Grow Rich Slowly シーゲル流米国株投資で億万長者になる!

米国株投資を通じて資本主義社会を豊かに楽しく生きる

*

「暴落の保険」以外の目的でいま米国債を買う理由はない

      2019/06/21

FRBがハト派なFOMC政策声明を発表して年内の利下げが現実味を帯びてきました。6月20日深夜現在、米10年債利回りは2%を下回って推移しています。ドル円も107円台に。

ちょうど3年前の今頃でしたっけ、10年債利回りは1.5%~1.7%あたりだったと記憶しています。そこからトランプ大統領誕生を契機に金利は急上昇して、「おお、ようやく30年以上に及んだ長い長い債券の強気相場が終わるかもしれない!」って思ったけど、再び債券価格は上昇してきましたね。もしかしたら、2016年夏の利回りを下回ってくるかもしれません。

もう何が正しいんだか、素人の僕にはさっぱりわかりません。株の本源的価値は企業の将来利益を根拠にしているわけですが、債券価格の理論価値ってどう考えればいいんでしょうかね。難しすぎてわかりません。将来のインフレ率が債券の価値に大きな影響を与えますが、んなの予測できません。今の低インフレが継続するのか、急に物価が上昇するのか、はたまたかつての日本のようにデフレになっちゃうのか。今後10年のインフレ率を予想するよりも、今後10年のジョンソン&ジョンソンのEPSを予想する方がまだ簡単そうです。

債券の理論価値はわからないけど、いま中長期保有目的で米国債に投資するという選択肢は私にはありません。低インフレとは言え、米国のインフレ率は2%弱を維持しています。そんな中で10年債の利回りが2%を切るって、つまり債券の実質リターンはゼロってことです。いくらなんでもこのバリュエーションでは手が出ないかな。

金利予想が下がって昨日は米株も上昇しましたけど、まだS&P500指数の予想PERは18倍ほどです。益回りで言えば5%~6%はあります。決して割安とは言えませんけど債券よりはマシでしょう。株式は債券のように確定利息ではなく業績変動のリスクがありますが、そのリスクを加味してもなお株式優位に見えます。

しかし、いま実際に世界中の投資家は利回り2%の米国債を買っているという厳然たる事実があるわけです。それが債券のマーケットバリューです。その事実は重く受け止めねばと思っています。

なぜ、債券はこれほど買われているのか?

・中央銀行が金融緩和政策を採っており世界的に低金利だから。

・もっと債券価格は上がるはずという期待で投機的な資金が流入している。

・景気サイクルの終盤でもうじきリセッション入りすると予測している投資家が安全な米国債に殺到している。

色んな説が考えられます。真実は時が経たないとわかりません。10年後にここ数年の債券相場を振り返ったら、みんな何て言っているんでしょうかね。「インフレ率と同水準の2010年代後半の債券利回りは明らかに異常だった!」とかドヤ顔で語っている専門家が大勢いるかもしれません。でも、それってすべて終わった後だから冷静に言えるだけです。実際にその時マーケットにいると、今の相場を正当化する色んな説明を見聞きして納得しちゃいます。ニフティ・フィフティやITバブルの時も同じような感じだったんでしょうか。

私は今の低金利はニューノーマルかもな~って思うことがあります。金利が低いとは資金需要が低いということですが、それは人材や設備への投資意欲が低いことを意味しています。これだけ金利が低くてもガンガン借金したがる主体が少ないから、低金利のままになっていると解釈できます。インターネットやITシステムの発展に伴って、事業拡大にかつてほど大量の資金が必要なくなっているのかもしれません。そして、その傾向は今後ますます強くなるだろうことを考えれば低金利で然るべきかもなって思う時があります。確証は全くありませんよ。一素人の意見です。

そう思う一方で、ウーバーやリフトといった赤字企業にあれだけ大量の資本が投入されるのは、低金利のおかげなのかも。今の低金利がゾンビ企業を生き延びさせている側面があるのかもと思う時もあります(ウーバーやリフトがゾンビ企業とは思ってませんが)。

“This time is different” なのか、それとも”This time is the top”なのか。どうなのかな。う~ん、やっぱ考えてもわかりません。これから債券マーケットがどう動くのか、今後の勉強も兼ねてしっかりウォッチしていきたいです。

まあ今の債券価格の妥当性は置いておくとして、兎にも角にも債券が株式よりも将来有望な資産クラスとは思えません。今後10年、20年のスパンで米国債がS&P500指数をアウトパフォームする未来は想像できません。

いま米国債を買う理由があるとしたら暴落の保険ですかね。景気サイクルの終期と言われますし、リセッションに備えて米国債をいくらか持っておくのは良い選択肢かなと思います。債券価格はかなり上がってきましたが、もし相場がクラッシュするようなことがあればやはり世界一安全な米国債に資金が集まって、さらに債券価格は上昇すると思います。その安心感はありますね。デフォルトリスクは事実上ゼロです。ドル紙幣を刷る権利が米政府にはあるわけだし。

まあ、私は比較的ディフェンシブな株式にノーレバレッジで投資していることもあって、今のところ債券に資金を振り向ける計画はありません。引き続き、米国優良株への投資を続けます。ただし、FRBが利下げして米株のバリュエーションがさらに一段上がるようであれば、現金を厚めに持っておくかも。フルインベストが理想だけど、やっぱり買い値は大事。あるいは、パーっと消費に使うのもいいかな。ま、別に欲しいものないけど。

 - 投資実務