「ONE PIECE(ワンピース)」は1997年に創刊された、日本を代表する超人気漫画です。作者は尾田栄一郎さんです。

モンキー・D・ルフィというゴムゴムの実を食べたゴム人間が主人公です。
航海士でお金大好きなナミ、剣豪のゾロ、コックで女好きのサンジ、トナカイみたいな人間のチョッパー、といった仲間とともに数々の苦難を乗り越えていく物語です。

ゴールド・ロジャーが遺したと言われる「ひとつなぎの大秘宝(ワン・ピース)」を巡って、数多くの強敵と戦いながらルフィと仲間たちは肉体的にも精神的にも成長していきます。

子供の頃ワンピース大好きでした。
ワクワクして次の巻が待ち遠しくて仕方なかったです。くうーーって涙出そうになるシーンもたくさんあるし。

ちょっと昔のシーンしか覚えてないですが、サンジが「長い間、くそお世話になりました!!」と言って土下座して親父とお別れするシーンとか、Dr.クレハが「行っといで、バカ息子・・」と言って子供のように可愛がっていたチョッパーの船出を不器用に応援するシーンとか、涙なしでは見れません。ウルウル。

ワンピースはクレヨンしんちゃんとは違って、親が子供に読んで欲しい漫画にピックアップされると思いますけど、どうなんでしょ。どんちゃん戦闘騒ぎはありますが、仲間との友情がテーマになることが多くて子供の情操教育にも良さそうです。

ワンピースって健全な漫画ってイメージありますよね。

でもでも忘れてませんか、、、

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ルフィもナミもチョッパーもみんな海賊だってことを!

悪者ですよあいつら。
悪党ですよ、海賊って。

海賊とは、海上において、私的目的で、他の航海の安全を脅かす行為をする者のこと。海賊は、人類一般の敵といわれ・・

日本大百科全書より

ルフィはあんな笑顔満点な可愛い顔して海賊団のトップです。
ナミはあんなに胸ボインでスタイル抜群の美人ですけど海賊団を支える超優秀な航海士です。

 

ワンピースの中では海軍が出てきます。この海軍の幹部クラスはめちゃ強いです。赤犬っていう元帥がいて、大将黄猿、藤虎、中将ガープなどがいます。まあとりあえずみんな人間離れした能力者です。

海賊 vs 海軍
まあ、ありそうな構図です。

ただ世間一般の感覚と違うのは、「ワンピース」では海賊であるルフィ一味の方が正義として描かれているということです。そりゃ主人公だからそうなるんですがね。でも普通は海軍が正義ですよね。市民の命を奪う海賊団とそれをやっつける勇敢な海軍、というのがありそうな構図です。

悪であるはずのルフィ海賊団の方が正義だと思わせるのは、もちろん作者である尾田先生のテクニックです。

ルフィやナミ、ゾロといったメインキャラクターには過去の生い立ちから、苦労話までをしっかり作り込んで読者に感情移入させる。一方で、海軍側の方はそういう個人的なエピソードは極力盛り込まないことで読者に感情移入させない。そうすることで、海軍ではなく海賊側を応援するように読者を仕向けることができます。

巧妙なストーリーテリングを活用すれば、人の認識なんてコロッと変えることができます。
人はストーリーに弱いです。

思うんですけど、人の認識なんてめっちゃ適当ですよね。普段は海賊なんて怖い、悪い奴らとか言っておきながら、漫画では海賊の方に感情移入して本来悪党であるはずの海賊を応援するんですから。海軍やっつけろ!って。

あ~、こうやって人気漫画をしたり顔で分析している自分がなんか嫌やわ。もう純粋な心でワンピースを見れてないですね、私は。ダメやわ・・。

あ、で、、言いたかったことは、世間の人の認識とか評価って曖昧でテキトーで移ろいやすいってことです。もう適当ですよね、世間の評判とかって。

この世に「絶対に正しいこと」なんて存在しないと思いませんか?

