Grow Rich Slowly シーゲル流米国株投資で億万長者になる!

米国株投資を通じて資本主義社会を豊かに楽しく生きる

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トレーダーやコンサルは社会に必要な価値ある仕事だけど、株主として参加するのは止めておけ!

   

昨今は、日本でも徐々に年功序列終身雇用制度は崩れていると言われます。一方で保守的で現実的な若者は意外にも終身雇用を望んでいるというデータもあります。

私は社会人を監査法人でスタートさせました。

監査法人は主に公認会計士で構成され、上場企業の会計監査を生業としています。上場企業が投資家に公開している決算書に重要な誤りがないかチェックする仕事です。

監査法人は一応プロフェッショナルファームと言われるところで、数年経験を積んだら転職をする人が多いです。入社してずっと監査法人に勤務し続ける人は稀です。

私の同期も9割は監査法人を退所しています。転職することが良い悪いとかではなく、文化的に転職が多いところです。

なので、飲みでの会話でも「転職考えてる?」という話題がよく出ます。

希望するキャリアは人ぞれぞです。

監査法人に残って監査の専門性を極める、財務コンサルタントになる、M&Aアドバイザーを目指す、事業会社の経理を目指す、実家の会計事務所を継ぐなどなど。

そういう会話の中で、こんなこと言う人がいました。

「金融とコンサルは絶対に嫌だ、あんなの虚業だし。」と。

私は「はああ、、なんやこの世間知らず野郎」って思いました。


  すべての企業に存在価値がある

企業とは何でしょうか?

株式会社とは何でしょうか?

株式会社とは株主がお金を出し合ってお金儲けをするために設立した有限責任法人です。

「お金儲けって悪いことでしょうか!?」って昔某MファンドのMマネージャーが言ってましたね。

お金儲けが悪いことなわけありません。言い方の問題です。同じことでも言い方って大事だと思います。

お金を儲ける、利益を上げるとは社会のお役に立てている証拠です。お金を稼ぐことができているということは、社会に価値を提供できている証拠であり、社会からその存在を求められており、社会からその存在を認められているということです。

アメリカでお金持ちが尊敬の眼差しで見られるのは、「お金持ち=社会に貢献した人」という式が国民の共通認識としてあるからでしょう。

前段の話に戻りますが、なぜ金融機関やコンサルタント業が虚業なんていう発想が出てくるのでしょうか?

それはそいつが世間知らずのお子ちゃまだからです。

てか虚業ってなんやねん!?

虚業という言葉をググってみたところ、こんな回答を得ました。

「実業」の対義語。大衆を騙くらかす胡散臭い事業。「土地ころがし」や「ねずみ講」など、具体的価値を生み出すことのない、実体なき事業を指す。

はてなダイアリーより引用

大衆を騙す胡散臭い事業のことを虚業というらしいです。

で、金融やコンサル業が虚業なのでしょうか?

金融やコンサルは大衆を騙して金をぼったくっているあくどい商売なのでしょうか?

そんなわけないでしょ。

金融やコンサルが虚業ではないです。

なぜそう言えるのか?

それは金融機関やコンサルタントファームは毎年きちんと利益を上げているからです。利益を出しているということは世の中から必要とされているサービスを提供できている証です。

政府がゾンビ企業の延命措置をしない限り(中国みたいに)、その企業の商品やサービスが価値あるものか否かは顧客、市場が決めることです。顧客に選ばれた企業は収益を上げることができるんだから、高い利益を計上していることこそが社会に必要な企業であることの証です。

詐欺的行為でもお金を稼ぐことができるかもしれませんが、そういった反社会的なお金の稼ぎ方は必ず破綻します、持続可能性がありません。なぜなら、社会に価値を提供できていないことが明るみに出て顧客が離れてしまうからです。

つまり、継続して利益を上げている事業というのは必ず社会の誰かに必要とされているということであり、社会的な存在意義があるということです。

三井住友フィナンシャルグループの2016年3月期の決算は、経常収益(売上高に相当)は4.7兆円で最終利益は0.6兆円でした。

三菱UFJフィナンシャルグループの2016年3月期決算は、総収益が5.4兆円で最終利益は0.8兆円でした。

ゴールドマンサックスの2015年12月期決算は、総収入が392億ドルで最終利益は27億ドルでした。

米国アクセンチュアの2016年8月期決算は、売上高350億ドルで最終利益は41億ドルでした。

どうでしょうか、多額の売上高と利益を計上しているではありませんか?これは悪いことをして得た利益なのですか?

