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S&P信用格付けで銘柄スクリーニング

   

信用格付けってありますよね。スタンダード&プアーズ(S&P)の信用格付けを簡単に説明してみます。

AAA 最上位格付け。債務返済力は極めて高い。
AA 債務返済力はかなり高い。ぶっちゃけAAAとAAの差はないに等しい。
A 債務返済力は十分あるが、AAA、AAに比べると経済環境悪化の可能性が高い。
BBB 財務は適切に管理されているが、経済環境悪化により債務不履行のリスクあり。

(ここまで「投資適格」。以下から「投機的」)

BB 債務不履行に至る脆弱性を有している。
B BBより債務不履行に至る脆弱性あり。ただし現時点で債務を返済する能力はある。
CCC 現時点で債務不履行の可能性が高い
CC 現時点で債務不履行の可能性が非常に高い
C 債務不履行の可能性が非常に高く、弁済順位が低い
D 実質デフォルト

上記の格付けにプラスやマイナスが付与されて細分化されます。AA+やAA-など。これは各カテゴリー内の相対的な強さを表すものですが、詳細な基準は不明です。

この信用格付けは債務返済力を示したものであり、債券投資家が見るべき指標と言えます。エクイティとしての投資対象の有望さを示した指標ではありません。格付けAAAの企業の株を買えば儲かるって話ではありません。

しかし、私はこの信用格付けは株式投資家にとっても一見の価値があると思っています。というのも、信用格付けでは財務(BS)だけでなく事業(PL)も重視されるからです。というか、どちらかと言うと事業(PL)の方が重視されます。

もちろん、今現在どれくらいの有利子負債を抱えているかという財務健全性は信用格付けに大きく影響を与えます。いくら高収益な企業でも、自己資本が薄っぺらくジャンジャン借金しまくっていれば格付けは低くなります。逆に、借金が少なく自己資本が厚い企業の格付けは高くなります。

ただそういったバランスシートの健全性よりも、損益計算書の優良度が格付けを左右する面が大きいです。なぜなら、事業が健全でしっかり営業キャッシュフローが稼げていることが、利息と債務元本の返済が遅滞なく行われるだろうという安心感を与える一番の要素だからです。

銀行や債券投資家が見ているのはBSよりもPLとキャッシュフローです。財務(BS)も大事ですが、事業の優良さ(PL、キャッシュフロー)をより重視します。住宅ローンを借りる時、その人に貯金があるかないかよりも、年収が高く安定している一流企業のサラリーマンであることが重視されるのも、銀行がBSよりPLを見ている証拠です。

つまり、信用格付けが良い企業は、
・事業の収益性が高くかつ安定している
・過度な負債を背負っておらず財務健全

の2つの条件を満たしている可能性が高いです。

信用格付けを見れば、BSの健全性だけでなく、PLの優良さもわかるというわけです。もちろん、S&P格付けが完璧と盲信できるわけではないの、あくまで参考情報ではあります。

ということで、参考程度ですが、各企業のS&P信用格付けを見ていきましょう。米国主要企業のみを対象とします(ADR含む)。データソースは米国会社四季報(2018年春夏号)。当書籍出版以降に格付けが変更されていたら、それは反映できていないので留意ください。

では、格付け毎に紹介していきます。

AAA

ジョンソン&ジョンソン(JNJ)
マイクロソフト(MSFT)

AA+

エクソンモービル(XOM)
アルファベット(GOOGL)
アップル(AAPL)

AA

ウォルマート(WMT)
ファイザー(PFE)
メルク(MRK)
バークシャー・ハサウェイ(BRK.B)

AA-

シェブロン(CVX)
シュルンベルジェ(SLB)
スリーエム(MMM)
ナイキ(NKE)
アマゾン・ドット・コム(AMZN)
コカ・コーラ(KO)
プロクター&ギャンブル(PG)
オラクル(ORCL)
シスコシステムズ(CSCO)
コルゲート・パルモリーブ(CL)
イーライリリー(LLY)
ブラックロック(BLK)

