株式投資を桃鉄(「桃太郎電鉄」というハドソンのゲーム)に例えている記事を昔ブログで拝見して、「たとえが面白くて上手いな!!」と思いました。読んだの1年以上前だし、そろそろブログネタの特許切れということで(←勝手に決めました)私にも桃鉄ネタを書かせて下さい。

突然ですが、子どもの頃クリスマスって楽しみでしたか? プレゼントもらってました? よくあるのはクリスマスの朝、目が覚めると枕元にサンタさんからのプレゼントが置いてあるパターンですかね。

ただ、Hiro家は一風変わっていました。毎年クリスマスイブ24日の夕方6時くらいになると、サンタクロースが厳重なオートロックをくぐり抜けて、マンション1階の我が家の玄関前にプレゼントを置いてインターホンを鳴らしてくれるのです。ピンポーンって鳴った途端、私と妹は一目散に玄関までダッシュ。ドアを開けるとなんとそこにはプレゼントが置いてあるのです! 素敵でしょ(笑)。

そんな「イベント」が小学校3、4年生くらいまで続きました。で、いつかのクリスマスにサンタさんからもらったプレゼントがSFCの「桃太郎電鉄DX」です。

ちなみに、サンタさんは私が欲しいものを把握しています。なぜかと言うと、毎年サンタさんに欲しいプレゼントを手紙で書くように母親に指示されていたからです。素直に書いてましたよ、ワクワクしながら。ゲームソフトを買ってもらえるのは、クリスマスと誕生日しかなかったです。

ってことで、桃鉄DXが届くのは想定通りでした。

桃鉄はめちゃくちゃ楽しかったです。友達と遊ぶのも楽しかったけど、CPU相手に1人でプレーするのも好きでした。えんま、あしゅらなどは強すぎて勝てないです。一番弱いCPUキャラは確か赤鬼だっけ。ちと忘れたけど、とにかく弱いCPU相手に大勝ちするのが好きでした。

サイコロを振って目的地(東京や博多、グアムなど)を目指す。目的地に一番乗りした人は億単位の報酬を貰える。日本中が舞台になっていて、各地にお金がもらえる青マス、お金を取られる赤マス、カードが貰える黄色マスがあります。途中で色んなイベントが起こったり(詐欺師に遭ったり)、貧乏神に憑りつかれたりと色々あります。そんなこんなで、決められたターンを終えて最終的にもっともお金持ちになれた人の勝ち。単純です。でも深い。

桃鉄のおかげで社会科が好きなりました。小中学生の時って日本全国の県名と県庁所在地を覚えさせられましたよね。「桃鉄やりまくってるからかなり覚えてるぞ!」って嬉しなったのを覚えています。あと、各地の特産品もかなり前知識がありました。和歌山のみかん、高知のアイスクリンとか。桃鉄知識でテストの点数がいくらか上がったと思います。

しかし、私は桃鉄から学ぶべきもっとも大切なことをスルーしてしまいました。それは資本主義のルールです。この資本主義社会で裕福になるにはどうすればいいのか、そのヒントが桃鉄には詰まっています。が、小学生だった私はそこに気が付くことができませんした。もし気付いていれば、もっと早く株式投資を始めることができたかもしれません。

桃鉄は金持ちになれば勝ちという単純なルールです。
では、どうすれば金持ちになれるのか?

お金が貰える青マスに止まる?
賞金獲得を目指して目的地への一番乗りを目指す?

それも大事です。しかし、もっと大事なことがあります。それはとにかく物件を買い漁ることです。賞金は投資の種銭に過ぎません。その種銭を後生大事に抱えていてもダメ。投資が重要。収益性の高い物件を買うことで、その物件が毎年お金を生んでくれるようになります。日本全国の物件を買い占めることができたプレーヤーが、毎年莫大な資本所得を得て結果としてお金持ちになって優勝します。金が金を生む循環を作り出すことが勝利の秘訣。

当時、小学校3年生前後だった私はその本質に気が付くことはなかったです。コレクター気質でたくさん物件を買い占めていただけです。物件毎に収益率(利回り)が異なるなのですが、それが何を意味しているのかわかっていませんでした。

桃鉄は資本主義社会の縮図です。一生懸命、電車で忙しく駆け回っているだけでは一生お金持ちにはなれません。最初は青マスなどで得た少額資金しかないけど、それを元手にコツコツ物件を買って「資産」を手に入れることでお金持ちへの道が開かれます。

県庁所在地や地元の特産品は社会の授業で学べるけど、資本主義のルールは学校教育の範囲外です。教科書にも書いてません。私は大人になってからようやくこの社会の仕組みを理解しました。もっと早く知れたらよかったのに、とどれだけ思ったことか。学校では教わらない資本主義社会の仕組みを学べるのが桃鉄。桃鉄は最高の教材だと思います。あと、単純に楽しい。楽しく学べるのも桃鉄の素晴らしいところ。