Grow Rich Slowly シーゲル流米国株投資で億万長者になる!

米国株投資を通じて資本主義社会を豊かに楽しく生きる

*

財務諸表ほど「信頼」に大金をかけている情報は他にない

   

わからなことがあったら大抵のことはググったら答えが返ってきます。求めている100%の情報ではないにしても、何らかヒントくらいは掴めます。今時ググって一切情報が出てこないことなんてほとんどありませんよね。

便利な時代ですよね。会計士と言えば昔は難しい会計基準を知っているが故にクライアントから「先生!」なんて言われて接待されていたわけですが、今では会計基準なんてググればすぐに調べれます。別にだからって会計知識が廃れるわけではありませんけどね。情報、知識、知恵は違いますから。

グーグル先生に質問すれば色んな回答が返ってくるわけですが、その情報をすべて無条件に信用するわけにはいきません。グーグルは信頼性の高い情報を検索上位に表示させるようアルゴリズムを組んでいるはずですが、それでも記載内容に間違いがあることは想定しておく必要があります。私もブログで間違ったことを書いてしまったことあります。誤った財務データを公開してしまって、読者さんに指摘されて気付いたこともありました。

先日、某メディアの記者さんとお話させて頂く機会があったのですが、新聞や経済誌でも事実と異なる情報が載ることは普通にありますよ~って仰っていました。まあ記者やライターも普通の人間だしそりゃミスくらいあるわな。面白かったのが、記者とは言え普通のサラリーマンで3年おきくらいに異動があるそうで、仕事に慣れて良質な記事を書けるようになったくらいで別の部署に異動になっちゃうそうです。これ日本企業あるあるですよね。教育してノウハウ教え込んでこれからって時に別の部署へ異動ってありませんか。

権威あるメディアですら誤った情報を載せてしまう可能性があるわけです。ネットに漂う数多くの情報をどれくらい信用してよいかは悩みどころ。事実なのか意見なのか、読み手がきちんと区分けすることも重要だと思います。事実は正誤をはっきり区分できるけど、主観的意見は正しい誤りという議論はできず反感ないし共感があるだけ。事実と意見が混在しているケースはよりやっかいです。

とまあ、こんな混沌とした環境で私たちは日々情報に接しているわけですが、キラリと光る情報があります。この世でもっとも信頼が置けると言っても過言ではないデータがあります。それが(法定)財務諸表です。日本で言えば有価証券報告書や四半期報告書、アメリカで言えばForm 10-KやForm 10-Qなどです。

これら財務諸表の信頼性は非常に高いです。なぜなら、いくつもの厳重な確認プロセス(これを内部統制と呼ぶ)を経ているからです。数字や注記に間違いがないか、毎四半期何時間もかけて開示直前まで大勢でチェックしています。

また、高額な報酬を払って外部監査まで受けています。米国の大手企業であればEY、PwC、KPMG、Delloiteといった大手会計事務所が監査を担当しているのが通例です。多数の優秀な会計士が在籍しておりチャージ料金も高額です。アップルの監査報酬は10億円超、エクソンモービルのそれは30億円超です。特殊な専門知識が必要な金融機関の監査報酬はもっと高額です。バンクオブアメリカの監査報酬なんて100億円近いです。これだけのコストを払って財務諸表の正確性を担保しています。

これはすごいことです。ここまで情報の精度、信頼性向上に金をかけているアウトプットは他にないのではないでしょうか。毎日何億というコンテンツがネット世界に投下されていますが、財務諸表ほど信頼性の高い情報は他にないと思います。財務諸表なんて無機質なつまらないデータで見たいと思うことは少ないと思いますが(その気持ちわかります・・)、投資家ならぜひ一度は目を通す価値があります。

財務諸表は無料で見れます。企業のIRサイトに行けば誰でも自由に閲覧できます。人はお金を払わないで見れる情報を軽んじる傾向にあります。逆に、お金を払っている情報は元を取るためにしっかり読み込もうとします。私はウォールストリートジャーナルに月5,000円も払っているので、すべての記事を読み込もうと毎日食らいついています。ビュッフェ食べ放題で元を取るために、満腹を超えても食べ続けるのに似ていますw。

しかし、よく考えて欲しいのですが、財務諸表が無料というのは大きな勘違いです。財務諸表は有料コンテンツです。しかも、めちゃくちゃ高額です。なぜなら、財務諸表を作るために膨大な経理部門の人件費、会計システムの導入・運用保守費用、そして前述の外部監査コストなどが掛かっているからです。

言うまでもないですが、経理マンへの給料もKPMGなど監査法人へのフィーもすべて株主負担です。会社の費用はすべて株主のお財布から払われているものです。(そう考えると、株主以外の人が財務諸表を見るのはフリーランチと言えるかも。)

株主にもかかわらず財務諸表を見ないというのは、お金だけ払って飲み会を欠席するようなものです。もったいないもったいない。5千円払ったなら、せめてビール1杯と焼き鳥3本くらいは頂きましょう。権利を放棄するのは自由ですけど、貴重なお金を払ったなら少しでもいいから参加した方がいいですよ。

せっかく大金を投じて作ったものですから、ぜひ株主として財務諸表を見てみて下さい。

 - 投資理論・哲学