ゼネラルエレクトリック(GE)が50%の減配を発表しました。

GEと言えば、発明王エジソンが創業した歴史ある企業で、現存する唯一のダウ工業株当初構成銘柄です。GEはリーマンショックの時に減配しましたが、あの時は非常事態でした。ファイザーも減配しました。減配はせずとも配当据え置きの企業も多かったです。

今回は平時での減配となってしまいました。

なお、Market Hack広瀬氏の分析によるとGEのターンアラウンドは問題なく可能とのことです。

問題は発電タービン部門に集中しており、しかもそれは需要を読み間違えるという「凡ミス」によるところが大きかったです。

事業の立て直し、ならびに営業キャッシュフローを増やすことは、比較的容易だと思われます。目先は「タコ配当」になっているので減配リスクがありますが、来年早々にもターン・アラウンド(事業再生)が明確になると思われます。

外部参考サイトはこちら

 

配当再投資戦略では、短期的な株価下落を気にする必要はありません。配当を貰ってコツコツ再投資を続けるのみです。それはつまり、途中で減配してしまうと高い投資リターンは期待できなくなることを意味します。いくら優良企業の株をホールドし続けると言っても、途中で減配してしまったらS&P500のリターンを超えるのはかなり難しくなります。

20世紀後半、もっとも高い投資リターンをもたらしたフィリップモリスは一度も減配しませんでした。

減配しない銘柄に投資する必要があります。
減配しない銘柄を選びたいです。

でもね~。

そんなこと事前に予測できるわけありません。今回のGEの減配を1年前に予測するのは無理です。つい数か月前に、優良企業を集めたETFであるブラックロックのHDVの構成銘柄に選出されたくらいです。GEと言えば資本財セクターではもっとも長期保有に適した銘柄と言えるのではないでしょうか。そのGEが金融危機でもないのに減配するなんて予測不可能です。

株式投資に絶対の正解なんてないですね。
誰だって未来はわからないですから、最後は「えいや!」で投資するしかありません。

私は減配リスクの低い優良銘柄を厳選して投資しているつもりではいます。これ直近10月末のポートフォリオです。

上述しましたがファイザーは過去減配実績があります。IBMだって安泰ではないでしょう。
KOは安泰かな?いや、KOですらどんなリスクが待ち構えているかわかりません。

今回のGEの減配を教訓に何かできることがあるかと言われれば、特にありません。。今後も引き続き優良銘柄に分散投資していくしかありません。強いて言うなら、もう少し銘柄分散を徹底したいです。仮に1つの銘柄で減配が起こっても、ポートフォリオ全体に与える影響を緩慢にするよう対策が取れるくらいです。

本当の割安銘柄を探す、いわゆるシケモク投資は投資家の財務分析スキルの有無が投資の成否を分けます。でも、優良銘柄に長期投資する戦略では、銘柄選びや投資タイミングなんてぶっちゃけ運の要素も大きいと思います。KOとPEP、30年後どっちの投資リターンが高いかなんて分かるわけないです。

2010年、英BPがメキシコ湾岸で原油流出事故を起こして減配しましたが、だからってBP株に投資していた人の投資スキルが劣っていたわけじゃないでしょう。運が悪かったとしか言えないと思います。

どれだけ高収益な優良銘柄を抽出しようと、個別銘柄投資には一定のリスクはあります。回避しようがないリスクがあります。それは仕方ないです。なるべく分散して被害を最小限に抑えるくらいしか対策はありません。

そういうリスクをまるっと引き受けた上で、個別銘柄投資をやっていく必要があります。

そのリスクを受け入れられない人は、VTIとかIVVなどのETFに投資した方が安心です。