そんなわけありませんよね。

三菱UFJフィナンシャルグループは2006年に東京三菱銀行とUFJ銀行が合併してできた銀行ですが、それから10年もビジネスを継続していることになります。10年間ビジネスとして成立しているのは、三菱東京UFJの金融サービスが社会から必要とされているからです。

アクセンチュアはアーサーアンダーセンから1989年に分社化してできたコンサルティングファームです。(当時の社名はアンダーセン・コンサルティング)

1989年創業とは私とほぼ同い年ですよ。30年弱もの長きにわたり企業として存続しているその事実が、アクセンチュアの事業が虚業では全くなく社会に必要とされている実業であることを示しています。

ある事業が虚業か否かなんて、世間知らずの凡人が判断することではないのです。顧客がマーケットが判断することです。

金融機関はお年寄りに高コストの金融商品を無理やり販売している、というニュースばかりがピックアップされるから金融は虚業なんていうイメージが先走るのかもしれません。そういった不誠実な業務が一部あるのは事実かもしれませんが、それを帰納法的に考えて金融機関全体の業務を不誠実な虚業だと解釈するのは誤りです。

コンサル特に戦略コンサルはアウトプットが抽象的だというのがわかりにくいのかもしれません。

うちの会社はマッキンゼーを雇って事業戦略を構築するケースが頻繁にあるのですが、事業部の友人と飲んでいるときこんなこと言っている人がいました。

「マッキンゼーね、あいつらの言っていることは机上の空論ばかりで全く実務がわかっていない。あんな奴らに高い金を払う意味がわからんわ。」と。

3か月くらいのプロジェクトでも数千万円払いますからね、それくらいマッキンゼーのコンサルタントは高単価です。

マッキンゼークラスのトップ戦略コンサルタントは、若手でも常に経営者と同じ目線でいることが求められ厳しい環境で遅くまで仕事をしています。勉強もしています。

そんなトップコンサルタントの言っていることの真意を、定時帰りに居酒屋でビール飲んで愚痴っている20代の凡人リーマンが本当に理解できるわけでないんですって。そんな愚痴言っている暇があれば、マッキンゼーのコンサルタントと議論できるくらい勉強するとか努力しろって感じです。

マッキンゼーは非上場なので売上高や利益の金額は知りませんが、1926年創業の老舗コンサルファームです。90年も利益を上げて企業として存続しているんだから、マッキンゼーのコンサルの価値があることは自明でしょう。

本当にマッキンゼーのコンサルに価値がなかったら、遅かれ早かれマッキンゼーから顧客が離れてマッキンゼーは潰れてしまうはずです。

投資銀行の債券トレーダーなんかも、虚業だと庶民から嫌われているイメージのある職業かもしれません。

「あいつらはPCでカチカチ取引をしてコンピュータでアルゴリズム組んで、それだけで数億円の暴利を貪っている、けしからん!」とか何とか。

「ハーバードやスタンフォードを卒業したインテリエリート層が投資銀行に行ってしまうのは惜しいことだ。せっかくの優秀な頭脳がもったいない。彼ら彼女らはシリコンバレーなどの実業へもっと行くべきだ!」とか何とか。

「ウォール街を制圧せよ」とデモが起こるくらい投資銀行は儲けているわけですが、それは何度も言っていますが投資銀行の業務が社会から、ビジネス界から必要とされているからこその高収益なのです。

ゴールドマンやモルガンスタンレーなどの投資銀行が存在しなければ現代の資本主義社会は回らないでしょう。
(過去に税金で救済された事実があることは負い目に感じて欲しいところではありますが。。)

M&Aなどの事業再編に関するアドバイザリーサービスは高度な専門知識が必要な高付加価値業務です。

債券トレードだって複雑な仕組みの金融商品やマーケットの性格を理解して、正しい金融商品理論価格を導く、市場の歪みを発見するという仕事は深い専門知識や感性が必要な高付加価値業務です。マーケットの資産価格を正しい状態で維持するというのは、現代の複雑な金融市場ではとても難しいことです。

