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【PERを決める2つの要素】コカ・コーラとペプシコのPER比較から考える

   

ウォールストリートジャーナルに面白いデータ発見!

コカ・コーラとペプシコの予想PER推移です。

興味深いですよね。データ取得期間は2年程度で長くはありませんが、継続的にコカコーラのPERの方がペプシコのそれより高いことがわかります。

なぜ、コカ・コーラの方が常にPERが高いのでしょうか?

投資に絶対の答えはありません。答えがない、つまりリスク(不確実性)があるから儲けのチャンスがあります。わからなくて当然。私もわからないことだらけで暗中模索状態です。ただ、自分なりの考えを持つこと自体は大切なかなって思います。「正解」なんてバフェットですらわからないのですから、自分なりに納得のいく投資判断を続けていければそれでOKではないでしょうか。

あ、すみません、ちょっと話逸れました。PERの件です。コカ・コーラのPERがペプシコより高い理由は、業績の安定度・信頼感がコカ・コーラの方が上だと投資家が判断しているからだと思います。

なぜそう考えているのか、私の自分なりの考えを今からあなたにぶつけてみますので、可能だったら受け取めて下さい。自分の頭の中を頑張って言語化してみますので。無理だったら、お構いなく適当に受け流して下さいw。

 

PERの2つの決定要因

アマゾンやネットフリックスのように100倍を超える高PER銘柄もあれば、AT&TやIBMのように10倍前後のPERしかない低PER銘柄もあります。ちなみに、現在のS&P500平均の予想PERは17倍ほどです。

PERの高い低いって何によって決まるのでしょうか?

私は2つあると考えています。

①利益成長力
②利益安定度

①利益成長力が高いほどPERは高くなる

①利益成長力が高いほど、高PERとなります。「PER=株価  /一株当たり利益」です。株価が利益の何倍で取引されているかを示しているのがPERです。PERは今の利益と株価の関係です。PERが高いということは、今の利益に対して株価が割高ということです。

一株当たり利益(EPS)が10円で株価が2000円ならPERは200倍です。10円の利益しか生まないのに、株価が2000円もの高値で取引されているとしたら、それは今後の利益成長期待が高いからと言えます。今は10円しかない利益(EPS)でも将来的に100円、200円と伸びる可能性があると信じられているということです。

逆に利益(EPS)が10円で株価が100円前後で取引されるケースもあります。この場合PERは10倍ですね。100円で投資して10円の利益なら、利回りは10%です。悪くないリターンですよね。このような銘柄は10円の利益が、将来的にあまり成長しないと思われているケースが多いです。今の10円のEPSが10.5円、11円と少しずつは成長していく可能性はあるけど、20円100円と急成長する可能性は低いです。

繰り返しですが、PERは今の利益と株価の関係性を示しているに過ぎません。将来の利益成長を無視しています。なので、長期的な利益成長力が平均以上なら、高PERでも割高とは言えません。成長期待が高ければ高いほどPERは高くなって然るべきです。

 

②利益安定度が高いほどPERは高くなる

②利益安定度も、高ければ高いほどPERは高くなります。利益安定度とはやや抽象的な概念で目に見えません。利益成長率は年率〇〇%と数字で表現できますが、利益安定度はなかなか数値化できません(標準偏差を取ればいいかもしれないが、あまり実務的じゃないですよね)。なので忘れられがちですが、この利益安定度もPERを決定する重要な要素です。

将来のキャッシュ獲得が確実と思われれば思われるほど、PERは高くなります。要は安心して投資できる銘柄ということです。キャッシュフローが安定しているので大損するリスクが小さく、多くの投資家が欲しがるハイ・クオリティ株です。

株式の枠から出れば、利益安定度がより高い金融商品が見つかります。国債です。たとえば米国債。米国債がデフォルトするリスクはほぼゼロです。クーポンの支払いが途絶えるリスクはないと言えます。なので、その見返りとしてリターンは低く抑えられています。金利が上昇してきたとは言え、米10年債の利回りは2.9%ほどしかありません。期待インフレ率2%を差し引けば、実質リターンは1%を切ります。

