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NISA恒久化の検討が始まるらしい

      2016/10/03

2014年から始まったNISAも今年2016年で3年目を迎えます。
今年から非課税枠も20万円拡大され、120万円となっています。

社会保険料や消費税、一部高所得者の所得税は年々増える一方で庶民サラリーマンのお財布を寒くする政策のオンパレードの中、唯一政府が優遇しているのがこのNISAをはじめとした証券投資税制です。
昨今サラリーマンの手取り額を減らす政策しかない中で、減税を許すこのNISAは稀有な存在と言えます。

非課税で、また多くのネット証券が買付手数料を無料としているこのNISA口座は特定口座よりもかなり有利な口座といえ、期待リターンの高い株式投資を行う場合は優先的に使っていきたいところです。

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 NISAのデメリット

損をしても税金を払う恐れがある

ただし、このNISAは5年限定(実質10年)という点で潜在的なデメリットを孕んでいます。それは5年後(実質10年後)にNISA口座での保有商品を特定口座に移管するときに損失が発生している場合、その損失反映後の簿価が新たな投資簿価と見做されて、特定口座での利益計算がなされ、その分割増しで税金負担が発生するということです。

具体的に見てみます。

・2014年にNISA口座で100万円を株式Aに投資
・2023年末に株式Aの時価が70万円に下落しており、それをNISA口座から特定口座へ移管
・2024年に特定口座の株式Aを90万円で売却した

このケースの場合、結局100万円で買った株式Aを90万円で売っているので損失発生で税金は発生しないはずです。むしろ損益通算で税金を減らす材料にできるはずです。

しかし、NISA口座から特定口座に移管した上記のケースの場合、特定口座での投資額が70万円と判定され、90万円で売却した場合20万円の利益が発生したとみなされます。なので、20万円×20%=4万円の税金が売却時に発生してしまうのです。
これはかなり酷い仕打ちですよ。ただでさえ10万円(100万円-90万円)の投資損失が発生しているのにそれに加えて税金まで払えということなのですから。

 

NISAの制度矛盾

低コストなまともな金融商品に投資していれば10年あれば元本割れになっている可能性は低いですが、あり得なくはない期間です。例えば90年代のITバブルの後処理を担うこととなった、2000年代のNYダウの10年間の推移は、

2000年末:💲10,787→2009年末:💲10,482

とほぼ横ばいでむしろ若干下がっています。
このようにアメリカ株式でさえ10年程度の期間だと、必ず株価が上がっているとは言えないのです。


ここがNISAの大きな矛盾点でありデメリットです。
矛盾というのはNISAはその制度の性質上、口座利用者に長期投資を強いているくせに実質10年で期限切れにしているということです。長期投資を強いていると言っているのは、一度NISA口座内で利益を実現させてしまうとそれ以上追加投資できない制度になっているためです。

 

NISAの10年は長期とは言えない

どれくらいの期間を短期・中期・長期というのかは決まった定義があるわけではないですが、私個人の感覚的には、

短期:〜10年

中期:10年〜30年

長期:30年〜

です。

なので私個人の感覚では10年は「短期」です。この10年縛りがNISAの最大デメリットです。ただ、政府金融庁も最初は有期限にせざるを得ないのは無理もないかなとも思います。国の財政が厳しい状況で投資税金を無税にするというのですから、いきなり恒久化とすると反対意見も出るでしょうし、法律を通しにくい面もあると推察します。
まずは5年(実質10年)と期限を設けて、NISA口座の効果を定量的に測定し恒久化するか否か判断するといった議論があったのではないでしょうか。

 NISA恒久化への光

と、散々NISAのデメリットを書きましたが、希望も見えてきました。

先日、パシフィコ横浜で開催された楽天新春カンファレンス2016に参加しました。
竹中平蔵氏に始まり、普段書籍で文章を読むことしかない山崎元さん、竹川美奈子さん、堀子英司さんといった著名人のお話を生で聴くことができて、とても楽しい時間を過ごすことができました。

その、楽天新春講演会の冒頭の挨拶を楽天証券社長さんがされていましたが、そのお言葉の中でさらっとこんなことを仰っていました。

「今年の夏頃から、NISA恒久化に向けて議論が始まる予定です・・・」

そうなのか、ついに。
大手ネット証券のトップが言うのですから議論が始まるのは間違いなさそうです。

長期投資家の一番の敵は手数料と税金です。投資成果は税引後で測る必要があります。NISAが恒久化されるか否かで個人投資家の長期的な投資成績は大きく変わります。
恒久化になるのかどうかはまだまだ予断を許さない状況ですが、今後に期待したいです。

 - 投資実務