 

 

 

地球上には70億人以上の人がいます。最近はインターネットの発達のおかげで所得の低い貧しい国の人でも、スマホで世界の情報を見て自分なりの価値観を醸成させて、それを発信することができます。

パキスタン出身のマララさん(1997年生まれでHiroの10歳も年下!)は、2009年に武装勢力タリバンによって女性の教育が禁じられたことに怒り、ネット上で教育の必要性を訴えました。それがタリバンに知れて2012年には学校からの帰宅途中に銃撃され重傷を負いました。

それでも彼女は一命をとりとめ、そんな銃撃でも挫けずに教育の必要性を発信し続けました。

そして2014年にはなんとノーベル平和賞を受賞しました。受賞理由は「子供や若者たちへの抑圧、そしてすべての子供たちへの教育の権利のために闘ってきたこと」です。

凄いね、自分よりも10も年下でこんな人がいるなんて。尊敬します。

1人の子ども、1人の教師、1冊の本、そして1本のペン、それで世界を変えられます。教育こそがただ一つの解決策です。エデュケーション・ファースト(教育を第一に)。

マララ・ユスフザイ 国連スピーチ

 

無学、貧困、そしてテロリズムと闘いましょう。本を手に取り、ペンを握りましょう。それが私たちにとってもっとも強力な武器なのです。

マララ・ユスフザイ 国連スピーチ

 

私には二つの選択肢しかありませんでした。
一つは、声を上げずに殺されること。
もう一つは、声を上げて殺されること。

マララ・ユスフザイ ノーベル賞授賞式でのスピーチより

「ペンは剣よりも強し」
この言葉を体現しているのがマララさんです。

現代はIT革命のおかげで、誰でも簡単にペンを握ることができます。私もブログという名のペンを握っているつもりです。

今まで以上に、現代は様々な価値観が海底ケーブルを通して地球上を巡り巡っています。

自分の価値観や人生観を持つことは大切だと思います。
誰しも人と違って当然です。
みんな「元々特別なオンリーワン」です。

ただ、自分の価値観が絶対的に正しいとかって思わない方がいいと思いますね~。

ていうか、正しいとか間違っているということを議論すること自体ナンセンスだと思います。
そりゃ、殺人やDV、いじめがとかがダメで間違っているというのは当然であり絶対的なことです。

そういう議論するまでもない絶対的な誤りを別にすれば、世の中に正しいもクソもないと思います。
70億人分の景色の見え方があると思います。

自分の人生を生きればいいんです。
周りと比較なんかせずに、自分の価値観を大事にすればいいと思います。

なんですがね~。
それはそうなんですが・・。

ここで難しいのは、私達は「社会人」だということです。
社会の中で生きている、生かされているということです。

社会に住んで社会から恩恵を受けて生活する以上、社会というものを完全に無視するわけにはいかないです。働いてお金を稼ぐということは、この社会を理解して社会の中で何らか一定の役割を果たすということです。

まあ、新宿中央公園でホームレス生活するっていうなら本当の意味で社会を無視して我が道を生きていけますけどね。無人島で自給自足の生活するとか。

そんな生活、普通は耐えられませんよ。嫌ですよね、絶対に。
資本主義社会の恩恵を受けて、便利な最新ガジェット使い倒して生活したいですよね。スマホない生活なんて想像できないですよね。

であれば、普通に便利な社会で生きたいなら、自分の価値観を大切にしながらも社会も意識することが求められます。

自分の視点という主観を大事にしながらも、ある程度は社会という客観というか客体にも注意を向ける必要があります。

主観と客観を行き来することが求められます。
主観と客観の折り合いをつける必要があります。

だから、社会で生きるには他人の価値観に耳を傾ける必要があります。寄り添うこと。共感すること。理解しようと努力すること。自分と違うことを受け入れること。

生き方や考え方で、何が善で何が悪とかないと思います。

それぞれ自分が社会に価値提供できる場所を見つけてそこで働いてお金を稼ぎ、自分が価値を感じるものにお金を使って生活しています。

人が何に価値を感じるか、これは人それぞれです。

 