コンサルや金融でごちゃごちゃ例を挙げましたが、私が言いたいことは継続して収益を上げているすべての企業には社会的な存在価値が必ずあるということです。

(詐欺や暴力団を除いて)この世に虚業なんてものは存在しないということです。

社会人3年以上やってて金融やコンサルが虚業だと思ってしまうのは相当やばいと思いますよ。大学生ならまだしも。

  でも株主としては止めておけ

は、気づいたら前置きが長くなってしまった(笑)。

株式投資のブログとしてお伝えしたいことはここから。

投資銀行やコンサルは社会に価値を提供している実業です。

なのですが、投資銀行やコンサルタント会社に株主として長期投資することはお勧めできません。

具体的な米国株銘柄で言えば、ゴールドマンサックス(GS)やモルガンスタンレー(MS)、JPモルガン(JPM)、アクセンチュア(ACN)などです。

なぜこれらの企業への長期株式投資を推奨しないのか?

それは資本家よりも労働者の方が力関係が強いと思うからです。

投資銀行業務やコンサルタント業務は非常に専門性の高い業務で、AIなどで代替できる代物でもありません。高い教育を受けた高学歴のエリートしか務まらない職業です。

なので必然的に給料が高くなります。

投資銀行やコンサルタントファームは確かに高い収益を上げて(=高い価値を社会に提供している)いますが、その利益の大半は人件費として労働者に分配されて、資本家の取り分は少なくなると思います。

すべての企業は「従業員こそ我が社の強みだ」と言いますが、それは否定はしませんが、正直言って末端の従業員なんてアホでもビジネスが回るのが現代の大企業です。業務は定型化されており、経営企画や開発など一部の高度業務に知識のある高い教育を受けている人を配置するだけで十分です。

でも投資銀行やコンサルは違います。ほぼすべての社員が高い教育を受けたエリート層である必要があります。

マルクスの資本論では、剰余価値とは労働者を搾取することからしか生まれないと言っていますが、労働者の立場が強い業種では資本家は労働者を搾取することはできません。

株式投資とはビジネスです。

長期株式投資とは投資先企業のビジネスを通じて社会に価値を提供して、資産を複利ベースで増大させることが目的です。

株式投資とはビジネスそのものだからこそ、時には想像力も必要だと思います。

想像してみて下さい、自分が出資して法人を作り投資銀行業務やコンサルタント業務を行うことを。あくまでも出資者として参加するのですよ。

利益が残ると思いますか?複利ベースで財産を築けそうな気がしますか?

私は無理だと思います。

投資銀行やコンサルティングファームはパートナーシップ方式が最も合っている事業形態かなと個人的には考えています。ゴールドマンは1999年に株式を上場させました。

トランプ大統領が当選してから金利が上昇し、金融セクターの銘柄が上昇しています。ゴールドマンサックスなどの投資銀行株も上がってます。

ボルカールールが緩和されて、投資銀行が自己勘定で取引できる範囲が拡大するのではとの期待が高まっています。新財務長官に指名されたムニューチン氏はゴールドマン出身です。ヘンリー・ポールソン氏、ロバート・ルービン氏と同じくウォール街から財務長官へ来ることになります。

モメンタムに乗って金融セクターに投資することを否定はしませんが、きちんと利食いをすべきだと思います。

長期で資産を築きたいのであれば、人的投資、設備投資がほとんど不要でも高収益なビジネスに投資した方がいいのです。それはコカ・コーラやプロクター&ギャンブル、フィリップモリスなどです。

バフェットはコカ・コーラはCEOがダメ人間であったとしても事業は成り立つと言いました。CEOですらですよ!ましてや、平従業員なんて常識ある人なら誰を雇ってもいいのかもしれません。

つまり、これらのビジネスでは労働者より資本家が有利な立場にあり、資本家として長期的に資本を築きやすいのです。

社会に必要なビジネスとして生活必需品も投資銀行もコンサルも貴賤はないと思っていますが、株主として長期的にビジネスに参加して資産形成したいなら、投資銀行やコンサルを選ぶべきではないと私は考えます。

 - 投資理論・哲学