多分、このブログをご覧になっている方ならご存知だと思いますが、IBM株に数千万円の資金を集中投資されていた方がいらっしゃいます。

先日、バフェット一部売却を受けて、IBM株半分を売却してアルファベット株(グーグル株)を購入されたそうです。
その決断力には尊敬の念を抱きます。

で、驚いたのはその方は2015年に投資されて、最近のIBM株急落時に売却したのですが、トータルリターンはトントンだったとのこと。
さすがに利益はないそうですが、損もしていないそうです。

予想を下回る決算、バフェット売却報道というダブルの悪材料で、IBM株はめちゃくちゃ売られていました。
2017年2月に一時180ドル超あった株価は、バフェット売却報道後には150ドル付近まで下げました。

正直言って単純に短期的なタイミングだけを見れば、売るには悪い時期です。
これだけマーケットが悲観的になっている時は、株価は非合理的な水準になるほど売られがちです。
マーケットは感情で動いているので、仕方ありません。

そのような、悪いタイミングでの売却にも関わらず、この有名ブロガー様はIBM株投資で損失は出ていないそうです。

2015年に会社を設立してから、IBM株に6,000万円を投入しました。

株価が低迷していたのを良いことに、できるだけ枚数を増やして戦線を拡大することに注力してきました。

この2年半の間に取得価格ベースで6,800万円まで拡大しました。

含み損が約670万円に達していました。

半分、売却したので、約330~340万円の確定損が生じました。

一方、今まで受け取った配当金を調べてみると、結構な金額に達していました。

今のところ、なんとかIBMに投資したことでトータルでは損はしていません。

しかし、得もしていません。

某有名ブロガー様の記事より引用

シーゲル教授が言っていた、「配当は下落相場のプロテクター」という言葉が思い出されます。
これだけ株価急落して、キャピタルロスが発生していも過年度の配当を加味すれば、収支トントンまでになるわけです。

 

 

長期投資では配当に着目することが大切です。
配当利回りを根拠に投資判断を下すことは株式投資の王道です。

このブロガー様の投資結果が示している通り、確かに配当は下落相場のプロテクターとなってくれます。

ですが、配当は下落相場のプロテクターという役割だけではなく、将来の上昇相場のアクセルにもなってくれます。
むしろ、配当の役割としてはこちらの方が大きいと思います。

今、IBM株の株価は低迷しています。
今IBM株を売却してしまっても、過去の配当がプロテクターとなってくれてトータルリターンではプラマイゼロくらいになるかもしれません。

でも、今だからこそ、株価が低迷する今だからこそ、IBM株をホールドし続けて配当再投資、給料追加投資をすべき時だと思います。

IBMのビジネスについてそんなに詳しく知らなので、これからIBM株価は復活する!と自信満々に言えるわけでは全くありません。

ただ、このIBMのキャッシュを見れば、IBMの将来に楽観的になってもいいのではと思います。

とは言え、短期的には悲観的な感情も大事だと思います。
調子に乗って買い過ぎると、痛い目にあうかもしれませんから。

IBMの現在(2017年5月末)の配当利回りは3.9%あります。
かなり高配当だと言えます。

業績ボロボロで株価が下がることで、見かけの配当利回りが高まっている銘柄は無視すべきです。
そういう銘柄は減配して、結局配当利回りが下がってしまうからです。

でも、IBMはそんなボロ株とは思えません。
その根拠は、繰り返しですが上記のキャッシュフロー推移です。

IBMからの配当を未来の上昇相場のアクセルとできるよう、今は踏ん張る時だと思います。