明

過去200年間株式が実質7%のリターンを生み出したからと言って、これからも同じように利益をもたらすとは限りません。

長期株式投資が過去と同じように今後もリターンを生むのか否か、これは私も含め世界の株式投資家の命運を左右する重大事です。

確かに、過去の歴史は株式投資が継続的に投資家に報いてきたことを示しています。

しかし、シーゲル先生の本を読んでいて驚いたことなのですが、株式がなぜ実質リターンで7%もの利益を継続して生むのか、その理由はわからないというのです。

実質7%という利益水準に合理的な説明はできませんが、株式がなぜ利益を生むのかというとそれは株式にはリスクがあるからです。
リスクがあるとは端的に言うと、損する可能性があるということです。

損する可能性があるものをタダで引き受けるおひとよしの人はいないので、株式にはその分のディスカウントが生じることとなり、これを「リスク・プレミアム」と呼びます。
過去200年間の株式リスク・プレミアムは平均3%とのことです。

株式が利益を生むのは株式にリスクがあるから。
でも、なぜ200年間もの間その実質リターンが7%なのかは謎なのです。
不思議です。

 株式投資は過去ほどの利益は望めない

今後、株式の実質リターンは過去200年の歴史の7%には到達しないだろうと言われています。

バンガードCEOビル・マグナブさんはこのように言っています。
こちらのサイトです。

バンガードでは今後10年における投資リターンはそれほど大きくならないと予測しています。例えば、株式60%、債券40%というポートフォリオの1926年来の平均リターンは8.6%でした。バンガードでは、同じポートフォリオの今後10年のリターンの中心傾向は5%-7%になると予測しています。インフレを考慮すると、実質平均リターンは3%-5%程度になるでしょう。

株式リターンが減少すると思われているのは、昔に比べてより経済・金融市場が安定し、株式投資への個人参入も容易になることで株式へのリスク・プレミアムが減少するからです。

確かにITバブル崩壊や、リーマンショックが発生しましたし、金融市場が本当に安定しているかは疑問ですが、そのような事象を経験し中央銀行の金融政策も事例が蓄積されることで、昔より経済が安定しているのは間違いないでしょう。

また、私がネット証券で株式投資をしているように、個人が簡単に低コストで国際分散をしながら株式投資ができる時代になりました。

このような、経済の安定や投資インフラの整備は株式のリスク・プレミアムを減らすのです。

株価が安定し、多くの人が株式を購入できる状況になると、皆が株式を買おうとするので株価が上昇し、PERも上昇することになり、株価の収益性が落ちてしまいます。

株式に対して恐怖感がなくなる(=リスクを感じなくなる)ことで、株式投資のリターンも減少してしまうということです。

ローリスク・ローリターン、ハイリスク・ハイリターンの法則通りということです。

 たまには投資家をビビらせる暴落があるくらいがちょうどいい

株式に対して、多くの投資家が怖いと思う気持ちがあるからこそ、株価が下がりそこで株式に投資できた人にリターンをもたらします。

投資家に株が怖いと思わせる一番のきっかけは、今回のような急な株価下落です。
リーマンショックのような大暴落です。

このような株価調整や暴落があるからこそ、多くの人が株式に恐怖感を抱き、その分株式リスク・プレミアムが上昇することで、株式投資というものが長期的に利益を生む対象となるのです。

長期投資家にとっても株価下落は憂鬱な気分にさせられるものです。

しかし、暴落による恐怖感があるからこその株式リスク・プレミアムだと思えば、むしろたまの暴落は歓迎すべきかもしれません。

たまには投資家を悲観一色にするくらいの暴落があるくらいが、長期投資家にはちょうどいいのです。

市場が暴落している時は何もせず静観すればいいのです、むしろ追加でリスクをとってやる位の気持ちでいましょう。
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