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今は割高な米電力株だが高配当で将来は有望だ!

      2016/10/03

順調に見えるけれどまちまちな指標も抱える微妙なアメリカ雇用統計、連銀総裁との意見の食い違いが目立ち先行き不透明なFRBの金融政策、クリントン候補が優勢と伝えられるもまだまだ結果が見通せない大統領選。

リスクはいつの時代にもあるものですが、昨今は特に金融市場の先行き不透明さに苛立つ投資家も多いことでしょう。

そのような不透明な経済金融政治情勢の影響もあって、アメリカ株価は踊り場に入ったまま抜け出せていません。とはいえNYダウ、S&P500ともに過去最高値付近にあるのはさすが米国です。

10年物米国債の利回りは再び低下してきており、1.5%台まで低下しています。

このような低金利による債券の割高感から高配当なディフェンシブ株が買われてきました。その結果配当利回りは低下気味で、バリュエーションは割高と言われることが多いです。

そのような中、特に割高なセクターはどこなのでしょう?


  割高な電力株

WSJは『買われすぎの米電力株から手を引くべき』という記事を掲載しています。

公益事業セクターは低金利環境の中、安定高配当が魅力で買われ続け年初来のパフォーマンスはS&P500を12%も上回っているとのこと。

米国の主要電力株のバリュエーションはどうなっているのでしょうか。

 

ネクステラ・エナジー(NEE)

ネクステラエナジーはフロリダ地盤の電力会社で、太陽光発電などを運営しています。

公益事業セクターETFであるXLUのトップ構成銘柄で、売上高は約1.7兆円あります。

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ネクステラ・エナジーの2016年初来の株価チャートです。

年初来のパフォーマンスは24.5%でS&P500の7.6%を大きくアウトパフォームしています。

直近のPERは22.7倍で過去5年平均の17.1倍よりかなり高い水準です。
これはS&P500平均のPER19.8倍も超える水準です。
直近の配当利回りは2.7%と過去5年平均の3.2%を下回っています。

バリュエーション指標を単純に見れば、WSJが言う通り割高と判断してよさそうです。

 

デューク・エナジー(DUK)

続いてXLU構成順位2位のデューク・エナジーを見てみましょう。

デューク・エナジーは米国最大の電力会社です。売上高はネクステラ・エナジーよりも大きく年間約2.3兆円あります。

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年初来の株価チャートです。こちらも上下しながらも株価が上昇していることがわかります。

DUKの年初来のリターンは19%とNEEには及びませんが、かなりの高リターンです。

直近のPERは21.7倍で過去5年平均20.2倍をやや上回る。
直近の配当利回りは4.0%とこちらも過去5年平均の4.4%を下回っています。

 

サザン(SO)

最後にもう1社

XLU構成順位第3位のサザン(SO)

サザンはアトランタ拠点の電力持ち株会社です。ジョージア州などで発電・送電事業を運営しています。

年間売上規模は約1.8兆円です。

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サザンの年初来の株価チャートです。やはり株価は大きく上昇していました。

年初来のリターンは17.9%で、こちらも市場平均を大きく超えています。

直近のPERは21.2倍で過去5年平均18.9倍を上回る。
直近の配当利回りは4.1%と過去5年平均の4.5%を下回っています。

   電力株は期待できる

確かに電力株は今は割高に見えます。

しかし、私は電力株は長期的には有望な業種だと考えています。

シーゲル教授によると、電力株を始めとする公益事業セクターの過去のリターンはS&P500平均を下回るリターンでした。

公益事業セクターのリターンが悪かった理由として規制緩和があります。

1980年代まで、あらゆるコストを当然のように消費者に転嫁できて高収益を謳歌していた電力会社ですが、政府が待ったを掛けました。国民の生活インフラを提供する公的企業でありながら独占体制は許さないと言ったのです。

政府の規制緩和を機に、電力会社と消費者(国民)の立場は逆転し各社は良質なサービスを低価格で提供せざるを得なくなりました。要するに普通の資本主義社会の競争環境になったということです。

つまり過去の公益事業セクター(電力株)のリターンが悪かったのは、独占販売できた当時の投資家からの増益期待が高すぎて株価が割高になってしまい、配当再投資の効果が思うように出なかったからと言えます。

では今はどうでしょう?

今でこそ、低金利環境から電力株は買われ過ぎている印象はあります。
確かに今は割高なのかもしれない。どんな時もバリュエーションは大切です。

今のようにWSJで割高と警告されるときに敢えて多額を電力株に投資する意義は少ないと思いますが、これからバリュエーションが落ち着きだしたら買う価値はあると思います。

電力やガスは30年後も50年後も国民生活に必須のインフラであり、生活必需品と言えるでしょう。安定したキャッシュを生み出し続けることは確実です。

シーゲル教授の研究を、過去をそのまま信じるなら公益事業セクターに投資する意味はないかもしれませんが、私は公益事業セクターはこれから50年魅力的なセクターになる可能性があるかもしれないと密かに思っています。

それはビジネスモデルとして30年、40年前のように電力会社に高収益、増益を求める期待は少ないからです。また、配当利回りも高いです。

シーゲル教授は生活必需品、ヘルスケア、エネルギーセクターの3つが有望だと言いましたが、これから50年もこのセクターが有望である保証はありません。

なぜこれらのセクターが過去高リターンだったのか、その本質的な理由を考えて今後の投資戦略を自分なりに考えたいなと思う今日この頃です。

 - 投資理論・哲学