A+

ロイヤル・ダッチ・シェル(RDS.B)
ユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)
ウォルトディズニー(DIS)
TJXカンパニーズ(TJX)
コストコホールセール(COST)
ペプシコ(PEP)
ユニリーバ(UL)
ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)
ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(BMY)
ビザ(V)
アリババ・グループ・ホールディングス(BABA)
IBM(IBM)
インテル(INTC)
USバンコープ(USB)
アクセンチュア(ACN)

A

ボーイング(BA)
キャタピラー(CAT)
エマソン・エレクトリック(EMR)
ゼネラル・エレクトリック(GE)
ハネウェル・インターナショナル(HON)
ユニオン・パシフィック(UNP)
ホームデポ(HD)
フィリップモリス・インターナショナル(PM)
メドトロニック(MDT)
ギリアド・サイエンシズ(GILD)
アムジェン(AMGN)
ストライカー(SYK)
バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK)
プレデンシャル・ファイナンシャル(PRU)
トラベラーズ・カンパニーズ(TRV)
マスターカード(MA)
クアルコム(QCOM)
オキシデンタル石油(OXY)
レイセオン(RTN)
VFコーポレーション(VFC)
ターゲット(TGT)
ハーシー(HSY)
キンバリー・クラーク(KMB)
アドビ・システムズ(ADBE)

A-

BP p.l.c(BP)
ハリバートン
ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)
ウェイスト・マネジメント(WM)
スターバックス(SBUX)
コムキャスト(CMCSA)
アンハイザー・ブッシュ・インベブ(BUD)
アッヴィ(ABBV)
アルトリア・グループ(MO)
JPモルガンチェース(JPM)
ウェルズ・ファーゴ(WFC)
バンク・オブ・アメリカ(BAC)
デューク・エナジー(DUK)
ネクステラ・エナジー(NEE)
サザン(SO)
コノコフィリップス(COP)
カーニバル(CCL)
ロウズ・カンパニーズ(LOW)

BBB+, BBB, BBB-

ロッキードマーティン(LMT)
フェデックス(FDX)
デルタ航空(DAL)
フォード・モーター(F)
ゼネラル・モーターズ(GM)
マリオット・インターナショナル(MAR)
マクドナルド(MCD)
ブッキング・ホールディングス(BKNG)
CVSヘルス(CVS)
ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)
モンデリーズ・インターナショナル(MDLZ)
アボットラボラトリーズ(ABT)
シティ・グループ(C)
アメリカン・エキスプレス(AXP)
モルガン・スタンレー(MS)
ゴールドマン・サックス・グループ(GS)
AIG(AIG)
ペイパル(PYPL)
イーベイ(EBAY)
エヌビディア(NVDA)
AT&T(T)
ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)
フィリップス66(PSX)
インターナショナル・ペーパー(IP)
サウスウエスト航空(LUV)
クローガー(KR)
コンステレーション・ブランズ(STZ)
ゼネラルミルズ(GIS)
クラフトハインツ(LHC)
キャンベル・スープ(CPB)
ケロッグ(K)
JMスマッカー(SJM)
マコーミック(MKC)
ベクトン・ディッキンソン(BDX)
ボストン・サイエンティフィック(BSX)
セルジーン(CELG)
アラガン(AGN)
ブロードコム(AVGO)

BB+以下(投機的)

アメリカン航空(AAL)
テスラ(TSLA)
アンダーアーマー(UAA)
ヒルトン・ワールドワイド(HLT)
ネットフリックス(NFLX)
ツイッター(TWTR)
アルコア(AA)
ギャップ(GPS)

ポートフォリオ作りの参考に

最初に言いましたが、別にAAAやAAの企業の株主リターンが期待できるとか、そういうことではないです。逆にBBB以下の企業の株主リターンが期待できないというわけでもありません。あくまでこれは信用格付けであり、債券投資家へのメッセージです。ただ株式ポートフォリオ作りの参考にもなるなと思って紹介した次第です。やはり格付けが高い企業はROEが高い傾向にあります。

格付けが相対的に低いBBBにも高収益な企業は存在しますけどね。マクドナルドやアボットラボラトリーズは収益性はかなり高いですが、信用格付けはBBBです。BBBだからって投資対象から外すことはしませんが、ちょっと警戒はします。BSをしっかりウォッチせねばって思います。私の保有銘柄で格付けBBBの銘柄は、ベライゾン(VZ)とゼネラルミルズ(GIS)です。

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