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【QCOM銘柄分析】クアルコムはスマホ用半導体世界大手の高配当企業

      2018/02/22

※2017年9月期決算データ反映
※内容更新
(2018/2/21)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はクアルコム(QCOM)をご紹介します。


  クアルコム財務情報

基本情報

会社名 クアルコム
ティッカー QCOM
創業 1985年
上場 1991年
決算 9月
本社所在地 カリフォルニア州
従業員数 30,500
セクター 情報技術
S&P格付 A+
監査法人 PwC
ダウ30 ×
S&P100
S&P500
ナスダック100
ラッセル1000

地域別売上高

qcom%e5%9c%b0%e5%9f%9f%e5%88%a5%e5%a3%b2%e4%b8%8a%e9%ab%98

 

セグメント別売上構成割合

 

 

業績

 

キャッシュフロー

 

株主還元

この記事を読むともっとこのグラフを理解できます!

 

連続増配年数

7年

 

バリュエーション指標等(2018/2/21時点)

PER:17.6倍 最新情報はこちら

配当利回り:3.6% 最新情報はこちら

配当性向:81% 最新情報はこちら

 

感想

クアルコムはスマホ用の半導体で圧倒的なシェアを持つ大手半導体メーカーです。クアルコム(Qualcomm)という社名は、QualityとCommunicationを掛け合わせて造った言葉が由来だそうです。

クアルコムの成長はスマホの普及抜きに語れません。スマホが世界中で年々広まっていくにしたがって、クアルコムの業績も右肩上がりで成長してきました。

世界的に有名なスマートフォンと言えばアップルのiPhoneですね。私もiPhoneユーザーです。必然的にクアルコムの主要顧客はアップルになります(あとサムスン電子も主要顧客ですね)。アップルに対して半導体ユニットを提供し、さらに特許使用料という名目でロイヤルティまで受け取っています。売上高の35%がロイヤルティ収入です。

しかし、最近このロイヤルティを巡ってひと悶着起きています。クアルコムが市場での強力な立場を利用して競合他社の算入を阻害し、不当に高額な特許使用料を請求しているとアップルに訴訟を起こされています。この訴訟問題はいまだ解決に至っていません。

アップルからの特許使用料はクアルコムにとって大きな収入源です。ロイヤルティ収入は売上高=利益であり、このロイヤルティ収入が消えることはそのまま利益の減少を意味します。ただアップルがクアルコムの半導体を採用しないのは事実上不可能だと言われており、必ずしもアップル側の交渉力が強いとも言えません。

クアルコムはスマホだけに依存するビジネスモデルからの脱却を計っています。キーワードはズバリ”IoT”。物と物がインターネットと繋がる時代がこれから訪れます。その中で目を付けたのが自動車です。自動車向け半導体で世界トップのオランダNXPセミコンダクターズを470億ドルで買収する見込みです。自動車の半導体市場でシェアを取り”脱スマホ”を目指しています。

飽和化するスマホ市場に焦りを感じている半導体メーカーはクアルコムだけではありません。クアルコムを買収しようと名乗りを上げている企業があります。ブロードコムです。ブロードコムは1株82ドル(1210億ドル)でクアルコムの買収を提案しています。当初は1株70ドルで提案していましたが、最近提示額を引き上げました。

もしこの買収が成立すれば、売上高世界3位の巨大半導体メーカーが誕生することになります。しかし、上述の通りクアルコムは現在アップルから提訴されており、またNXPの買収交渉中です。ブロードコムにとってリスクが高い買い物になるかもしれません。M&Aが成立するかはまだ不透明です。

 

過去10年分の財務データを見てみました。

売上高はFY14をピークにやや減少傾向です。スマホ市場の成熟化もありますが、中国などで独禁法調査が入った影響もあります。粗利率は60%前後をキープしており収益性の低下は今のところ見られません。

FY17の純利益が減少しているのは、アップルとの訴訟問題によるロイヤルティ収入減少(訴訟中はロイヤルティは支払われない)や独禁法当局への罰金支払いによるものだと思います。

キャッシュフローはしっかり出ていますが、FY17は営業CFが落ち込んでいます。いかにアップルからのロイヤルティ収入のインパクトが大きいかが分かります。営業CFマージンは20%を超えており高収益です。

配当も問題なし。自社株買いも大規模に実施しており、この3年間の総還元性向は200%に達しています。訴訟問題なんてお構いなしで株主に対する還元はしっかり行っています。この辺が株主重視の米国企業っぽいところです。

 

クアルコムは配当利回りも高くキャッシュフローも安定しており、ハイテク系で長期投資候補にしたい銘柄の一つです。ただ最近はやや不確定要素が多くなかなか食指は伸びませんね。一旦静観かな。

 - 米国株銘柄分析