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【MO銘柄分析】アルトリア・グループは「マールボロ」が有名な全米首位のたばこ会社

   

※2016年度データ更新済み
※データ更新(2017/11/6)

S&P100構成銘柄を中心に米国企業の業績、財政状態、キャッシュフロー、株主還元状況について過去10年分のデータをグラフ化しています。

データソースはMorningstarです。

今回はアルトリア・グループ(MO)をご紹介します。


  アルトリア財務情報

基本情報

会社名 アルトリア・グループ
ティッカー MO
創業 1919年
上場 1923年
決算 12月
本社所在地 バージニア州
従業員数 8,300
セクター 生活必需品
S&P格付 A-
監査法人 PwC
ダウ30 ×
S&P100
S&P500
ナスダック100 ×
ラッセル1000

 

地域別売上高

米国のみ。

2008年に米国外事業をフィリップモリスとして分離しました。

 

事業構成

主にたばこの製造販売。

 

業績

 

 

キャッシュフロー

 

株主還元

※単位は「百万ドル」ではなく「ドル」の誤りでした。

連続増配年数

8年

 

バリュエーション指標等(2017/11/6時点)

PER:8.4倍(※) 最新情報はこちら

配当利回り:4.1% 最新情報はこちら

配当性向:80% 最新情報はこちら

(※)SABミラー株売却による特別利益の影響で実績PERが過少になっています。予想PERは20倍です。

 

感想

アルトリアグループは全米トップのたばこ会社です。2008年に米国外事業をフィリップモリス・インターナショナルとして分離したので、売上は100%米国内です。

マールボロやラークなどのブランドを有しています。

マールボロの北米たばこ市場のシェアは40%以上と非常に高いです。米国最大の競合はレイノルズ・アメリカンです。レイノルズは現在ブリティッシュ・アメリカン・タバコの傘下に入っています。

日本でも火を使わない加熱式たばこが段々と普及していますね。フィリップモリスの「アイコス」が有名です。「アイコス」は現在FDAに申請中ですが、ググって調べてみると、どうやらすでに米国でも「アイコス」は販売されているようです。ただし、FDA未認可なので従来の紙巻たばこと同じ取り扱いを受けています。

「アイコス」の利益率は紙巻たばこよりも高いです。米国での「アイコス」販売によって、アルトリアの業績は向上することが期待されます。米国のたばこ市場は毎年縮小しており、利益率の高い加熱式たばこの販売はアルトリアにとって悲願です。早くFDAの認可を得たいところです。そのためにフィリップモリスもサポートしています。

しかし懸念もあります。7月末にFDA(米国食品医薬品局)がニコチン含有量の引き下げ義務付けを検討すると発表しました。これを受けてアルトリアの株価は一時16%も暴落しました。「アイコス」のFDA審査は厳しく時間を要するかもしれません。しかも、トランプ政権になってFDA長官が変わったばかりでこれも不確実要因となりそうです。

アルトリア・グループの過去10年分の財務データを確認しました。

FY08に売上高が半減しているのは米国外事業をフィリップモリスとして分離したためです。FY09以降、売上高は少しずつ成長していますがほぼ横ばいです。なお100%米国内売上なので為替の影響は受けません。

粗利率は60%ほどで高収益です。参考までにフィリップモリスの粗利率は65%ほどです。

FY16に純利益とEPSが急伸していますが、これはアンハイザー・ブッシュ・インベブのSABミラー買収に伴って、アルトリアが保有していたSABミラー株の売却益が計上されたためです。一時的な特殊要因で調整後利益からは除外されるものです。

キャッシュフローは安定しています。営業CFは毎年高水準です。たばこビジネスは設備投資が少なくて済むのでフリーCFも潤沢です。営業CFマージンは25%~30%のレンジで高収益です。なお、FY16に営業CFと営業CFマージンが落ち込んでいるのは、SABミラー売却に伴う会計処理の影響で一時的に下振れしているだけだと想定しています。

株主還元もしっかりしています。毎年利益の80%以上を配当で還元しています。その上若干の自社株買いも実施しており総還元性向は100%に近いです。たばこ販売で得た収入がそのまま毎年株主のお財布に流れています。なお、FY16に配当性向が急落しているのは、SABミラー売却益で純利益が押し上げられているためです。

たばこビジネス自体は衰退産業ですが、アルトリアは非常に高収益な体質で株主還元にも積極的です。アルトリアのような衰退産業にいる高収益企業は、長期投資で高いリターンを期待できると思います。

 - 米国株銘柄分析