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【ORCL銘柄分析】オラクルは世界2位のソフトウェア会社。クラウド事業への転換を図る。

   

※2018年5月期決算データ反映、BSデータ追加、コメント刷新(2018/9/2)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はオラクル(ORCL)をご紹介します。


    オラクル財務情報

基本情報

会社名 オラクル
ティッカー ORCL
創業 1977年
上場 2013年
決算 5月
本社所在地 カリフォルニア州
従業員数 138,000
セクター 情報技術
S&P格付 AA-
監査法人 EY
ダウ30 ×
S&P100
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

 

地域別売上構成比

 

セグメント別売上構成比

 

業績

 

キャッシュフロー

 

バランスシート

資産

負債純資産

 

株主還元

 

連続増配年数

6年

 

過去9年の配当成長

年率+35%

この9年間で配当は15倍になりました。

 

バリュエーション指標

予想PER:15.9倍 最新情報はこちら

配当利回り:1.6% 最新情報はこちら

 

感想

オラクルは1977年にラリー・エリソンによって設立された大手ソフトウェア会社です。マイクロソフトに次ぐ業界2位。マイクロソフトやアドビシステムズ、オートデスクなどと同時代に創業し、昨年で創業40年を迎えました。ハイテク企業も段々と成熟企業と呼ばれるようになりそうですね。

事業セグメントは以下の3つ
・クラウド及びライセンス
・ハードウェア
・サービス

「クラウド及びライセンス事業」が売上高の8割以上を占める主要ビジネスです。オラクルもマイクロソフトと同じ方向への転換を図っています。つまり、従来のソフトウェア販売から、サブスクリプションモデルのクラウド事業への転換です。

そのために、大型のデータセンターの数を増やす方針です。米国、カナダ、インド、日本、オランダ、シンガポール、韓国、スイス、中国、サウジアラビアに計12のデータセンターを設置する予定です。設備投資が嵩む時期が目前は続きそうです。

クラウド事業の売上高が総売上高に占める割合は、2019年には25%に達すると予想されています。クラウドと言えば巨人アマゾン、マイクロソフト、グーグルといっためちゃ強い競合がいますが、オラクルには今まで付き合いのある優良法人顧客が大勢いるので、十分伍していける力はあると素人ながら思います。ちなみに、うちの連結会計システムもクラウド化の提案をITコンサルから受けており、2020年までに移行する予定です。

法人向けデータベース管理において、オラクルのデータベースは世界シェアトップです。顧客のクラウド移行が順調に進めば、将来安定した収益が期待できそうです。ちなみに、私が働いている某メーカーの経理情報もオラクルDBを使っています。連結会計システムもオラクルHFMです。とても使いやすく満足しています。

売上高の約10%を占めるハードウェア事業は、2010年にサンマイクロシステムズを買収した際に獲得した部門です。サーバーやメインフレーム事業です。ソフトとハード両方持つことが必要という経営判断でしょうか。この時、プログラム言語のJavaの使用権も獲得しました。

 

 

財務データを確認してみましょう。

FY10に売上高が大きく増加しているのはサンマイクロシステムズの買収の影響です。その後、売上高は370億ドル程度で安定推移しています。粗利率は80%とめちゃ高収益です。グラフには載せていませんが、営業利益率は30%台後半に達しています。

FY17の売上高は398億ドルで前年比+6%でした。為替の影響を排除しても+3%。ハードウェア、サービス部門は減収となりましたが、クラウド及びライセンス部門が成長して全体を牽引しました。同部門の売上高は為替排除の実質ベースで+5%でした。

FY17は増収にもかかわらず最終減益となりましたが、これは税制改革に伴って70億ドルの一時的な税金費用を計上した影響です。米国外の留保利益に対して繰延税金負債を計上しています。当該影響を排除すれば最終利益は100億ドルを超え、前年から大幅増益です。業績は好調と言えるでしょう。

キャッシュフロー計算書を見て下さい、、えげつないです、この儲けっぷり。営業CFマージンは39%です。アルファベットに匹敵するマージンです。今後はデータセンターへの投資のため、フリーCFはやや落ち込むと思われます。と言っても、こんだけ営業キャッシュを稼いでいればそんな投資資金余裕で捻出できるでしょうが。

バランスシートを見てみましょう。想定以上に流動資産が多いです。総資産の55%が流動資産です。何だろうか?と内容を見てみると、現預金(短期投資含む)がほとんどで何と670億ドルも保有しています。半端ない額です。アップルやマイクロソフト、シスコシステムズ、アルファベットなどと一緒で、オラクルも多額の米国外資金を保有しています。昨年度の税制改革によって、この大量の資金は設備投資ないし自社株買いに回るでしょう。固定資産の大半は過去の買収で認識したのれんと無形資産です。

負債純資産について。この5年間で徐々に負債を増やす自己資本比率を下げています(負債比率は上昇)。なお、FY17末については、上述した米国外留保利益に対する繰延税金負債を認識した関係で負債がかなり増えています。

配当はFY08から出しているようで、これまで順調に伸びてきました。利回りは1.6%と低めですが、配当性向30%以下で増配余力はあります。自社株買いがかなり多く、この5年間で配当総額の4倍近い規模の買い戻しを行っています。総還元性向は100%を超えています。クラウドへの投資を進めながらも、株主への利益還元を怠っていません。

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