 

 

株式投資の世界では不道徳銘柄と呼ばれる企業があります。

タバコ会社のフィリップモリス、軍事企業のロッキード・マーチン、石油会社のエクソン・モービル、コーラを世界で販売しているコカ・コーラなど。

株式投資では自分の価値観を大事にすることも、それはそれで素敵だと思います。「俺はタバコが大嫌いだから、フィリップモリスには絶対投資しない!」とかあっていいと思います。

一方で、自分の価値観は一旦横に置いて社会の価値観に寄り添うことも必要なことかもしれませんよ。あなた自身がタバコを受け入れることができなくても、自分以外の社会がそれを必要としているという事実を受け入れ、理解し共感すること。

自分がタバコ嫌いだからって、タバコ吸ってる人を否定する必要がありますか?

株式投資を趣味ではなくビジネスだと捉えるということです。ビジネスとは自分の好き嫌いは横に置いて社会の需要に応えることです。自分がやりたくなくても、それを社会が求めるならそれに応える価値はあります。大人になって社会性を身に着けるとはそういうことだと思います。お金を稼ぐとはそういうことだと思います。

有名ゲーム実況YouTuberは、マリオカートとかしながら「いっえーーい、よっしゃーあーー!、おりゃーー、おいなんだよドンキーどけや!!、うわっサンダーマジかよ!!」とかサンシャイン池崎ばりに大声で叫んでいますw。

一見すると超楽しそうです。

楽しくゲームして広告収入稼いでいるように見えます。
一見、ラクして稼いでいるように見えなくもないです。

「俺は毎日満員電車に乗ってサラリーマンしてんのに、あいつらゲームでどんちゃん騒ぎするだけでサラリーマン以上の年収稼ぎやがって、はあ世の中おかしいぜ」って思うかもしれません。

でも、彼らは(彼女らは)本当に楽しくてやっているのでしょうか?
どうでしょう、真偽は本人に聞かないとわかりません。

ああいう人は、プライベートでは結構おとなしい人が多い気がしますけどね。
友達とちょっとゲームやる位なら、あんなに騒いで声上げないでしょ普通。ましてや有名ゲーム実況者って子供ではなくだいたい大人です。20代半ばくらいかな、多いのは。

自分が楽しいってのもあるかもしれないけど、あんなにハイテンションで実況するのは全国の子供たちが動画を楽しみにしているからですよ。
(ま、子供だけでなく30歳にもなるオッサンもこっそり観てますけどねw。)

子供たちが、ワクワク動画アップを待ち望んでいる、いつもの超ハイテンションな人格ぶっ壊れたような実況を楽しみにしているから、YouTuberは動画を上げています。もちろん、それはお金に繋がります。なぜなら、その動画に社会性があるからです。

別にあんな大声で実況なんてしたくねーけど、社会から求められているから、そこに需要があるから、実況動画をアップしているってのが本音でしょう。

そういうもんだと思います、社会に貢献してお金を稼ぐって。

自分の「好き」と社会のニーズが完全に100%交わるってかなり難しいことだと思います。

株式投資で自分の価値観を貫き通すことも素敵だと思います。ですが、株式投資はビジネスだと思って、仕事だと思って、ゲーム実況YouTuberになったつもりで臨んだほうが成果は出ると思いますよ。

ケインズは株式投資は美人投票だと言いました。
自分ではなく社会を見ろってことです。
自分を捨てて子供たちのために、大声でゲーム実況しろってことです。

社会が”不道徳企業”の提供する製品を必要としている限り、それらの企業に投資をする価値はあると思います。

私はこれからもタバコ銘柄に投資し続けます。