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原油安→株安 技術革新は株主に利益をもたらさない?

      2016/10/03

原油安が進行して資源株が売られています。
資源株だけでなく世界の株価が下落しています。

WTI原油先物指数は1バレル28ドルほどで、ここ5年は100ドルほどで推移していたのが、2014年半ば辺りから一気に駆け下りてきました。

この原油安の大きな要因となっているのが、アメリカのシェールオイルの生産革命です。
技術革命によりシェールオイルの採掘コストが劇的に改善し採算がとれるほどになっているため、旧来の原油の需要が相対的に減少し、原油価格を下落させているというものです。

シェールオイルについては勉強不足で詳しく知らないのでここまでとし、最近のこのシェール革命による原油安→資源株安を見ていて、思ったことがあります。


 イノベーションは株主に利益をもたらさない

シーゲル先生の教え

それは、シーゲル先生が『株式投資の未来』で言っていた通りの現象が現実に起こっているのだなあということです。

『株式投資の未来』の「第7章 資本を食う豚」です。

そこにはこのように書かれてあります。

「技術の進歩は、それ自体にどれほど意味があっても、最終的に実を取るのは消費者であって、株主ではない。」

世の中は技術革新・イノベーションを繰り返して発展して豊かになっていきました。

戦後高度経済成長期、車一台購入するには新卒サラリーマンの給料10年分ほどが必要だったそうです。しかし今ではどうでしょうか。
半年分のくらいの給料でそこそこの車を購入できます。それは車生産の効率が向上して、生産コストが大幅に下がったからです。

貧困女子や下流老人などメディアは煽りますが、人々の生活水準は確実に向上しているのです。これは企業が競争して頑張って生産性を高めてきたらです、労働者が資本主義の歯車として猛烈に働いてきたからです。

この様にイノベーションによって生活をより豊かにすることができますが、豊かになるのは資本家ではなく、消費者だということです。現に我々消費者は60年前よりも、購買力的に考えて安い価格で車も家電製品も買えるわけです。しかもより高性能なものを。

技術革新が起こりコストが下がる、それを他社がまねをする、そして価格競争が激烈になっていく。そのため技術革新は資本家に利益をもたらさないとシーゲル先生は言っています。

 

アメリカITバブルの頃

ITバブルの頃を語った何かの記事で今も鮮明に覚えているインタビューがあります。

確か、こんなやりとりでした。(一言一句合ってはいないと思いますが。)

インタビュアー:「今の株価水準は明らかにバブルではないですか?」

IT企業経営者:「はい明らかにバブルですよ。それはわかっています、しかしこの多額の資金のおかげで我々は大きな投資ができるのです。それは将来利用者の利益になるはずです。」

インターネットは世界の仕組みを変える、時代は異なる次元に到達した、だから50倍を超えるPERも正当なのだ、という幻想によって投資家は不当に高い価格で株を買わされたわけです。そして案の定、ITバブルは崩壊した。
でもその資金でおかげで世界中がケーブルで繋がれてインターネットは世界の人々の生活習慣を変えてしました。利益を享受したのは株主ではなく、消費者だったと言えます。

 

シェール革命もエネルギー企業の株主に利益はもたらさない

シェールオイルも同じではないでしょうか。

技術革新で原油コストが大きく下がるということは、原油元売り企業の売上は減少しその株主は損失を負担することになります。そして、車のガソリン価格下落が一番身近な例でしょうが、原油の消費者が価格下落による利益を得るのです。資本家から消費者への富の移転が起こっています。

ちなみに、私が勤務しているメーカーでも半年後くらいから原油安による業績改善効果が○○億円あるだろうなどと言った議論が上がりました。

 インデックス投資家の損得

インデックス投資家としてこの原油安の影響をどう考えるかですが、私はトントンだと考えています。なぜなら、インデックス投資家はあらゆる業種に分散投資しているので、原油元売り企業の株主でもあり、原油を消費する側の企業の株主でもあるからです。

原油元売り企業の業績悪化のほうが時間軸としては先なので、昨今のような原油安起因の株価下落を被りますが、原油安による原油消費企業の業績改善による株価上昇と将来的には相殺される関係にあるのではと、おおざっぱには考えています。

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