実質利回り1%未満でも米国債を欲しがる投資家はたくさんいます。なぜなら、米国債の利益は安定しているからです。利益安定度の高い商品には買いが集まります。給料が安定している公務員が婚活女子にモテるのと同じ感じです。安心して子どもを育てられる環境を求める女性は、夫の給料のボラティリティを嫌う人が多いです。ハイリターン(高給)よりも、ローリスク(給与の安定)を求めがちだと感じます。

 

①利益成長力と②利益安定度の2つの切り口で、PERの妥当性を検証する。

僕はこの2軸(①利益成長力と②利益安定度)でPERの高い低いの妥当性を判断しています。自分の判断が適切かどうかは置いておくとして、そういった自分なりの判断の軸を持っています。ちょっとPERが高いように思えても、この2軸で検討して妥当かなと思えば投資のGOサインを出します。


こんなイメージです。実際はこんな単純に判断できるわけではありませんが、このように体系化して考えると思考がスッキリすると思いませんか。情報を整理して、より理解を深めるために判断軸を設けます。

 

コカコーラとペプシコは?

冒頭のグラフを再掲します。


このグラフを見て、なんでコカ・コーラの方がペプシコより継続的にPERが高いんだろかって考えます。

あの4象限のマトリックスで考えてどうだろうか?って考えます。

先ず、利益成長力はどうでしょうか?
過去10年(FY08~FY17)の営業利益成長率(CAGR)で考えます。純利益は税制改革など一時要因がいじわるするので、営業利益が見ます。

結果はこうなりました。

会社名 過去10年の営業利益CAGR
コカ・コーラ -1.3%
ペプシコ 4.7%

コカ・コーラはマイナス成長でした。10年間で営業利益はほぼトントンといったところです。FY08の営業利益が84億ドルで、FY17のそれが75億ドルです。FY17が一時的に減少しているのも影響してます。

一方で、ペプシコは高成長とは言えませんが年率4.7%で営業利益は増加しています。4.7%と聞くと大した数字には見えないかもしれませんが、10年間複利で4.7%も成長すればそれなりに利益は増えますよ。2倍とまではいきませんが、1.5倍以上にはなります。

というわけで、利益成長力はペプシコの勝ち。大事なのは将来の成長期待であって、過去の成長実績ではありませんが、過去を参考に将来を予想することが多いと思いますので。

では、利益安定度はどうなのか?

ここは統計的な分散や標準偏差を取ることも可能でしょうが、難しくて面倒なので嫌です(笑)。

逆算で考えます。

利益成長力が低いにもかかわらずコカ・コーラの方が継続してPERが高いってことは、投資家はペプシコよりコカ・コーラの業績の安定感に信頼を置いているということです。

利益成長力はペプシコの勝ち
利益安定度はコカ・コーラの勝ち
結果として、利益安定度の高さがより評価されてコカ・コーラのPERの方が高いのかな~という感じです。

マトリックスで考えるとこんなイメージです。

どちらも、
利益安定度:高い
利益成長力:低い
という左上にカテゴライズされるのですが、コカ・コーラの利益安定度の高さが、ペプシコの利益成長力の高さを上回っている感じです。

抽象論ですよね。わかるようでわからん感じだと思います。こうやってPERを判断すれば絶対に良いというものでもありません。

ただ、判断の軸がないと困ると思いませんか?

チャートだけ見てテキトーにノリで投資するより、ある程度は理論的に考えた上で投資した方が、仮に結果として損したとしても自分の中で納得できるし、どこが判断ミスだったのか振り返ることもできます。

投資は単純なようで奥が深いです。日々勉強していくしかありません。別に強制じゃないわけですし、楽しくやれるといいですよね!

僕はああやって2つの軸で切って考えるのが好きなんです。投資に限らず。情報を整理しやすいです。頭がスッキリします。どういう軸で切るかが重要で、そこをミスると余計頭が混乱するんですけどねw。

 - 投資理論・哲学