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割安な高配当銘柄を探す方法 その必要性はあるのか?

      2016/10/03

みなさん、1週間の中で好きな曜日はあります?
サラリーマンの方は、やっぱり土日が楽しみという方が多いでしょうか。

私も土日は楽しみです。
でも、一番待ち遠しい日は火曜日です。

なぜかってそれはバロンズ。バロンズの記事が更新されるのが毎週火曜日です。

バロンズはアメリカの投資家のバイブルとも言える週刊金融専門誌です。毎週火曜日のお昼休みは誰に誘われても絶対に外食には行かず、デスクでパンかじりながらWSJのサイトでバロンズ読んでます。
(ちなみに、WSJ有料購読しなくても主要ネット証券で口座開設していれば誰でも読めます。)

バロンズの記事題名に「高配当」や「生活必需品セクター」とかあると、キタ――(゚∀゚)――!!って一人興奮しています(笑)。

さて、先週のバロンズ記事に『価格が妥当な高配当銘柄を探せ』という記事が掲載されました。こんな記事見つけたら無我夢中で読んでしまいます。

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年初から債券利回りが低下する中、債券の代替として高配当銘柄は買われており公益事業セクターを初めバリュエーションは高めだと言われ続けています。そんな中、厳選して割安な高配当銘柄を探すことは大切なのかもしれません。

『価格が妥当な高配当銘柄を探せ』は割安な銘柄の探し方を紹介して、具体的な銘柄も教えてくれている記事でした。

素人若輩の私が権威あるバロンズに意見申すのは大変恐縮なのですが、ちょっとこの記事の内容には賛同することができませんでした。

なぜか?


  バロンズ推奨の割安高配当銘柄

PEGYレシオでスクリーニング

割安な高配当銘柄をどのようにして探すのか?

ルーソルド・グループのオプサル氏という方は、その方法として「PEGYレシオ」なる指標を考案しています。

株価収益率PERを予想EPS成長率で割った指標をPEGレシオと言いますが、それに関連した造語です。

PEGYレシオとは、PERを予想EPS成長率と配当利回りの合計で割った数字とのことです。

PEGYレシオ = PER / (EPS成長率 + 配当利回り)

例えばコカ・コーラ(KO)でこの指標を計算してみましょう。

PER:25倍
EPS成長率:4.5%(過去10年平均を便宜上使用)
配当利回り:3.2%

KOのPEGYレシオ=25 / (4.5+3.2)=3.2

コカ・コーラのPEGYレシオを計算したところ、3.2となりました。

PEGレシオは一般的には1未満であれば割安と言われるので、PEGYレシオも1未満でないと割安はと言えないのかもしれません。1~2で標準です。

コカ・コーラのPEGYレシオは3.2だから割高になるのでしょうか?
私は違うと思っています。

 

バロンズ推奨銘柄

このPEGYレシオを参考にしてバロンズが割安と言っている推奨銘柄は以下です。

ティッカー 銘柄名 PEGYレシオ 配当利回り
BA ボーイング 0.81 3.40%
TRV トラベラーズ・カンパニーズ 1.08 2.40%
ANTM アンセム 1.18 2.10%
LOW ロウズ・カンパニーズ 1.19 2.00%
COF キャピタル・ワン・フィナンシャル 1.2 2.30%
AXP アメリカン・エキスプレス 1.21 1.80%
CVS CVSヘルス 1.22 1.90%
KR クローガー 1.42 1.60%
UNH ユナイテッドヘルス・グループ 1.43 1.90%
HD ホーム・デポ 1.44 2.20%
DIS ウォルト・ディズニー 1.45 1.50%
PSX フィリップス66 1.48 3.30%

  僕がバロンズに反対する点2つ

PEGYレシオが考慮できていない信用力

PEGレシオもPEGYレシオも割安判断の参考として使う指標として有効だとは思います。

そもそも、この指標はPERが適切に将来の利益成長や配当利回りを織り込んでいるのかを調査するための指標だと考えています。

PERが50倍とか高くても、将来の利益が高成長だったら高いPERも妥当と言えるよねという発想です。

でも、PERは将来の利益成長だけでなく、将来の利益予見可能性も織り込んでいるはずです。

将来はいつも不確実です。すべての投資家はいつ暴落が訪れるのではないか、ウェルズ・ファーゴのような優良企業の不祥事が発生するのではないかと将来を不安に思います。

そのような将来のキャッシュへの不確実性、投資家のリスク認識は株価に織り込まれているはずです。

つまり、例え将来の利益が低成長であったとしても、利益率が高水準でかつ将来の利益がほぼ確実だと思われている銘柄というのはEPS成長率の割に相対的にPERは高めになるはずです。

コカ・コーラのPEGYレシオは3.2と一見高めですが、コカ・コーラは米国企業の中でも飛びぬけて高収益で、また10年後も20年後もコカ・コーラのブランド力、高収益体質が継続している可能性は高いので、コカ・コーラの将来キャッシュの予見可能性は高いです。

だからたとえコカ・コーラのPEGYレシオが市場平均より高くても、それを以ってコカ・コーラは割高とは言えないと思います。

僕は言いたい、PEGYレシオでもまだ足りない、そこには将来キャッシュへの信用力の差が考慮できていないと。

将来キャッシュへの信用力なんて数値化てきないから仕方ないかもしれません。

ただPEGレシオやPEGYレシオには欠点もあることを理解したうえで、これらの指標を使用すべきです。

この指標のみで銘柄をスクリーニングするのは危険だと思います。

あくまでも参考値として使用すべきです。

 

先ずは永続した収益力があるかが大切

バリュエーションは確かに大切です。割安で買えば長期投資リターンが上がることは間違いないです。

でも、長期投資で大切なことは割安割高の前に、その企業が今後30年以上も高収益体質であり続けることができて、株主利益に貢献し続けることができるか否かです。

高配当銘柄に限定している時点で、短期投資ではなく長期投資が前提になるはずです。

別に短期投資が悪とかでは全くなく、割安銘柄を探して短期で売り抜ける投資は立派な投資戦略です。でも、短期投資がしたいなら別に高配当に限定する必要全くないし、むしろ高配当銘柄は成熟企業が多くボラティリティも相対的に低いので短期投資には不向きです。

高配当銘柄に限定=長期投資が前提、なのに割安割高を最初に議論する点に違和感を感じます。

長期投資であれば、その企業が長期でキャッシュを稼ぐことができるのか、長期で株主利益に報いてきた実績が過去にあるのかをまず見るべきです。

バロンズが推奨銘柄トップにボーイング(BA)を挙げていますが、これを見て即決でボーイングに投資するのは危険だと思います。(そんな人いないと思いますが。)

先ずはボーイングが長期投資にふさわしい黄金銘柄なのかを判断することが、割安割高を考える前に考えるべきことです。

  バロンズおすすめです

生意気にもバロンズの記事を批判しましたが、バロンズの記事はとても勉強になります。

米国株に投資している方はすでにお読みの方も多いとは思いますが、読んでいない方は是非読んでみることをお勧めします!

最初に言いましたが、WSJを有料購読しなくてもネット証券(口座開設は必要)のサイトで読むことができます。

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