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【MO銘柄分析】アルトリア・グループは「マールボロ」が有名な全米首位のたばこ会社

      2018/03/19

※2017年12月期決算データ反映、BSデータ追加、コメント更新(2018/3/18)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はアルトリア・グループ(MO)をご紹介します。


  アルトリア財務情報

基本情報

会社名 アルトリア・グループ
ティッカー MO
創業 1919年
上場 1923年
決算 12月
本社所在地 バージニア州
従業員数 8,300
セクター 生活必需品
S&P格付 A-
監査法人 PwC
ダウ30 ×
S&P100
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

 

地域別売上高

米国のみ。

2008年に米国外事業をフィリップモリスとして分離しました。

 

セグメント別売上比

 

業績

 

キャッシュフロー

 

バランスシート

資産

負債純資産

 

株主還元

 

連続増配年数

9年

 

バリュエーション指標等(2018/3/18時点)

PER:11.9倍(※) 最新情報はこちら

配当利回り:4.4% 最新情報はこちら

配当性向:70% 最新情報はこちら

(※)税制改革による一時収益の影響で実績PERが過少になっています。

 

感想

アルトリア・グループは全米トップのたばこ会社です。2008年に米国外事業をフィリップモリス・インターナショナルとして分離したので、売上は100%米国内です。

マールボロやラークなどのブランドを有しています。マールボロの北米たばこ市場のシェアは40%以上と非常に高いです。米国最大の競合はレイノルズ・アメリカンです。レイノルズは現在ブリティッシュ・アメリカン・タバコの傘下に入っています。

日本でも火を使わない加熱式たばこが段々と普及していますね。フィリップモリスの「アイコス」が有名です。「アイコス」は現在FDAに申請中ですがググって調べてみると、どうやらすでに米国でも「アイコス」は販売されているという情報もありました。実際はどうなのでしょうか?
ただ仮に販売されても、FDA未認可なので従来の紙巻たばこと同じ取り扱いを受けることになります。

「アイコス」の利益率は紙巻たばこよりも高いです。米国で「アイコス」が販売されれば、アルトリアの業績向上が期待できます。米国のたばこ市場は毎年縮小しており、利益率の高い加熱式たばこの販売はアルトリアにとって悲願です。早くFDAの認可を得たいところです。そのためにフィリップモリスもサポートしています。

しかし懸念もあります。昨年7月末にFDA(米国食品医薬品局)がニコチン含有量の引き下げ義務付けを検討すると発表しました。これを受けてアルトリアの株価は一時16%も暴落しました。「アイコス」のFDA審査は厳しく時間を要するかもしれません。2018年1月にFDAは「加熱式たばこが従来の紙巻きたばこに比べ、たばこ関連の疾病リスクを低減できる十分な証拠は得られなかった」と指摘しています。FDAはほんっと厳しい・・。

過去10年分の財務データを確認してみましょう。

売上高は200億ドル弱で横ばいが続いています。なお100%米国内売上なので為替の影響は受けません。粗利率は60%ほどで高収益です。参考までにフィリップモリスの粗利率は65%ほどです。

FY16に純利益とEPSが急伸していますが、これはアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)のSABミラー買収に伴って、アルトリアが保有していたSABミラー株の売却益が計上されたためです。一時的な特殊要因で調整後利益からは除外されるものです。

FY17も純利益がかなり上振れていますが、税制改革に伴って34億ドルの一時収益を計上しているためです。100%米国内売上のアルトリアは税制改革の恩恵を享受し易い企業の一つです。

キャッシュフローは安定しており、営業CFは毎年高水準です。たばこビジネスは設備投資が少なくて済むのでフリーCFも潤沢です。営業CFマージンは25%~30%のレンジで高収益です。なお、FY16に営業CFと営業CFマージンが落ち込んでいるのは、SABミラー売却に伴う会計処理の影響で一時的に下振れしているだけだと想定しています。

バランスシートを見てましょう。流動資産は少なく固定資産が9割を占めます。とは言え機械設備などの有形固定資産はほとんど持っておらず無形資産が大半を占めます。アルトリアが持つ最大の無形資産はABインベブ株です。ABインベブ株を約180億ドル保有しており、これだけで総資産の40%を占めます。あとはのれんやその他無形資産といった感じです。SABミラー株売却、税制改革による一時利益によって純資産が厚くなっているのが分かりますね。

株主還元もしっかりしています。毎年利益の80%以上を配当で還元しています。その上若干の自社株買いも実施しており総還元性向は100%に近いです。たばこ販売で得た収入がそのまま毎年株主のお財布に流れています。

たばこビジネス自体は衰退産業ですが、アルトリアは非常に高収益な体質で株主還元にも積極的です。アルトリアのような衰退産業にいる高収益企業は、長期投資で高いリターンを期待できると思います。バロンズは2018年のアルトリアの目標株価を85ドルとしています。なかなか強気ですね。

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